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【60代ヘルスケア】食べているのに体重が減る…その原因は?病気やフレイルの可能性も【医師監修】

  • 2026.8.24

60代になり「気づいたら体重が減っていた」「食事量は変わらないのに、服がゆるくなった」などの変化が起こっていませんか? ダイエットをしているなら嬉しい変化ですが、意図しない体重減少はフレイルや病気が隠れていることがあるため注意が必要です。意図せず急な体重減少が起こる原因や、今日からできるセルフケアを紹介します。
 
 
 

急な体重減少が起こる原因

60代の急な体重減少は、食事量の減少だけではなく、からだの内側の変化が関係していることがあります。急な体重減少が起こる主な原因をみてみましょう。
 

【1】栄養不足

偏った食生活が続いていたり、食事を簡単に済ませる日が続いたりしていると栄養不足になり、体重減少につながることがあります。
 
60代になると、食が細くなって若い頃より食事量が減りがちです。食べる量そのものが減ることで必要なエネルギーが摂取できず、体重減少につながります。その結果、活動量が減ってさらに食が細くなり、栄養不足になるといった悪循環に陥り、フレイルにつながりかねません。
 
また、食事量が減っているのに仕事や運動、外出などの活動量が変わらなければ、エネルギーの消費量に対して補給が追いつかず体重が落ちることもあります。
 

【2】胃腸の機能の低下

胃腸の機能が低下し、食べたものを十分に消化・吸収できないことで、食事量が変わらなくても体重が減る場合があります。胃腸機能の低下は加齢による影響だけではなく、自律神経の乱れによっても引き起こされます。
 
体重の減少だけではなく、食欲不振や胃もたれ、腹痛、下痢などの不調が続くときは、「年齢のせい」と決めつけず胃腸を労わることが大切です。
 

【3】病気の影響

病気の影響で体重が減少していることもあります。
 
たとえば、糖尿病では糖の取り込みに関わるインスリンの働きが低下して尿糖が出て、結果的にエネルギー不足になり体重減少につながることがあります。また、バセドウ病などの甲状腺機能亢進症も体重減少が起こる病気のひとつです。
 
胃がんなどの悪性疾患や、食欲低下を伴ううつ病が関係している可能性もあります。
 
半年で体重が5%を超えて減った場合や、6~12カ月で4.5kg以上体重が減った場合は病気が隠れている可能性があるため医療機関に相談しましょう。(※1)
 
 

今日からできる!体重減少のセルフケア

体重を健康的に維持するには、日々の食事内容や摂り方などを工夫することが大切です。今日からできるセルフケアを紹介します。
 

【1】栄養バランスのいい食事を心がける

ごはんやパンなどの主食、肉や魚、卵、大豆製品などの主菜、野菜や海藻を使った副菜を組み合わせ、栄養バランスのいい食事を心がけましょう。
 
食が細いときは主食や主菜から口にし、筋肉などの材料になるたんぱく質やエネルギー源となる炭水化物を確保することが大切です。
 
一度に食べられない場合は、1回の食事量を無理に増やすのではなく、ヨーグルトやチーズ、バナナなどの栄養豊富な食材を間食に取り入れ、少量ずつ補いましょう。
 

【2】調理方法や食器を工夫する

調理方法や食器などを工夫し、食事の摂りやすさを高めることも効果的です。食材をやわらかく煮る、細かく切るなど、噛みやすさや飲み込みやすさを工夫しましょう。
 
また、食欲がわかないときは味付けを変えたり好きなメニューにしたりして食事を楽しむための工夫をすることも大切です。
 
手が震えて箸が使いにくいなどの場合は、握りやすいものや軽いスプーンなどの使いやすいものに変えましょう。
 

【3】ストレスケアをする

好きな音楽を聴く、友人と話すなど、自分なりの方法でストレスを発散して自律神経を整えましょう。
 
近所を散歩したり軽いストレッチをしたりするのも効果的です。適度な運動は自律神経を整えるとともに、筋力を維持する効果も期待できます。
 

体重減少対策におすすめの漢方薬

病気ではないのに体重減少が続いている場合、漢方薬を活用するのもひとつの手です。漢方薬は体重減少を招く胃腸の不調やストレスなどの要因にアプローチし、根本からの改善を目指します。飲むだけでいいため、セルフケアとして続けやすいのも特徴です。   体重減少には「胃腸の働きを回復する」「血流をよくして栄養を行き渡らせる」「自律神経の乱れを整える」などの働きがある漢方薬を選びましょう。   <体重減少対策におすすめの漢方薬>   ・六君子湯(りっくんしとう) 胃腸の働きをよくして胃の余分な水分をとり、胃もたれや胃痛、消化不良を改善する漢方薬です。もともと胃が弱く、食欲がなくて疲れやすい人におすすめです。   ・補中益気湯(ほちゅうえっきとう) 胃腸の働きをよくして栄養の吸収を高めることで、からだに気力を充実させ、疲れや倦怠感などを改善する漢方薬です。元気がなく胃腸の働きが衰えて、疲れやすい人におすすめです。   体質や症状によっては上記以外の漢方薬が向いていることもあります。自分に合う漢方薬を知りたいなら、専門家に相談しましょう。  

日々の食事を見直して健康的な毎日を

体重が減少すると痩せたことに嬉しくなるかもしれませんが、何もしていないのに痩せた場合はフレイルや病気などが隠れている可能性があります。早めに原因を確認することが、フレイルを遠ざける第一歩。日々の食事を見直し、必要に応じて医療や漢方の力を借りながら、健康的に過ごせる毎日を守りましょう。 <参考文献> ※1 社会福祉法人恩賜財団済生会「体重減少」

教えてくれたのは 木村眞樹子さん

都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。 自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。 症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

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