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婦人科医に聞く、デリケートゾーンの臭い対策

  • 2026.8.9

他人との比較がしにくく、人知れず悩むことの多いデリケートゾーンの臭い。女性にとって要となる大切な場所を清潔かつ老後まで快適に保つためのホームケアや治療の選択肢を婦人科医、海老根真由美先生にご指導いただきます。

<Profile>
海老根真由美(えびねまゆみ)/産婦人科医、白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長

埼玉医科大学総合医療センター科を経て女性のためのクリニック開院。埼玉医科大学総合医療センター産婦人科非常勤講師。婦人科形成外科研究会理事、日本産科婦人科学会所属。

更年期以降の女性は特に内側からの臭いに注意

Galina Zhigalova/Getty Images

「デリケートゾーンの臭いの原因は、外(皮膚)と内(膣)のバランスにあり、両方を整えることで多くの場合は改善します」と、海老根先生。臭いに関する相談も多いといいます。

「外側の臭いは、外陰部に存在するアポクリン腺由来の汗、皮膚の中の汚れと雑菌、古い皮脂の酸化、この3つがあります。アポクリン腺由来の分泌物そのものは無臭に近く、汚れや雑菌が混ざり合って臭くなります。そして膣の臭いは細菌バランスの崩れによります。もともと膣内は生理による自浄作用があり、善玉菌の乳酸菌が優位となっておりほぼ無臭です。それが生理がなくなることで臭いの元となる雑菌が占めてしまうのです。また女性ホルモンが低下し、皮膚が薄くなることも善玉菌の減少につながり、萎縮性膣炎の人の膣内は善玉菌がほとんどいません。

臭い対策ですべきは、外陰部と膣に合わせた洗浄と保湿、膣内にいる善玉菌、ラクトバチルスを増やす、この3本立て。その後、必要に応じて治療や美容的施術を考えます。閉経後の人生が長過ぎるくらいある今、デリケートゾーンの問題にはしっかり立ち向かってほしいですね」

1. 膣内と同じ、弱酸性の専用ソープで洗う

膣は雑菌、細菌を入れないようにpH4前後と酸性に寄っています。それなのにいわゆるアルカリ性のボディソープで洗うとしみるだけでなく中性になるため、石けんで洗えば洗うほど雑菌が入ることに。弱酸性の専用ソープを使い、皮膚を傷つけないように泡で優しく洗ってください。洗い過ぎは皮膚の皮脂を取り過ぎて乾燥や刺激の原因に。また膣内にはラクトバチルス菌という乳酸菌、善玉の常在菌がいます。常在菌を洗い流してしまうとかえって臭いを悪化させる可能性も。膣洗浄は控えめにしましょう。

2. 40代以降なら洗浄後は美容液などで保湿

加齢と共に、デリケートゾーンを洗った後そのままにしているとヒリヒリ感が強くなり、パンツの擦れやちょっとした刺激で切れてしまうように。美容液やクリームなどで保湿ケアをしましょう。海外では生きた乳酸菌のサプリメントなどで膣内環境を整え、膣内臭をコントロールするというアプローチも一般的になってきています。ケアしたら、下着は通気性のよいコットン素材を。なお下着を洗う洗剤は蛍光剤不使用を推奨します。

3. 膣委縮がひどい人は治療も選択肢に

洗浄と保湿の基本ケアでも改善しない場合、膣炎が疑われるので婦人科へ。抗菌剤などを使った治療を考えます。更年期以降、膣委縮が進むと膣内を雑菌が占め、臭いの原因に。ホルモン剤による治療も選択肢にあります。

4. 膣レーザーでデリケートゾーンを整える

膣炎に対しホルモン治療が行えない人や、膣委縮によるさまざまな変化や不快感にお悩みの場合は、膣レーザーによる施術があります。炭酸ガスレーザーで皮膚を厚くすることで、常在菌のバランスも整ってきます。

5. デリケートゾーンの脱毛も

アンダーヘアがあると頭皮同様に蒸れやすく、また汚れが付着して雑菌が繁殖しやすいので臭いの原因となります。毛があることでうまく洗えないという人はトリミングやVIO脱毛も検討しましょう。脱毛していればクリニックで、不要な角質や汚れを除去するピーリングも行えます。

6. 尿漏れの臭いが不安になっている人へ

日頃から尿漏れを気にしている人であれば外出中ナプキンをしているはず。ちょっとした尿漏れはすぐにナプキンを交換すれば、臭いを気にする必要はありません。ただナプキンによる皮膚の擦れや蒸れは注意しましょう。

7. デリケートゾーン特有の“すそわきが”

外陰部はアポクリン腺が集中し通気性が悪く、すそわきがと呼ばれる特有の臭いが発生しやすい環境。清潔第一ですが体質的な部分もあり、悩んでいるなら医師に相談を。レーザーや外科治療、ボトックスなどの対策があります。

初出:リシェスNo.56 2026年6月26日発売

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