1. トップ
  2. 暮らし
  3. 子どもの送り迎えの帰り道、大雨の一般道で「ドザッ」…父親が気づけなかった“恐ろしい状況”

子どもの送り迎えの帰り道、大雨の一般道で「ドザッ」…父親が気づけなかった“恐ろしい状況”

  • 2026.9.14
undefined
出典元:PIXTA(画像はイメージです)

強い雨の降る夜の高速道路での見えない恐怖

過去に大雨の中、夜間の高速道路を走行していたときの出来事をお話しします。激しい雨が降る中を進んでいたところ、前方にある大きな水たまりに気づくのが遅れ、そのまま進入してしまいました。夜間で路面全体が濡れていたこともあり、ヘッドライトの光だけでは、アスファルトと深く水がたまっている部分との境界線が非常にわかりにくかったのです。

進入した瞬間、突然タイヤが水に深く取られるような強い感覚があり、同時にハンドルも不自然な方向へぐっと引っ張られました。さらに、水の抵抗によって車全体が急激に減速するほどの強い力が加わったように感じたのです。

それだけではありません。タイヤが勢いよく跳ね上げた大量の水しぶきがフロントガラスを一気に覆い尽くし、一瞬にして前方の視界がほとんど奪われてしまいました。幸いにも、その瞬間に至近距離を走る前走車がいなかったため、事なきを得ました。しかし、もし前方に車がいて見えないまま距離が縮まっていたら、あるいは水の抵抗で自車が予期せず減速した際に後続車がすぐ後ろを走っていたらと思うと、後から血の気が引く思いがしました。何事もなかったからこそ、状況を振り返るほどに恐ろしさがこみ上げてきたのを覚えています。

この話だけを聞くと、きっと車の整備を怠っていたのだろうと思われるかもしれません。しかし実は、決してそうではありませんでした。

事前のタイヤ確認だけでは防ぎきれない雨の日の死角

私は当時、自動車関係の会社で働いていました。職業柄、日頃から車の仕組みなどに触れる機会が多く、事故への警戒心は人一倍強く持っているつもりでした。もちろん、走行前にはタイヤの残り溝や空気圧なども比較的しっかりと確認する習慣がありました。そのため、タイヤが完全に摩耗したような危険な状態で雨の高速道路を走っていたわけではありません。

自分なりに安全には十分に気を配っていたつもりでした。それでも、夜間の雨天時においては、実際に進入するまで水たまりの深さを正確に認識することは極めて困難だという現実を思い知らされました。

事前の車両点検はもちろん重要です。しかし、それを行っているからといって、雨の日のすべてのリスクを完全に回避できるわけではないということを、身をもって実感しました。

この経験以来、私は水たまりに対して強い警戒心を抱くようになりました。ところが、危険が潜んでいるのは高速道路という特殊な環境だけではなかったのです。

走り慣れた一般道にも潜む豪雨時の予期せぬ罠

先日、非常に激しい雨が降った日のことです。子どもの送り迎えのために車を出し、その帰り道である走り慣れた一般道を走行していました。

その日はかなり強い雨が降っており、路面には街灯や対向車のヘッドライトの光が乱反射している状況でした。視界がぼやけ、道路の詳細な起伏や状況まではとてもよく見えない状態だったのです。それに加えて、私の心の中には「毎日通っているいつもの道だから大丈夫だろう」という甘い考えがありました。さらに「これだけ雨が強く降っているのだから、早く帰宅してホッとしたい」という焦りもありました。

そうした気の緩みや焦りがあったせいか、前方にできていた大きな水たまりに気づくことができませんでした。そのまま進入してしまった瞬間、ドザッという重い音とともに想像以上に大きな水しぶきが上がり、フロントガラスに大量の水が叩きつけられました。慌ててワイパーを激しく動かしてもまったく追いつかず、一瞬とはいえ、前方がかなり見えにくい状態に陥ってしまったのです。

幸いにも事故にはつながりませんでしたが、自身の気の緩みから、またしても以前の高速道路と同じような恐ろしい状況を招いてしまいました。

では、なぜこれほどまでに水たまりは車の運転において脅威となるのでしょうか。その理由について少し整理してみたいと思います。

なぜ水たまりは危険なのか、知っておきたい3つのリスク

第一に考えられるのは、車体の挙動が大きく乱れてしまう可能性です。左右のタイヤが異なる水深の場所を通った場合など、水の強い抵抗を片側だけが受けることでハンドルを取られたように感じたり、車が不安定になったりすることがあります。

第二に、一時的な視界の喪失が挙げられます。自車が巻き上げた水だけでなく、大型車や対向車が巻き上げた大量の水によっても、フロントガラスが一気に覆われてしまう場合があります。走行中に前方が見えなくなる時間がたとえ数秒であっても、動き続けている車にとっては非常に危険な状況になり得るのです。

そして第三に、条件によってはハイドロプレーニング現象が起きる可能性もあるようです。水がたまった路面をある程度の速度で走ると、タイヤと路面の間に水の膜ができ、タイヤが地面をしっかりと捉えられなくなる現象です。私が高速道路で体験したコントロールを失う感覚がまさにこれだったのか、断定することはできませんが、深く水がたまった場所ではこうした深刻なリスクも高まる傾向にあります。

これらのリスクを完全にゼロにすることは難しいかもしれません。それでも、少しの意識を持つことで危険を遠ざけることは十分に可能ではないでしょうか。

今後の雨天時の運転で心がけたい安全への意識

雨の日は、視界が悪いことや路面が滑りやすいことだけを警戒すればよいというわけではありません。道路上にどれほどの水がたまっているのか、見た目では深さがわからない水たまりも、運転中の大きなリスクになります。

豪雨の際には、普段から走り慣れた一般道であっても状況が一変してしまうことがあります。もし前方に水たまりをはっきりと見つけられなくても、「光の乱反射で見えないだけで、どこかに大きな水たまりがあるかもしれない」と想定し、周囲の安全を確認しながら慎重に走行することが大切ではないでしょうか。

また、冠水の深さがまったくわからないような道路には、安易に進入しないという判断も身を守るためには欠かせないと考えられます。

次に強い雨の中を運転する機会があれば、ぜひ水たまりの存在にも少し注意を向けてみてください。ほんの少しの意識の変化が、安全でゆとりのある運転につながるはずです。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ