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「マイバッグにお願いします」と言ったお客様が、詰め終えた袋を覗いて眉を寄せた理由

  • 2026.8.2
ハウコレ

「もういいです、私がやります」と、お客様はレジ横のカウンターで袋を空けはじめました。詰め方に正解は1つではないのだと、休憩室に戻ってから思い返していました。

「マイバッグにお願いします」と言った女性のお客様が、袋を覗き込んだ瞬間に眉を寄せました。

いつも通りに詰めていたつもりでした

夕方のスーパーは、仕事帰りや保育園帰りの家族連れで混雑する時間です。私はレジパートを始めて3年になります。マイバッグを預かって詰めるのは慣れた作業でした。牛乳やペットボトルなどの重いものを下に、卵とパン、冷凍餃子は潰れないよう上に重ねる。パートを始めた頃に先輩から教わった手順を、無意識にたどっていました。

「あの、そうじゃなくて」とおっしゃいました

袋を受け取ったお客様は、中を覗き込むなり口を開いた後、少しの間をあけて「あの、そうじゃなくて」とおっしゃいました。「冷凍と常温は分けてほしかったんです」。淡々とした声でしたが、口調の奥に急いでいる気配が滲んでいました。「申し訳ありません」と頭を下げて詰め直そうとした私に、お客様は「もういいです、私がやります」と続け、レジ横のカウンターで袋を空けはじめました。次のお客様の視線を感じながら、私はレジを打ち続けるしかありませんでした。

休憩室で、自分の家の買い物袋を思い出しました

休憩に入ってからも、あの表情が消えませんでした。私の詰め方は間違っていたのだろうか。頭の中で反芻していました。ふと、自分の家の買い物袋を思い出したのです。冷凍庫のいちばん下の段には、まとめ買いした冷凍うどんを立てて入れる場所を決めています。ヨーグルトは扉ポケットの決まった位置。私にも、家事の順番があります。あのお客様にも、家に帰ってからの決まりごとがあったのかもしれません。

そして...

明日もまたレジに立ちます。マイバッグを差し出されたら、その前に一言お聞きしようと決めました。「冷凍と常温は分けますか」。詰め方に正解が1つではないのだと、あのお客様が教えてくれた気がします。

(30代女性・スーパーレジパート)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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