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初夏に涼を呼ぶ【和モダン寄せ植え】 生け花のように“間”を生かす配置と、真夏の水やり・置き場所のコツ

  • 2026.5.30

初夏に涼を呼ぶ【和モダン寄せ植え】 生け花のように“間”を生かす配置と、真夏の水やり・置き場所のコツ

自然の景色を楽しむような、見た目にも涼しげな和モダンテイストの寄せ植え。バランスよく仕上げるコツや暑い夏場の管理について山口まりさんに教えていただきました。

「生け花」のイメージで“間(ま)” を意識した配置を

和モダンテイストの寄せ植えは、植物のフォルムや茎や葉のラインを生かしつつ“間(空間)”も意識しながら配置をするのが特徴です。

フラワーアレンジメントではなく、植物のもつ自然な茎のラインや空間を生かす、日本の「生け花」のように考えたらよいでしょう。

豪華でにぎやかに咲き誇っている花壇ではなく、草原や林で樹木と寄り添って咲いているような自然の景色を参考にした植物の組み合わせを目指すのもポイントです。

また、奥行きが感じられるように、鉢の後ろに草丈の低い植物を植えて、主役となる植物の向こう側にわずかに見えるように配置したり、グラス類のような細い葉の植物を加えて動きが感じられるようにするとバランスよく仕上がります。

見た目にも涼しげな和モダン寄せ植え。この夏、ぜひ楽しんでみてください。

コケと砂利で川の流れをイメージして小さな庭のように

梅雨のころのうっとうしさを吹き払うように、淡い桃色の花を咲かせているホタルブクロを主役に。

濃紫色のミヤコワスレの花、ホタルブクロの淡い緑色の葉と白い斑入りのナルコユリの葉がアクセントになり、ライム色のオウゴンフウチソウがやさしい風を感じさせてくれます。

鉢の手前のあいたスペースにはコケを張り、川の流れをイメージした白い砂利を敷きました。

和モダンPoint【茎や葉に動きのある植物がおすすめ】

季節感が感じられて、茎や葉に動きがある植物が適しています。丸くこんもり茂り花が咲き誇るような株ではなく、奔放に生育したもの、清楚なたたずまいの姿の植物が合います。

そのような植物の多くが日本原産のため、日本の気候に適していて、栽培管理がしやすいのもうれしい点。

多年草を合わせると、管理を適切に行えば、植えかえせずに同じ鉢で数年は楽しむことができます。

すらりとした植物の茎を生かして生け花のような雰囲気に

正方形の染付の古鉢に花を生けるように、すらりとした植物たちの茎のラインを生かしました。

鉢にキクの文様があり、コーディネートしたように株元の根締め役にはノギクの仲間のカリメリス(ヨメナ)を合わせました。赤い実をつけた斑入りヘビイチゴがワンポイントになっています。

和モダンPoint【器は植える植物よりボリュームの小さいものを選んで】

器は、植える植物のボリュームに対してやや小さめくらいの大きさが最適。

観賞するときに鉢と植物を対比して見るため、鉢が大きいと景色が大きく感じられません。また、浅い鉢のほうが景色の広がりを感じることができます。鉢の形には決まりはないので、色や形を大胆に使ってみましょう。

鉢だけではなく食器として作られた器も、底に水はけの穴さえあけられたら鉢として利用できます。

お互いを引き立て合う小さくても個性的な植物たち

織部風の文様の長方形の鉢に、背丈の低い植物たちを5種類組み合わせました。

背丈が低いといってもその姿は個性的。それぞれの草姿、葉の形と色、花とがお互いに引き立て合います。

ヒメツルソバとヤクシマスミレは、長く花を楽しませてくれます。

和モダンPoint【夏場は直射日光を避け風通しのよい場所で管理を】

どれも鉢が小さめなので、真夏の直射日光にさらされると暑さや乾きで傷んでしまいます。どちらかというと半日陰を好む植物がほとんどです。そのため、直射日光を避けられる明るい日陰で、風通しのよい場所が最適です。

気温が高く鉢内が乾きやすい夏場は、気温が上がる前の午前中と、日が沈んだ夕方以降にたっぷり水を与えましょう。特に夕方は、昼間の熱気を冷ますように株元ばかりではなく植物全体にシャワーのように水をかけ、さらに鉢が置いてある周囲にもかけるとよいでしょう。

和モダン寄せ植えに挑戦してみましょう

自然の中で野草たちが生育しているような風景をイメージ

唐三彩のような色合いの薄く口の広い器に、木々が茂った林の縁に野草たちが仲良く生育しているような景色を想像して植え込みました。

どれも半日陰で育ち、乾燥を嫌う植物たちです。
桃色のアスチルベを皮切りに、コバギボウシ、ヒトツバショウマが咲きだし梅雨時を彩ってくれます。ベニチガヤのライン状の葉とクラマゴケのふんわりした葉がアクセントになっています。

<用意するもの>
アスチルベ、ベニチガヤ、ヒトツバショウマ、コバギボウシ、コンテリクラマゴケ、コケ、 鉢、赤玉土7:鹿沼土3、化粧土(軽石)、肥料、鉢底ネット、割り箸

【1】配置してみる
植える前に苗の配置を決めて、ポットのまま鉢に置いてみる。

【2】赤玉土と肥料を入れる
鉢底ネットを敷く。水はけのよい赤玉土7:鹿沼土3を使用し、
鉢底にひと並べしたら、規定量より少なめに肥料を入れて混ぜる。

【3】主役になる苗から植えていく
主役になる背の高い苗(アスチルベ)から植えるとバランスよく仕上がる。
ポットから苗を出す。

【4】根を軽くほぐす
花が咲いている苗は、根を切らないように注意。
根鉢は底を軽くほぐす程度でよい。

【5】苗を植える
配置を決めた場所に苗を植える。
③~④の要領でほかの苗も植えていく。

【6】隙間に土を入れる
すべての苗を植え終わったら、
あいている隙間に土を入れていく。

【7】割り箸で隙間を埋める
割り箸を土にさし、少し動かしてあいた隙間に土を送り込む。
まんべんなく土が入り、隙間がなくなるようにする。

【8】水を与える
たっぷりと水を与える。
浅めの鉢は乾きやすいので、しっかり水をあげること。
普段置いておく場所は、屋外の明るい日陰がベスト。

【9】コケをのせる
コケをちぎり、バランスを見てのせていく。
のせたら指でしっかり押さえて密着させる。
斜面にのせると土が流れず崩れにくくなる効果も。

【10】化粧土を入れる
土が見えている部分に化粧土(軽石)をのせ、
軽く指でたたいて落ち着かせる。

※『園芸ガイド2025夏・特大号』より
監修・寄せ植え制作/山口まり 撮影/柴田和宣(主婦の友社)

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