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「10万円超…ちょっと考えます」タイヤ交換を見送った50代男性→数日後、「まだ走れるから」が招いた“代償”

  • 2026.9.15
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皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

クルマを所有していると、突然まとまった出費が必要になることがあります。その一つがタイヤ交換で、輸入車やSUVなどではタイヤの種類によっては4本すべてを交換すると10万円を超えることも。決して安くはない出費に交換を先延ばしにしたくなる気持ちも分かります。しかし、タイヤはクルマと路面を直接つなぐ重要な部品です。

今回は、費用を理由に交換を見送った男性が、後日タイヤのバーストによってレッカー搬送されることになったケースを紹介します。

「4本で10万円超…」タイヤ交換を迷った男性

Tさん(50代・男性)が輸入車で来店されたときのことです。

点検の際にタイヤの状態を確認すると、交換を検討したほうがよい状態になっていました。装着されていたのはランフラットタイヤで、4本すべてを交換すると費用ははるかに10万円を超えるものでした。

その金額をお伝えすると、Tさんは少し考えたあと、

「10万円を超えるんですか……。ちょっと考えます」

そう言って、その日は帰宅されました。

タイヤ4本の交換となれば、決して小さな出費ではありません。すぐに交換するかどうか迷ってしまうのも無理はないでしょう。

その後、Tさんが来店することはありませんでしたが、「別のお店で交換されたのかな」私たちはそう思っていました。

ところが、しばらくしてTさんのクルマがレッカーで搬送されてきたのです。原因は、タイヤのバーストでした。確認すると、タイヤはかなり摩耗が進んでいました。さらに、走行中に縁石へ接触したことでタイヤに傷が入り、それがバーストにつながったようでした。

タイヤ交換を見送ったことだけがバーストの原因だったと断定することはできません。しかし、交換時期を迎えていたタイヤに外傷が加わり、走行不能になるトラブルにつながったケースといえます。

「まだ走れるから大丈夫」が思わぬトラブルに

タイヤ交換を勧められたとき、

「まだ走れるから大丈夫」
「溝は残っているし、もう少し乗ろう」
「10万円かかるなら、次の車検まで待とう」

などと考えることはないでしょうか。

もちろん、タイヤ交換にはまとまった費用がかかります。家計の状況などによって、すぐに交換するのが難しい場合もあるでしょう。ただ、タイヤは走行することで摩耗するだけでなく、使用状況や経年によって劣化していきます。さらに、縁石への接触や段差の乗り越えなどによってタイヤに傷やダメージが加わることもあります。

見た目には大きな異常がないように見えても、タイヤの側面などに傷が入っているケースもあるため注意が必要です。特に、長距離移動や高速道路を利用する予定があるなら、出発前にタイヤの状態を確認しておきましょう。

「最近、空気圧を確認していない」「タイヤの溝がかなり減っている」「ひび割れが気になる」といった場合は、自己判断で済ませず、整備工場やタイヤ販売店などで状態を確認してもらうと安心です。

ランフラットタイヤでも「バーストしない」わけではない

なかには、ランフラットタイヤなら、パンクしても走れるから大丈夫と考えている人もいるかもしれません。

確かにランフラットタイヤは、パンクなどによって空気圧が低下した場合でも、一定の条件のもとで一定距離を走行できるよう設計されています。しかし、ランフラットタイヤだからといって、タイヤが傷ついたり、バーストしたりしないとは限りません。

Tさんの場合、タイヤの摩耗がかなり進んでいたうえ、走行中に縁石へ接触したことでタイヤに傷が入り、それがバーストにつながったようでした。ランフラットタイヤであっても、摩耗や損傷の程度によっては、そのまま走行することが危険な場合があります。

また、パンクしても走れるというのも、あくまでランフラットタイヤの性能が発揮できる一定の条件下での話です。タイヤそのものが大きく損傷していたり、明らかに空気圧が足りなかったりしたときは、安全走行できない恐れもあります。そのため、ランフラットタイヤを装着しているからといって、タイヤの点検や交換を後回しにしてよいわけではありません。

もし、走行中にタイヤの異常を感じた場合は、無理に走り続けるのではなく、安全な場所に停車して状況を確認しましょう。自走が難しい場合には、ロードサービスを利用することも選択肢になります。

タイヤ交換を先延ばしにする前に「安全性」を確認

タイヤ4本で10万円を超えるとなれば、「もう少し先にしたい」と思ってしまうのは決して珍しいことではありません。

ただ、交換を先延ばしにしている間にタイヤの状態がさらに悪化し、バーストなどによって走行できなくなれば、予定外のレッカー搬送が必要になることもあります。さらに、旅行や遠出の途中でトラブルが起きれば、予定を変更しなければならないケースもあります。

大切なのは、「10万円かかるから交換する・しない」と価格だけで判断するのではなく、現在のタイヤがどのような状態なのか、安全に走行できる状態なのかを確認したうえで判断することです。

もし交換を勧められたら、「あとどのくらい走れるのか」「摩耗や劣化はどの程度なのか」「傷や損傷はないのか」などを整備士に確認してみるのもよいでしょう。

また、万一タイヤトラブルが発生したときに備えて、自動車保険のロードサービスについても確認しておくと安心です。

ロードサービスでは、故障や事故などで自走できなくなった際のレッカー搬送などをサポートしてもらえる場合があります。ただし、利用できるサービスや搬送距離などは、保険会社や契約内容によって異なります。

「高いから、もう少し先でいい」と判断する前に、まずはタイヤの状態を確認する。

そして、交換が必要な状態であれば、目先の費用だけでなく、安全に走り続けるための必要な出費として考えることも大切です。

タイヤは、クルマを安全に走らせるための大切な部品です。

思わぬバーストやレッカー搬送に慌てることのないよう、日頃からタイヤの状態を確認し、必要な交換を先延ばしにしないよう心がけておきましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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