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色使いを絶賛されるデザイナーが指南。質感豊かなインテリアのつくり方とは?

  • 2026.7.7
Ana Lui

ナタリア・マイヤーはメキシコに生まれ、アメリカのマイアミで育ったインテリアデザイナー。現在はロンドンを拠点とし、インテリアデザイナーとして活動する。学生時代には美術史を学び、その後は建築家としてのキャリアを積む。だから、彼女がインテリアプロジェクトに取り組む際、その場所の地理的、歴史的、芸術的な要素を取り込み、そのすべてをスタイリングの基盤とすることは、ごく自然な流れなのだ。

2016年に設立されたスタジオはロンドン、チェルシーに本部を置き、ニューヨークとマイアミにも拠点をもつ。マイヤーは20人からなる頼りがいのあるチームと共に、洗練された、過ごしやすい住まいを実現している。UK版「エル・デコ」より

Natalia Miyar

「インスピレーションは、あらゆる場所で見つけますが、旅をしていたり、アートに囲まれたりしているときには、特に感性を刺激されますね」とマイヤー。「私が惹かれるのは、作品や製品の素材感や物質性。こうしたものと同じテクスチャーを自分のデザインに取り込むのが好きです。太めの織りや、手織りの質感、打ち出し加工、濃い筋の入った石といった素材に反映されます。私のプロジェクトに通底する特徴ですね。大胆な色使いをしていても、なめらかなカシミアを主役にする場合でも、テクスチャーは常にそこにあります」

多才で国際感覚豊かなマイヤーは、イビサ島にもたくさんのファンをもつ。「イビサ島で手掛けた仕事には、とりわけ誇りを抱いています。通常のプロジェクトとは異なる感覚でしたから」と彼女は言う。「あの島は、私をどこまでも刺激し続けます。テクスチャー豊かな海岸線のコントラスト、樹々の豊かな葉、さまざまなブルーが織りなすバレアレス海。こうしたグリーンやブルーが、生き生きとした、そして同時にリラックス感のある雰囲気を生み出すのです」

Ana Lui

ナタリー・マイヤーの新しいプロジェトは?

多くのスタジオと同様にコロナ禍に撒かれた種が、今ようやく実を結ぼうとしている。マイヤーにとって、そのひとつが、ノッティングヒルの個人邸だ。

「クライアントからの依頼はとても魅力的なものでした。『都市版のカントリーハウスをつくってほしい』と言われたんです」と彼女は振り返る。「建物は歴史的建造物。オリジナルの空気を感じ、その歴史を堪能しながら過ごしたい、ということでした。カラフルで、質感豊かに仕上げました。そして、クライアント夫妻と2人の息子たちの個性が詰め込まれています。自慢できるプロジェクトです」

Ana Lui

マイヤーのスタジオにとって飛躍のきっかけとなったのは、ロンドン、メイフェアの「The Twenty Two」だった。それは、ホテルであり、プライベートメンバー・クラブ。エドワーディアン様式の建物には31の客室が入る。「私たちにとって大きな変化が訪れました。それまで、私たちは小規模な会社でしたから。個人邸のプロジェクトを穏やかに、そしてエレガントにまとめることに注力していました。ホテルは、新しいことを探究する絶好の機会となったのです」

濃密な色に包まれ、ベルベットやフリンジ、瀟洒な壁紙で彩られた空間には、パリの蚤の市で見つけたヴィンテージのアートや家具、小物がいたるところにちりばめられている。「すべてが鮮やかな色でまとめられ、ちょっと変わったアクセントが目を引きます」とマイヤーは続ける。「これに取り組んだことで、ホスピタリティの分野へつながる扉が開かれました。クライアントの幅が広がったのです」

PHILIP SINDEN

即実践できる2つのルール

その1:1つの空間に、最低3種類の“質感”を取り込む。

「ブークレのソファに、リネンのアームチェアや、例えばラフィアを素材にした質感のある壁紙を組み合わせてみてはいかがでしょうか。そうすることで、部屋が印象的になり、奥行きが生まれます」

その2:“質感”を選ぶ際は視覚的にコントラストが発生するものを

「好例が、私がマイアミにもつ家のパウダールームです。濃い筋の入ったアマゾナイトが使われているのですが、それが素材感のある壁紙と共に、テクスチャーに視覚的効果をもたらしました。ヴィンテージのムラーノガラス製ブラケットがさらなるレイヤーを加え、コントラストが生まれています」

Nicole Franzen

次のプロジェクトは?

今計画されているプロジェクトについて聞くと、さまざまな国や地域を挙げてくれた。スペインのマルベーリャとアメリカ、コロラド州ヴェイルのファミリーハウスは、ともに、これまでのマイヤーの仕事に満足したクライアントによる3度目の依頼。それから、メキシコでは再びホテルのプロジェクトが待ち受けている。「具体的な場所は明かせないのですが、海岸沿いのホテルです。メキシコの伝統工芸に着想したオリジナルの家具もデザインしています」とマイヤー。

「私は、アートや工芸、素材、デザインの伝統、あるいはその場所の背景といった、対象となるものの核心に深く入り込むことが、すごく惹かれます。学生時代に学んだ美術史では、調査や視覚的なストーリーの探究に取り組みました。それが私の基盤なのです」

original text : AMY BRADFORD
translation : CHISATO YAMASHITA

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