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ニンゲンがペットとして飼われる世界。ニンゲンの生態を理解しようと奮闘する飼い主たちが面白い! 「ニンゲンの飼い方」シリーズに第5巻が登場【書評】

  • 2026.8.25

【漫画】本編を読む

ペットと暮らしていると、「どうしてそんな行動をするのだろう」と不思議に思うことがないだろうか。彼らのことを少しでも理解するためには、日々観察するしかない。『護!ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)は、そのタイトル通り、とある世界に迷い込んでしまった「ニンゲン」を、その世界の住人である魔人たちが保護して飼う姿を描いた人気コミックエッセイシリーズの第5弾だ。

この世界では、数年に一度「ニンゲン」が転生したように現れ、住人である魔人たちが彼らの生態を調べながら大切に育てている。第5巻では、飼い主の魔人が新たに保護された子どものニンゲンを預かるエピソードが描かれる。すでに飼っている大人のニンゲンと仲良くなってほしいと願うものの、なぜかその大人のニンゲンは、子どものニンゲンと一緒に寝ようとしない。それでも飼い主は食事や寝床を工夫しながら、少しでも快適に過ごせる環境を作ろうと試行錯誤を重ねていく。人間である我々読み手はそのうまく行かない理由が分かるため、飼い主が真剣に的はずれなことをしていく様子が何とも面白い。

また、ニンゲンの生態をめぐる新たな発見も次々と描かれる。ニンゲンもおしゃれのため髪色を変える習性があることを知った飼い主は、ニンゲン用の毛染めを買ってきてあげたり、ニンゲンを襲う蚊のような生物「ヂヌキ」から守るために予防薬を用意したりと、そのお世話ぶりはますます本格的だ。ペットを大切にしている人なら共感する細かな気づかいが、魔人たちの姿を通してユーモラスに描かれている。

見た目は恐ろしい魔人たちだがニンゲンを大切にしているためとても優しく、分からないことがあれば調べ、うまくいかなければ別の方法を試すといった姿は、我々がペットに向ける気持ちと全く同じだ。家族の一員として接するやり取りのひとつひとつが実に微笑えましい。

魔人が人間を飼う、と聞くと恐ろしい世界をイメージしがちだが、本作の世界は真逆だ。そして、飼われる側の気持ちとはこういう感じなのかもしれないと、今あなたと一緒に住んでいるペットを見る目が少し変わるかもしれない。

文=ゆくり

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