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「それ素敵。どこの?貸してよ」遠慮のないママ友。だが、私が明かした事実で態度が一変

  • 2026.7.25

ブランドの値段を探るママ友

「それ、どこの?いくら?」

顔を合わせるたび、そのママ友の第一声はいつも同じだった。

私の服やアクセサリーを上から下まで眺めては、ブランド名と値段を確かめてくる。

詮索されているようで、あまり気分のいいものではなかった。

それでも波風を立てたくなくて、私は当たり障りなく受け流していた。

厄介だったのは、その先だ。少しでも良い物だと分かると、彼女は必ずこう言った。

「貸して」

三回に一度は、この台詞が飛んでくる。断れずに貸したイヤリングが、片方をなくして戻ってきたこともあった。

それでも彼女は悪びれず、「あら、そうだった?」で済ませてしまう。

「減るものじゃないし、いいでしょ?」

そのたびに、私は曖昧に笑ってうなずくしかなかった。断ったら、面倒なことになる。子ども同士も同じクラスだから、波風は立てたくない。

そんな遠慮が、いつも私の口を重くした。

でも、貸すたびに胸の奥がざらつく。大事にしていた物が、雑に扱われて返ってくる。その繰り返しに、限界が近づいていた。

受け流すのをやめた日

ある日の集まりで、彼女はまた私のネックレスに目を留めた。

「それ素敵。どこの?貸してよ」

いつもの流れ。けれど私は、もう受け流すのをやめようと決めていた。

「これは無理かな。母からもらった物なの」

私は笑みを崩さず、それでもきっぱりと言い切った。

彼女は虚を突かれたように黙り込んだ。

「…ふうん。前は貸してくれたのに」

「大事な物は貸さないよ。それだけ」

私が静かに繰り返すと、彼女の頬がこわばった。周りにいたママたちも、気まずそうに視線を交わしている。

「別に、怒ってないよ」

私はあくまで笑顔のまま返した。彼女は言葉に詰まり、視線を落として、それ以上は何も言えなくなった。

その空気を察したのか、彼女は「そんなにムキにならなくても」と小声で言い、逃げるように話題を変えた。周りの数人が、ちらりと目配せを交わしたのを私は見逃さなかった。

あんなにしつこかった「貸して」は、その日を最後にぴたりと消えた。

値段を探る質問も、いつの間にかなくなっていた。

嫌われるのが怖くて言えずにいた一言は、口にしてみれば拍子抜けするほど軽かった。角を立てずに引いた一本の線が、こんなにも心をラクにしてくれるとは思わなかった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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