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お盆の帰省で「あれ、この車の給油口はどっち?」レンタカーで焦る前に、メーターの三角マークを確認すべき理由

  • 2026.7.30
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出典:PIXTA ※画像はイメージです

お盆の帰省や夏休みのレジャーで、レンタカーやカーシェアを利用してドライブに出かける方も多いこの季節。レンタカーやカーシェアなど、普段とは違う車を運転してガソリンスタンドに入った際、給油口の左右がわからず焦った経験はないでしょうか。

国産車は左側が多いと感じる方もいるかもしれませんが、左右を統一する決まりはありません。給油口の位置が決まる車体構造の事情やメーカーの考え方、車内から給油口の方向を見分ける方法を解説します。

「あれ、この車の給油口はどっち?」給油時に起きる小さな焦り

出張先のレンタカーや休日のカーシェア、あるいは車検時の代車など、普段とは違う車を運転する機会は意外と多いものです。そのようなとき、いざセルフ式のガソリンスタンドに入り、給油機の前に車を停めてから給油口が反対側だったことに気づいて、思わず焦ってしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。

混み合うガソリンスタンドで、後ろにほかの車が並んでいると、わざわざ車を停め直すのも少し恥ずかしく感じてしまいますよね。間違えないようにと、給油機へ寄せる前に一度車から降りて、給油口の位置を直接目で見て確認したことがあるという人も少なくないはずです。

このような経験を重ねるうちに、国産車の給油口は左側にあることが多い気がすると疑問を抱いたことはないでしょうか。実は、国産車は左側が多いというこの感覚は、単なる気のせいではありません。そこには自動車の構造に関わる深い背景が隠されているのです。

国産車の給油口は左側が多い?実は統一するルールはない

日本の自動車メーカーが製造する車について調べてみると、確かに給油口が左側に設置されている車種が多い傾向にあります。そのため、日本の法律で給油口は左側にするとあらかじめ決められているのだろうと思い込んでいる人もいるかもしれません。

しかし、車の給油口を左右どちらかに統一しなければならないという法的な決まりは存在しません。道路運送車両法の保安基準では、万が一給油中にガソリンが漏れた際に引火する危険を防ぐため、排気管(マフラー)の開口部から一定の距離(300mm以上)を離すことなど、安全性に関する規定が厳格に設けられています。

とはいえ、それらの安全基準さえしっかりと満たしていれば、メーカーは給油口を右側に設定しても左側に設定しても自由なのです。

それでは、なぜ法律で決められているわけでもないのに、国産車の給油口は左側に偏る傾向があり、それでいて完全に統一されているわけでもないのでしょうか。その疑問を解く鍵は、車の外からは見えにくい車体構造に隠されています。

マフラーだけではない?給油口の位置が決まる複雑な事情

給油口の位置を決めるうえで、最も大きな要因となるのが車体内部の部品配置です。車の床下には、燃料タンクやそこへつながる給油パイプ、排気ガスを排出するマフラー、さらにはサスペンションや駆動系のパーツなど、数多くの重要な部品がひしめき合っています。

先ほど触れたように、ガソリンへの引火を防ぐため、給油口や燃料タンクは非常に高温になるマフラーからできるだけ遠ざけるのが基本です。つまり、マフラーが右側にある車であれば、自然と給油口は反対の左側に配置されることになります。

それに加えて、日本ならではの歴史的な背景も関係していると考えられています。日本は左側通行であるため、かつては歩道を歩く歩行者へ排気ガスを直接向けないよう、マフラーを車体右側に配置する設計思想が主流でした。その結果として、反対側である左側に給油口が設けられる車が多くなったといわれているのです。

しかし現在では、左右両方に排気口を持つマフラーや、バンパーの奥に隠れて見えない排気口など、車のデザインや構造が大きく進化しています。さらに、開発コストを抑えるために世界中で同じプラットフォームを共有する車も増えました。そのため、マフラーが右にあるから給油口は必ず左という単純な法則だけでは説明しきれないのが実情です。

独自の考え方が表れる?あえて右側に設置するメーカー

車体構造の都合だけでなく、自動車メーカー独自のこだわりや使い勝手への配慮が、給油口の位置に表れているケースもあります。

その代表的な例が、日産の車です。日産では、運転席と同じ右側に給油口を配置したほうが、運転手が降りてすぐに給油作業に移りやすく、給油機への距離感もつかみやすいという利便性を重視し、右側に給油口を配置している車種も少なくありません。雨の日や急いでいるときなど、移動距離が短いほうがドライバーにとって快適であるという、使う人に寄り添った理由があるのです。

一方で、SUBARUもほとんどの車種で右側に給油口を設置していますが、こちらは利便性よりも主に車体設計や構造上の理由から右側が選ばれているようです。独自の四輪駆動システムなど、複雑な床下構造を持つことと関係しているのかもしれません。

同じように右側に給油口がある車でも、メーカーによって込められた設計思想や理由は異なります。自動車作りにおける各社の考え方の違いが表れているというのは、車好きでなくとも誰かに話したくなる奥深さではないでしょうか。

レンタカーでも迷わない。メーターの三角マークを確認

ここまで、車の給油口が左右バラバラである事情について解説してきました。理由がわかってすっきりしたところで、最後に次回のドライブからすぐに使える実用的な情報をお伝えします。

実は、車からわざわざ降りなくても、運転席に座ったまま一瞬で給油口の位置を見分ける便利な方法があるのです。それは、運転席の目の前にあるメーターパネルを確認することです。

多くの車のメーターには、燃料の残量を示す目盛りの近くに小さな給油機のマークが描かれています。よく見ると、そのマークのすぐ横に三角形の矢印が添えられていることに気づくはずです。この小さな三角形が向いている方向こそが、その車の給油口が設置されている側を示しています。左向きの三角なら車体の左側、右向きの三角なら車体の右側です。

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出典:PIXTA ※画像はイメージです

ただし、すべての車にこの三角マークがついているわけではないため、その点には注意してください。また、給油機マークに描かれているホースのイラストが左右どちらについているかで判断してしまう人もいますが、ホースの位置は給油口の方向とは関係がないことが多いので気をつけましょう。三角マークが見当たらない場合は、取扱説明書を読むか、安全な場所に車を停めて直接目で見て確認するのが確実です。

次にレンタカーやご家族の車など、普段とは違う車を運転する機会がありましたら、思い込みで判断せず、ガソリンスタンドで焦る前にぜひ一度メーターの小さな三角マークを確認してみてください。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


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