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美容本60万部の元・伝説級グラビアアイドル「借金も雇用も怖かった」世界配信へも挑む現在地

  • 2026.8.14
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2020年2月、第62回ブルーリボン賞授賞式に出席したMEGUMI(C)SANKEI

「眠れないくらい怖かった」。2016年、石川県金沢市でパンケーキカフェを開いたときのことを、本人はそう振り返っている。銀行から融資を受け、人を雇い、店を続けていく。華やかな芸能界とは違う重みが、そこにはあった。

美容本『キレイはこれでつくれます』が発行部数60万部に達し、俳優として助演女優賞も受賞しているMEGUMI。だが、現在の活動を「俳優」「美容家」だけで捉えると、大切な部分を見落としてしまう。MEGUMIは、自分が前に出るだけでなく、人と企画を結び、まだないものを形にする側へ仕事を広げてきた。

金沢の一軒で知った「つくる側」の怖さ

Cafeたもんを開いたのは2016年。商品の魅力を伝えるだけでなく、資金を借り、働く人を迎え、土地の人と対話する。その一つひとつが初めての経験だった。

本人は当時について、お金を返せるのか、人を雇うことも怖かったと明かしている。それでも踏み出したことで、「怖いから一生懸命やる」という感覚を知ったという。

本人が「ここでプロデュースの筋肉がついた」と振り返るように、金沢の一軒は、責任を引き受けて物事を動かす訓練の場になった。不安が消えてから始めたのではなく、不安を具体的な仕事へ変えた経験が、次の映像の現場にも持ち込まれていく。

出演する人から、企画を立ち上げる人へ

2022年放送のテレビ東京系ドラマ『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』では、企画・プロデュースを担当し、自らも出演した。翌2023年には、女性たちの世代差と生きづらさを描くテレビ東京系ドラマ『くすぶり女とすん止め女』も企画・プロデュース。同年からコンテンツスタジオ「BABEL LABEL」にプロデューサーとして所属し、個人の関心を作品へ変えるチームに加わった。

さらに2026年公開の映画『FUJIKO』では、企画・プロデュースと出演を担った。美容や働き方を扱ったテレビドラマから映画へと媒体は変わっても、自分の経験や問題意識を、誰かの物語として届ける姿勢は続いている。

MEGUMIのプロデュースは、肩書を増やすことではない。自分が感じてきた違和感や願いを出発点に、脚本家、監督、俳優、スタッフが共有できる企画へ翻訳する仕事なのだ。

商品、場、配信へ広がるプロデュース

映像だけではない。2024年に始まったスキンケアブランド『Aurelie.』では、MEGUMIがフルプロデュースを担当する。ブランドを運営するのはアミノセルス製薬。本人の美容経験と利用者の声を商品へ落とし込み、運営会社と役割を分けて形にしている。

2026年5月には、フランス・カンヌで開かれた国際文化交流イベント「JAPANESE NIGHT in Cannes 2026」でファウンダーを務めた。作品を作るだけでなく、監督や俳優、映画関係者が出会い、次の企画へつながる場そのものをつくる動きである。

さらに同年2月、NetflixはMEGUMIと複数年にわたり、新作を複数制作し、独占配信する契約を発表した。2027年には、MEGUMIが配信ドラマで初めて企画・プロデュースするABEMAオリジナルドラマ『グラビア』も配信予定だ。

カフェの一軒から始まった「つくる側」の仕事は、商品、映画、国際交流の場、世界へ届ける配信作品へと広がった。けれど、その中心にあるのは会社の数や事業規模ではなく、人と役割を結び、企画を前へ進める力である。

MEGUMIが金沢で得たという「プロデュースの筋肉」は、怖さを感じなくなるためのものではないのだろう。怖さがあっても、誰と何を作るのかを考え、形になるまで動き続けるための筋肉だ。

俳優、美容家、オーナー、プロデューサー、ファウンダー。肩書は違っても、その仕事は一本につながっている。自分の経験を自分だけの成功談で終わらせず、作品や商品、出会いの場へ変えて他者に手渡す。それが、MEGUMIが続けてきた「経営」の輪郭なのかもしれない。


※記事は執筆時点の情報です

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