1. トップ
  2. エピソード
  3. マイバッグの一番上に冷凍餃子、私は「あの、そうじゃなくて」と口にした理由

マイバッグの一番上に冷凍餃子、私は「あの、そうじゃなくて」と口にした理由

  • 2026.8.2
ハウコレ

「冷凍と常温は分けてほしかったんです」と言ってから、店員さんの表情が頭から離れませんでした。自転車を漕ぎながら、あの言い方を悔いていました。次に同じレジに並ぶ日には。

受け取ったマイバッグの一番上に、冷凍餃子が乗せられていました。

保育園のお迎えまで、あと30分でした

実家の母を訪ねた帰り、私はスーパーに寄りました。母の介護と保育園のお迎えの合間、食材を選ぶ時間はいつも30分ほどです。かごに入れたのは、冷凍餃子、パン、卵、牛乳、キャベツと豚肉、それにレトルトカレー。レジで「マイバッグにお願いします」と伝え、若い女性店員さんに詰めてもらいました。手つきに迷いはなく、慣れているのが分かりました。

見た瞬間に、口を開いていました

受け取った袋を覗いて、私は自分でも思っていなかった声を出していました。「あの、そうじゃなくて」。冷凍餃子の隣に、卵とパン。下には牛乳とレトルトカレー。家までは自転車で15分、途中の駐輪場で、自転車のかごに移し替えることになります。「冷凍と常温は分けてほしかったんです」。頭を下げて詰め直そうとする店員さんに、私は「もういいです、私がやります」と重ねて言いました。急いでいたのです。

駐輪場で、自分の言い方を思い返していました

自転車のかごに袋を積み直しながら、私は先ほどの自分の顔を思い出していました。眉を寄せて、視線を袋に落として、それでも笑顔で応対してくれた店員さんに、私は事情を何も伝えていませんでした。母の様子、保育園のお迎え、温めるだけで済む餃子を選んだ理由。全部、私の頭の中にしかありませんでした。分けてほしいと最初に一言お願いすれば済んだ話です。あの店員さんに、私はただ間違いを突きつけてしまいました。

そして...

次に同じ店員さんのレジに並んだら、袋を渡す前に「冷凍と常温を分けてください」と自分から伝えようと思います。こだわりは押し付けるものではなく共有するものなのだと、自転車を漕ぎながら思いました。

(40代女性・専業主婦)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ