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「せっかく免許を取ったんだから…」お盆に息子と外食し、酒を飲んだ40代男性が青ざめた“自動車保険”の落とし穴

  • 2026.8.17
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

夏休みは、免許を取得したばかりの子どもが家族のクルマを運転する機会が増える時期です。なかには、「免許を取ったんだから、家のクルマを運転してみたい」という子どもにキーを渡すこともあるでしょう。しかし、自動車保険は「家族なら誰が運転しても補償される」というものではありません。

特に、これまで親しか運転していなかったクルマを、免許を取得したばかりの子どもが運転する場合は注意が必要です。

年齢条件や運転者限定など、現在の契約内容によっては補償の対象にならない可能性があります。

「息子が運転してくれるから」とお酒を飲んだDさん

免許を取得したばかりの息子さんがいるDさん(40代・男性)は、お盆休みに息子さんと2人で食事に出かけました。これまではDさんが運転することを考え、外食してもお酒を飲むことは控えていたそうです。ところが、この日は息子さんが免許を取得したばかり。

「せっかく免許を取ったんだから、今日は帰りに運転してもらおう」

そう考えたDさんは、久しぶりにお酒を飲むことにしました。食事を終え、帰宅しようとしたところで、ふとDさんの頭に浮かんだのが自動車保険のことでした。

「そういえば、息子が事故を起こしても保険は大丈夫なのかな?」

急に心配になったDさんは、奥さんに電話で確認しました。すると、奥さんから意外な返事が。

「私が普段乗っている軽自動車の保険は変更したけど、あなたのクルマはまだ変更してないよ」

実は、息子さんが免許を取得したことをきっかけに、奥さんが普段使っている軽自動車については、息子さんが運転できるよう保険の内容を見直していました。

一方、Dさんが普段使っているクルマについては、息子さんが運転する機会はないだろうと考え、変更していなかったのです。

幸い、この日はDさんが奥さんの軽自動車で出かけていました。そのため、息子さんが補償対象となるよう見直したクルマで、息子さんの運転によって帰宅することができました。

もしDさんのクルマで出かけていたら、話は違っていたでしょう。

Dさんが加入していたのはネット保険だったため、代理店型の保険のように、その場で担当者に相談することもできません。契約者ページから変更手続きができるのか、カスタマーセンターへの連絡が必要なのかを自分で確認しなければなりませんでした。

しかも、すでにカスタマーセンターへ連絡できる時間帯ではありません。もしその場で変更できなければ、息子さんに運転を任せることはできず、タクシーや運転代行など別の手段で帰宅することも考えたそうです。

Dさんは「息子が免許を取ったことばかりに気を取られて、保険のことをすっかり忘れていました。帰宅する段階になって気付いたので、余計に焦りました」と振り返っています。

「家族だから大丈夫」が通用しないことも

Dさんのように、免許を取得した子どもが新たに家族のクルマを運転する場合、まず確認したいのが自動車保険の契約内容です。

自動車保険には、運転者の年齢条件や、誰が運転できるかを定める「運転者限定」が設定されている場合があります。特に同居している子どもが新たに運転する場合は、現在の契約で補償されるのかを確認する必要があります。

たとえば、親の年齢に合わせた年齢条件を設定している場合、免許を取得したばかりの子どもが運転すると、契約の条件に合わなくなる可能性があります。

また、年齢条件だけでなく、本人・配偶者限定などの運転者限定が設定されていれば、子どもが運転した場合の補償についても確認が必要です。

「家族だから大丈夫」と思い込まず、実際に子どもがハンドルを握る前に、誰が補償の対象になる契約なのかを確認しておきましょう。

そして、こうした変更は自動的に行われるわけではありません。

子どもが免許を取得したことや、家族のクルマを運転するようになったことを保険会社や代理店に伝え、必要に応じて契約内容を変更する必要があります。

保険料が上がっても見直しは必要

子どもを補償の対象にするために契約内容を見直すと、これまでより保険料が高くなることがあります。

特に免許を取得したばかりの若いドライバーが運転する場合、親だけが運転していたときと比べて保険料の負担が大きくなるケースもあります。

そのため、「夏休みに少し運転するだけだから」「近所までなら」と変更を後回しにしたくなる人もいるでしょう。

しかし、事故は運転する距離や時間に関係なく起こる可能性があります。

たとえ近所への買い物であっても、万一事故を起こせば、相手への賠償や自分のクルマの修理など、大きな負担につながることがあります。

保険料がいくら変わるのかを確認したうえで、子どもを補償の対象にする必要があるのかを家族で考えることが大切です。

また、子どもが大学進学や就職などで別居する場合には、同居しているときとは補償の扱いが変わることがあります。

生活環境が変わったときも、「今までと同じ」と思わず、保険会社や代理店に確認しておきましょう。

「免許を取った」が保険見直しのタイミング

子どもが免許を取得したら、運転技術だけでなく、自動車保険についても親子で確認しておきたいものです。

特に、次のポイントは確認しておきましょう。

・現在の年齢条件で子どもが補償対象になるか
・運転者限定がどのように設定されているか
・同居している子どもが運転する場合、契約変更が必要か
・変更した場合、保険料はいくらになるか
・子どもの進学や就職などで生活環境が変わっていないか

ネット保険の場合は契約者ページから手続きできることもありますが、変更方法や反映時期などは商品によって異なります。

わからない場合は、保険会社や代理店に「免許を取得した同居の子どもが、このクルマを運転します」と伝え、補償の対象になるか確認しておくと安心です。

自動車保険は、一度加入したらそのままでいいわけではありません。

「免許を取った」「子どもが家のクルマを運転するようになった」という変化は、保険を見直すタイミングです。保険料が上がることだけを気にするのではなく、万一の事故で補償が受けられなかった場合の負担まで考えることが大切です。

せっかく取得した免許で、安心して運転を始めるためにも、キーを渡す前に家族の自動車保険を一度確認しておきましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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