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16歳で妊娠した少女と新米助産師。ふたりが見たさまざまな出産現場を通して伝える、子どもを授かることの奇跡と命の尊さ【書評】

  • 2026.4.16

【漫画】本編を読む

16歳で妊娠した少女と、産婦人科の助産師として働き始めたばかりの女性。『16歳の母 〜助産師が見た、奇跡の出産物語〜』(おたんこ助産師:著、ふらみんこ:マンガ/KADOKAWA)は、このふたりの立場から見たさまざまな出産現場の様子と、子どもを授かるということの尊さを伝える物語だ。

16歳の紗季には中学生のときから交際している彼氏がいた。ある日生理がこないことを不安に思った紗季は、彼氏と一緒に妊娠検査薬で確認してみると結果は陽性だった。ふたりで紗季の母親に報告しつつ、産んで育てたいという意思を伝えるが、母親の涙ながらの言葉から親になる責任と命の重さを痛感する。その後産婦人科で検査を受けて妊娠は確定し、彼氏の両親を含めて話し合いを重ねた結果、紗季は出産の道を選ぶのだった。

そして紗季が行った病院に勤務する「おたんこ」がもうひとりの主人公で、新米の助産師だ。日々失敗を繰り返しながらも、妊婦たちのために全力で働いている。ときに悩んだり落ち込んだりすることがあるものの、明るく前向きな性格で、母親として生きていくこれからのことを不安に思っている紗季に、勇気と夢をくれるのだった。

そんなふたりの交流を通して本作が教えてくれるのは、望んでいた形で出産できなかったために落ち込むある母親に対してかけた「赤ちゃんを授かること、この世界に命を持って生まれることは奇跡」という言葉に集約されている。生まれてくる命と、命をつないでいくことの尊さというものをあらためて私たちに教えてくれる。人それぞれにさまざまな事情があるが、忘れてはならないのは妊娠出産は「奇跡」の上で成り立つものであるということだ。大人はもちろん、紗季と同じくらいの中学生、高校生にも手にとってもらいたい作品だ。

文=nobuo

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