1. トップ
  2. エピソード
  3. 私「妊娠したの」→母「私たちへの仕送りはどうなるの?」おめでとうより先に出た一言に、薄ら寒さが残った

私「妊娠したの」→母「私たちへの仕送りはどうなるの?」おめでとうより先に出た一言に、薄ら寒さが残った

  • 2026.6.26
私「妊娠したの」→母「私たちへの仕送りはどうなるの?」おめでとうより先に出た一言に、薄ら寒さが残った

貯金を崩しての仕送り

結婚を機に仕事を辞めて、今は専業主婦をしています。

私自身に収入はなく、暮らしは夫の給料で回しているのが正直なところです。

それでも私には、毎月続けていることがありました。

実家の両親への仕送りです。父の体調が思わしくなく、年金だけでは心もとないと聞いてから、放っておけなくなったのです。

とはいえ、私に自由になるお金などほとんどありません。

独身時代から細々とためてきた自分の貯金を、少しずつ崩して送っていました。

「無理してない?」と夫に何度か心配されました。

それでも、親が困っているのに知らんぷりはできなかったのです。

残高が減っていく通帳を見るたび、胸の奥がきゅっとなりました。

報告した、その返事

そんなある時期、私の体に変化がありました。

検査をすると、妊娠していたのです。

何度も確かめて、ようやく実感が湧いてきました。

真っ先に頭に浮かんだのは、両親の顔でした。

初孫です。きっと喜んでくれる。電話の向こうの母の声を想像するだけで、目の奥が熱くなりました。

「妊娠したの」

少し声を弾ませて、私はそう伝えました。

返ってくる「おめでとう」を、心のどこかで待っていたのだと思います。

けれど受話器の向こうから返ってきたのは、まったく違う言葉でした。

「そうなの、そうしたら私たちへの仕送りはどうなるの?」

一瞬、何を言われたのか分かりませんでした。おめでとうも、体は大丈夫なのという気遣いも、何ひとつなかったのです。

残った薄ら寒さ

「いや……ちょっとは、喜んでくれてもいいんじゃない」

やっとの思いで返した私に、母は少し慌てたように言いました。

「うちの仕送り、止めないでよ」

その言葉で、はっきりと分かってしまいました。母にとって私は、娘である前に、毎月お金を送ってくる相手なのだと。

悲しい、という感情よりも先に、背筋がすっと冷たくなりました。私の親って、こういう人だったんだ。

そんな薄ら寒さが、じわじわと広がっていったのです。

電話を切ったあと、しばらく動けませんでした。お腹に手を当てても、さっきまであったはずの温かい気持ちは、どこかへ行ってしまっていました。

仕送りをやめるべきなのか、それでも親は親だと続けるべきなのか。いまも答えは出ていません。ただ、あの一言だけは、ずっと胸の隅に残ったままなのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる