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一瞬の光の中に閉じ込められた世界と記憶の輪郭

  • 2026.8.23

Mika Ninagawa

一瞬の光の中に閉じ込められた世界と記憶の輪郭

Mika Ninagawa
Top Photo:The days were beautiful, 2017©mika ninagawa / bookshop M Co.,Ltd. / Courtesy of Tomio Koyama GalleryTop Photo:First Light, 2026©mika ninagawa / bookshop M Co.,Ltd. / Courtesy of Tomio Koyama Gallery

川口市立美術館の開館記念特別展「蜷川実花展 はじまりの光」が、9月12日(土)から11月29日(日)まで開催される。

Self-image, 2013©mika ninagawa / bookshop M Co.,Ltd. / Courtesy of Tomio Koyama Gallery
The days were beautiful, 2017©mika ninagawa / bookshop M Co.,Ltd. / Courtesy of Tomio Koyama Gallery

埼玉県川口市は、蜷川実花が幼少期を過ごし、父である演出家 蜷川幸雄が生まれ育った場所。
おかめ市(酉の市)の雑踏や見世物小屋、鯉の血しぶき、飴玉の光、街に掲げられた映画の看板。
現実と虚構の境界が揺らぐような幼い日の光景は、見る者を鮮烈な色彩の奥へと引き込む、現在の表現にも深く結びついている。

本展では、近年手がけてきた大規模なインスタレーションではなく、創作の出発点である写真を軸に、映像や家族の記憶を交えながら、その表現の核心へと迫る。

©ニナガワカンパニー

第1章には、デビュー作であり、約30年にわたって断続的に撮影されてきたモノクロームのセルフポートレート「Self-image」を展示。
20代から現在までの作品が初めて一堂に会し、怒りや不安、寂しさ、虚無といった感情と共に、蜷川が自らの存在を確かめてきた軌跡を浮かび上がらせる。

さらに、父が倒れてから亡くなるまでの1年半を記録した「うつくしい日々」も並ぶ。
「逝く人の目で撮った写真」と蜷川が語る作品には、別れの気配とともに、その瞬間にしか存在し得ない日常のまばゆさが留められている。

第2章で紐解かれるのは、彼女の表現に大きな影響を与えた家族との記憶。
膨大な書籍や美術資料に囲まれた父の書斎を移設展示する他、母 蜷川宏子によるキルト作品を紹介。

また、若き日の両親が写るアルバムを蜷川自身が複写した新シリーズ「First Light」も初公開される。
娘の視点から再び過去の写真を見つめ直し、両親の記憶に新たな時間と感情を重ねていく。

First Light, 2026©mika ninagawa / bookshop M Co.,Ltd. / Courtesy of Tomio Koyama Gallery

家族との原風景が眠る場所で、過去から現在へと受け継がれる記憶。
目の前の存在や自身の内面と向き合い続けてきた眼差しを感じて。



KAWAGUCHI MUSEUM OF ART
048-28-6688



【Mika Ninagawa Exhibition: The Light of Beginnings】
DATE:9月12日(土)〜11月29日(日)
※月曜定休
※ただし9月21日(月・祝)、10月12日(月・祝)、11月23日(月・祝)は開館
TIME:10:00am〜6:00pm
PLACE: 川口市立美術館
ADDRESS:埼玉県川口市川口3-1-2
ADMISSION:一般 ¥2,000
※中学生以下無料、学生割引あり
WEBSITE:kawaguchi-moa.jp/exhibitions/1202/

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