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セットアップを変えるだけでOK!難状況でも確実に寄せるコツ

  • 2026.9.3

グリーンまわりの「寄せにくい」状況に遭遇してしまっても、〝状況の見極め方〟をプロ的にすればベタピンにつけられる!堀奈津佳プロが、状況別アプローチのコツを解説します。

「グリーン面にキャリー」させて足(ラン)を使う!

グリーンをオーバーしたときなどに遭遇しやすい左足下がりからのアプローチは、傾斜の影響でボールが低く出やすい。ラフからとなるためスピンも少なくなり、打球が落ちてからランが伸びやすい状況です。

うまく寄せるには、手前のラフやカラーにワンクッションを入れたくなりますが、クッションを使うと芝の長さや地面の硬さ、傾斜の具合によってボールの跳ね方が不安定になってしまう。そのため、基本的にはグリーン面まで直接キャリーさせる選択を最優先します。

まずはグリーン面に落とし、そして「止まらない」を利用するのがプロテク。

ピンがエッジから遠ければ、ランを最大限に利用して寄せるイメージです。さらに左足下がりでは、インパクトロフトが減りやすいので、普段より出球が低くなることも計算に入れることが大切。

打ち方はシンプルに、傾斜に体の軸を合わせて、斜面なりに振っていくと成功確率がグッとアップしますよ。

体重配分は傾斜に逆らわず左足加重をキープ。ヘッドを低い位置に振り抜きやすくなる

ボール位置は少し右足寄り

左足下がりは、ヘッドがボールにコンタクトできる間口が狭い。ボールを左に置きすぎるとヘッドがボールの手前の地面に当たりやすくなってしまうので、真ん中よりやや右足寄りに置いてボールをクリーンヒットする

打つ地点とキャリー地点の高低差も考慮する

打つ地点よりも打球をワンクッションさせるキャリー地点のほうが高い位置にある場合は、しっかりと出球の高さを確保できるロフト角が多いクラブを使うとグリーン面にキャリーさせられる

グリーン手前にクッションは最終選択肢

グリーン手前にワンクッションを入れるのは「そうしないと止まらない」と判断したときの最後の選択肢。最悪の結果「止まりすぎてショート」を防ぐために、ここでも「止まらない」を利用。番手をひとつかふたつ上げて打とう

続いてはバンカー越えのレッスンです。

「打ち方」ではなく「セットアップ」が超重要

バンカー越えでピンが近いと、難易度は一気に上がります。ピンに寄せるためにはボールを高く上げて止めるロブショットが必要となりますが、とても大事なのは「ライの判断」と「セットアップ」です。

スタンスのラインはターゲットより左へ向けて、ヘッドを振り抜くスペースを作る。フェース面はターゲット方向にセットし、ボール位置は真ん中、もしくは少し左に置くと、ロフト角を増やしながらヘッドをボールの下へ入れやすくなります。

スイングはスタンスの向きにそって振るだけ。打球の高さはクラブのロフト角が作ってくれるので、特別な動きは必要ありません。ただし、もっとも意識しなければいけないのはスイング中に「ゆるまない」こと。

素振りのときにフィニッシュの位置を決め、そこに向かって一気に振り抜いていけば“ふんわりロブ”が打てます。

素振りであらかじめ振り幅を決め、フィニッシュの位置へ向かって一気に振り抜く。バックスイングとフォローの大きさはほぼ対称になるのが理想だ

ライ次第で「寄せる」から「乗せる」に設定変更

ロブショットはボールの下に隙間がないとかなり困難。その場合はケガの少ない基本のピッチ&ランで、ピン付近までキャリーさせるくらいの気持ちでOK。ピンに寄せることよりも、確実にバンカーを越えてグリーンに乗せることを優先する

目線を上げずにレベルを保つ

高い球を打とうとすると、目線や上体が早く起き上がりがちになる。インパクト前後でも顔の高さを変えずに目線をレベルに保つ意識をもつと、構えた位置にヘッドを戻して打てる

次はピンが近いバンカーのレッスンです。

砂ごとボールを運ぶイメージ

ピンまでの距離が近いバンカーショットは、キャリー地点からすぐに止まるやわらかい打球を打っていきたい。そのためにはヘッドのエネルギーをボールに“伝わりにくく”するのがプロテク。

緩衝材となる砂をできるだけ多くとりながらショットしましょう。砂ごとボールを運ぶイメージくらいがちょうどいいです。

砂を多くとるには、クラブの最下点を砂の深い位置に設定することがとても重要。アドレスでは両足を砂にしっかり埋めて重心を下げ、体重配分は左足寄り。

ハンドファースト気味に構えれば、クラブの最下点をボールの左下方向に下がっていきます。この構えができたらあとは上からズドンと振り下ろすだけ。

「インパクトしたら終わり」のイメージで、フォローは小さくおさめましょう。

ピンが近いからといって、インパクトでゆるめるのはNG。スピードを落とすのではなく、フォローを大きく出しすぎないことで、ボールの勢いを抑える

手首のコックを積極的に使う

砂に向かってヘッドを鋭角に入れたいので、手首のコックを積極的に使いたい。アドレスでハンドダウン気味(写真左)に構えると、この動作がしやすい

打球方向とヘッド軌道をできるだけズラす

アウトサイド・インに振りながら入射角を鋭角にすると、打球方向(青矢印)とヘッド軌道(赤矢印)のズレが大きくなる。このズレによってインパクト効率がいい意味で“悪く”なり、やわらかい(勢いのない)バンカーショットが可能となる

最後は、ピンまで遠いバンカーからの打ち方をレッスンです。

“普通のショット”にアドレスを近づける

ピンまで距離があるバンカーショットは、砂を取る量を少なくして、ボールへのミート率を上げることが大切です。まずは、アドレスを通常のバンカーショットよりも普通のショットに近づける。

通常のバンカーショットのクラブの軌道はアウトサイド・イン、かつ少し鋭角に振り下ろしたい。

そのため、スタンスはオープン、手首のコックを使いながらスイングしますが、ピンまで距離の長いバンカーショットは、スタンスのオープン度合いは少なめ。

少しハンドアップ気味に構えることで手首のコックが入りすぎるのを防ぎます。こうするとヘッドの入射角がゆるやかになり、取れる砂の量が少なくなるのでボールへのミート率がアップ。

飛距離をしっかりと出すことができます。

大きく飛ばすため、力感を無理に上げるのは逆効果。ヘッドが砂に深く刺さりやすくなってしまうので「飛ばそうとしても」脱力した構えをとろう

力感ではなく番手で距離を作る

飛距離を大きく出したいときは、番手を替えるのも有効。ロフト角の立ったクラブを使えば、同じリズムで振ってもキャリーが大きくなる。振り方はあくまでも一定の力感で、リズムよく振り切ろう

砂に足を埋めすぎない

足を埋める(重心が下がる)ほどクラブの最下点が下がるため、砂を取る量も多くなってしまうので、通常のバンカーショットよりも足を砂に埋める量を少なくする

打った跡が薄く長くなるのが正解

バンカー練習ができる環境があれば、薄く長く砂を取る練習をしよう。力感を強めなくてもボールを遠くに飛ばす感覚がつかめるはずだ

いかがでしたか? ぜひ、レッスンを参考にして練習してみてください。

レッスン=堀奈津佳
●ほり・なつか/1992年生まれ、徳島県出身。159cm。13年「アクサレディス」でツアー初優勝。同年「アース・モンダミンカップ」で2勝目をあげる。
25年にはゴルフブランド「Nut’s to you」を立ち上げるなど、競技以外の活動も話題に。サニクリーン所属。

構成=石川大祐
写真=相田克己
協力=日神グループ 平川CC

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