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チーピンせずに“ドローボール”を打つコツは?女子プロのスイングを解説

  • 2026.5.8

昨シーズンの女子ツアーは12人もの初優勝が誕生した。

その優勝者のなかで3人のニューヒロインにスポットを当ててスイングを解説。三者三様、異なる個性があってじつにおもしろく、今季も活躍の期待大だ!

「深い捻転から真っすぐ」振り下ろすアックススイング

アドレス〜バックスイング

チーピンせずに“ドローボール”を打つコツは?女子プロのスイングを解説
Point:手首を折る動きが強い(右)

非常にバランスのいいアドレスで、お腹の前に手の通り道があるのがイメージできます。テークバックでは左手首を手の平側に折る動作である「ヒンジ」が強く入り、下半身や肩の回転がまだ浅いにもかかわらず、ヘッドがすでに体の真ヨコまできている。

フェースの向きは背骨の角度とおおむね平行で、スクエアをキープ。左腕が地面と平行になったタイミングでも、まだおヘソが右へ40度くらいしか回っていませんので、体幹部はあまり回転していないということになります。

トップ~切り返し

チーピンせずに“ドローボール”を打つコツは?女子プロのスイングを解説
Point:切り返しでは大きくワキが開く(右)

トップでは肩が深く回っているものの、右ワキが開いているため腕は体の正面より背中側にズレています。ベルトのバックルが斜め右を指す程度で止まっていますが上半身は深く回っているので“捻転差”はとても大きく、ここからスピードを生み出せる状態です。

切り返しでは腕に慣性がかかり、体の正面からより大きくズレています。このままだと通常はインサイド・アウト軌道がきつくなり、フック系のミスが出やすいですが、金澤選手の場合はダウンスイング時のフェース管理によってそれを防いでいます。

ダウンスイング~インパクト

ハーフウェイダウンでは腕が体の前から外れていましたが、インパクトでは右ヒジが少し体の前に戻ってきています。これによりクラブ軌道が過度にインサイド・アウトになるのを回避。“チーピン”のミスをケアしています。やや前傾姿勢は起き上がっていますが、上半身の側屈、右ヒジの屈曲によって適正なクラブ軌道を確保できている。

このタイミングではまだフェースがやや右を向いていますが、クラブ軌道がそれ以上にインサイド・アウトなので、ボールをしっかりと右に打ち出しながら左に戻すドローボールが打てるのです。

フォロースルー

チーピンせずに“ドローボール”を打つコツは?女子プロのスイングを解説
Point:とても高いフォロー(左)

ダウンスイングからフォローまでの写真を見ると、骨盤が途中からあまり回転していないのがわかります。深く回った肩と腕が体の前に出てくるには、下半身を先行させすぎず、振り遅れを防ぐ必要がありますが、途中でしっかりと左の壁を作ることでクラブが”グッ”と加速してインパクトを迎えている。

そして、この高いフォローはインサイド・アウトに振り抜いた証拠ですが、よく見ると両腕が真っすぐでアームローテーションは控えめ。全体的に見ると高く振り上げた腕を回転させず、斧(アックス)を真っすぐ木の幹に打ち込むようなスイングです。

神ワザPoint

腕が体の前から外れてインサイド・アウト軌道になるものの、アームローテーションを極限まで抑えてフェースの動きをおだやかにしているので、安定したドローボールを打つことができる。

アマチュアの場合、いわゆる“チーピン”になりやすいですが、ダウンスイングでの徹底したフェース管理によって、そのミスを防いでいるのが金澤選手の神ワザです

いかがでしたか? フェースの動きを穏やかにしましょう。

金澤志奈
●かなざわ・しな/1995年生まれ、茨城県出身。164cm。2017年にJLPGAプロテストに合格。以降、着実に実力を積み上げ2025年の「日本女子プロゴルフ選手権」で優勝。レギュラーツアー初優勝で国内メジャータイトルを獲得した。クレスコ所属。

解説=アッキー永井
●ながい・あきふみ(永井研史)/1987年生まれ、神奈川県出身。”アッキー”の愛称で親しまれている人気コーチ。人体解剖学や物理学の視点を取り入れたわかりやすいレッスンに定評がある。

写真=小林司、渡辺義孝
撮影トーナメント=2025年Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント

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