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大きな自然災害で自宅が被害を受けたら被災者生活再建支援金を【前編】(災害時の「お金と法律」第11回)

  • 2026.8.18

自宅が被害を受けた時、「お金」の支援がある!

地震や津波、豪雨・洪水など、甚大な自然災害により、自宅が壊れるなどの深刻な被害を受けた場合、生活再建は大きな負担となります。そんな時、生活を再出発させるために使えるお金の支援制度があります。被災者生活再建支援制度といいます。被災者生活再建支援法にもとづき、「被災者生活再建支援金」というお金がその世帯に給付されます。

阪神・淡路大震災をきっかけにつくられた法律で、複数回の改正を経て現在に至ります。被災者生活再建支援金は、「基礎支援金」と「加算支援金」に分けられます。基礎支援金は最大で100万円、加算支援金は最大で200万円です。制度全体を通じて最大300万円の給付支援を受けることができます。

ただし、被災した世帯のすべてが給付対象となるわけではありません。

自然災害が発生した場合、一定条件を満たす市町村または都道府県の区域内で、住宅が著しい被害を受けた「被災世帯」に対して支援金が支払われます。通常は、世帯のある市町村の窓口で、交付を受けた罹災証明書(連載2回「生活再建の第一歩を踏み出すために~罹災証明書を知っておこう」)とともに給付申請をすることで、振込給付されます。

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被災者生活再建支援法は一定条件を満たすと適用される

被災者生活再建支援法は、すべての自然災害で適用されるわけではありません。

①自然災害により全壊10世帯以上の被害が発生した市町村の区域内②自然災害により全壊100世帯以上の被害が発生した都道府県の区域内、などの条件を満たす場合に、当該自治体の区域内に限り適用される法律です。なお、近隣の自治体の被害状況によっては、1つの市町村内における全壊世帯が10世帯未満の場合であっても、被災者生活再建支援法が適用されることがあります。

法が適用されるかどうかは、国や自治体のウェブサイトから確認できます。住宅被害が多い災害の場合には、適用されているのかどうかしっかりと情報収集しておくことが大切です。

実際に被災者生活再建支援法の対象となる被災世帯とは?

被災者生活再建支援法が適用された場合、実際に被災者生活再建支援金を受けることができる「被災世帯」は次の通りです。給付額とともに示した表も参照してください。

①全壊:住宅が「全壊」した世帯
②解体世帯:住宅が半壊、または住宅の敷地に被害が生じ、その住宅をやむを得ず解体した世帯
③長期避難世帯:災害により危険な状態が継続し、住宅に住めない状態が長期間継続している世帯
④大規模半壊世帯:住宅が半壊し、大規模な補修を行わなければ住むことが困難な世帯
⑤中規模半壊世帯:住宅が半壊し、相当規模の補修を行わなければ住むことが困難な世帯

自宅が自然災害で全壊認定を受けたというだけではなく、このようにいくつかのパターンがあることを知っておいてください。なお、「全壊」「大規模半壊」「中規模半壊」「半壊」の意味については連載第3回「全壊や半壊とは?罹災証明書と自宅の被害認定」で解説しています。

なお、③の「長期避難世帯」に該当するのは、土砂災害の危険が解消できなかったり、電気・水道などのインフラが断絶し孤立していたり、火山ガスなどが発生していたりする地域にある世帯が代表例です。市町村が地域を個別に指定します。単に被災後に自宅を長期間離れているというだけで、ただちに該当するわけではありませんので注意が必要です。

家族構成や被害程度で支給の有無や金額が異なる

被災世帯に該当した場合、いくらの支援金を受け取ることができるのかをまとめた表です。単身世帯の場合はそれ以外と比べて減額されます。

まず、住家被害の程度に応じて支払われるのが「基礎支援金」(最大100万円)です。

その後、生活再建の仕方に応じて支払われるのが「加算支援金」(最大200万円)です。「建設・購入」するのか、「補修」するのか、「賃借」するのかによって金額に差が設けられています。また、中規模半壊世帯は基礎支援金がなく、生活再建段階の加算支援金(最大100万円)のみが給付されます。

一度給付を受けたあとの使い道は自由です。このため、被災者生活再建支援金は非常に使い勝手の良い、頼りになるお金の支援なのです。

次回は、被災者生活再建支援金の申請期限やよくある疑問などについて解説します。

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