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「いつもごめんね」私の顔を忘れた認知症の祖母。面会室で起きた、涙が止まらない「奇跡の数秒間」

  • 2026.5.5
「いつもごめんね」私の顔を忘れた認知症の祖母。面会室で起きた、涙が止まらない「奇跡の数秒間」

遠くなっていく祖母の記憶

「おばあちゃん、また来たよ。今日の調子はどう?」

私がゆっくりと声をかけても、車椅子に座る祖母の視線は宙を彷徨うばかり。

誰よりも優しく、仕事や家事に追われる私をいつも気遣ってくれた祖母。

しかし、重度の認知症を患ってからの彼女は、まるで別の世界に生きているようでした。

孫の顔を見ても、自分が誰と話しているのか全く理解していない。それが今の、悲しくも避けられない現実です。

「窓の外、いい天気だね。風も気持ちいいよ」

言葉が届いているのかも分からないまま、私は静かに語りかけ続けます。

少しでも温もりを感じてほしくて、しわくちゃで小さくなった祖母の手を、両手でそっと包み込みました。

幼い頃、よく引いてもらった温かい手。

ただ、こうして触れ合っている時間だけが、私と祖母を繋ぐ唯一の確かなものに思えたのです。

奇跡は静かに訪れた

「……」

どれくらいそうしていたでしょうか。不意に、包み込んでいた祖母の指先が、ぴくりと動きました。

驚いて顔を上げると、ずっと虚ろだった祖母の瞳が、真っ直ぐに私を捉えていました。

焦点の合った、あの昔のままの穏やかな眼差し。

「おばあちゃん……?」

私が息を呑んだ次の瞬間、祖母の唇がゆっくりと動きました。

「〇〇ちゃん、いつもごめんね」

それは、私を呼ぶ声。もう長く呼ばれることのなかった、愛情に満ちた懐かしい響きでした。

祖母はふわりと、あの頃と全く同じ優しい笑顔を見せてくれたのです。

「ううん、謝らないで。私が会いたくて来てるんだから……!」

堪えきれず、溢れ出す涙を止めることはできませんでした。

ほんの一瞬の出来事。

すぐにまた祖母の視線は遠くへ離れてしまいましたが、あの奇跡のような数秒間は、私の心に永遠に刻み込まれています。

どれだけ記憶が薄れても、心の奥底では確かに繋がっている。そう信じられる、一生の宝物のような時間でした。

 

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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