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【自転車の青切符】高校生が「学校で習ってない」理由に拒否できる?反則金納められない場合のリスクとは 弁護士解説

  • 2026.4.10
高校生が「学校で習っていない」と主張し、自転車の反則金の支払いを拒否することは可能か?(画像はイメージ)
高校生が「学校で習っていない」と主張し、自転車の反則金の支払いを拒否することは可能か?(画像はイメージ)

4月6日から同月15日まで、「春の全国交通安全運動」が実施されています。今年は16歳以上を対象に、自転車の交通違反に対する「青切符」が4月に導入され、大きな話題となっています。例えば、傘差し運転をした場合、5000円の反則金を科されるため、注意が必要です。

ところで、もしも16歳以上の高校生が、自転車の運転時に交通違反で青切符を切られた際、「学校で習っていない」を理由に反則金の納付を断ることは可能なのでしょうか。また、反則金を支払うお金がない場合、どうなるのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

反則金の納付義務は免れず

Q.2026年4月以降、自転車の運転時、これまでは「注意」で済んでいたような一時不停止や逆走でも、一発で「青切符」を切られる運用になったのでしょうか。警察の取り締まり方針が、具体的にどう変わったのかも含めて教えてください。

牧野さん「2026年4月1日から施行された改正道路交通法により、自転車の交通違反に対して『交通反則通告制度(青切符)』が導入され、これまで警察官に注意で済まされていた一時不停止、逆走、スマホを使いながらの運転(ながら運転)など、113種類の違反行為が、『一発で青切符(反則金)』の対象となりました。

特に事故の危険を生じさせたり、指導警告(口頭注意)に従わなかったりした場合、その場で青切符が切られ、反則金を支払う必要があります」

Q.今回の自転車青切符制度について、なぜ16歳以上が対象とされたのでしょうか。

牧野さん「今回の自転車青切符制度で『16歳以上』が対象となった理由は、『義務教育を終えた年齢』『原動機付自転車などの免許取得可能年齢』であり、交通ルールに関する最低限の知識や判断能力を有していると判断されるためです」

Q.例えば、16歳から18歳の高校生が、自転車で交通違反を犯し、青切符を切られたとします。もしも自転車のルールを学校や家庭で具体的に教わっていない場合や、道路交通法の改正を知らなかったという場合、「学校で習っていない」と言って反則金の支払いを拒否したり、免除されたりすることは法的に可能なのでしょうか。

牧野さん「結論から言いますと、法律を知らなかったとしても、違反の責任を免れることはできず、反則金の納付義務が生じます。なぜなら、刑法38条3項『法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない』と定められているからです。

ただ、同法38条3項ではただし書きがあり『ただし、情状により、その刑を減軽することができる』とあり、法律を知ることが不可能だった場合など、『やむを得ない情状』が認められる場合には刑が減軽される可能性があります」

Q.16歳から18歳の高校生で本人に収入がなく反則金が払えない場合、どのような手続きになりますか。分割払いや、親への請求、あるいは支払いを放置し続けた場合のリスクを教えてください。

牧野さん「本人に収入がなくても、基本的に親への請求はされず、通常の手続きになります。青切符の反則金は原則として一括払いです。もし納付せずに、そのまま納付期限を過ぎると、反則金納付手続きが終了し、事件が検察庁に書類送検されます。

ここからは、20歳以上と、20歳未満とで扱いが大きく異なります。2022年4月から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、少年法の適用対象は引き続き『20歳未満』となっているためです。

20歳以上の場合、検察官が略式命令を請求し、裁判所から罰金刑の略式命令が届きます。収入がなく罰金の一括払いが不可能な場合は、事情により検察官の判断で、分割払いが認められる場合があります。罰金を支払わずに、預貯金など財産がある場合は、強制執行され回収されます。

もし最終的に罰金を支払わなければ『労役場留置』となり、強制的に労役場で軽作業を行い、罰金分を日当(通常1日5000円程度)に換算して納めることになります。

一方で、16歳から19歳までの少年(18~19歳の特定少年を含む)の場合、少年法54条に基づき、労役場留置は行われません。その代わり、事件が家庭裁判所へ送致されます。家裁での審判の結果、少年院送致や保護観察といった『保護処分』が下される可能性があります。

いずれにしても、アルバイトをして自力でお金を稼ぐか、保護者が立て替えて支払うなどを検討すべきでしょう」

Q.ちなみに、20歳以上の人が現場で青切符を切られた際、警察官に対し「納得いかない」と署名を拒否した場合、その場で拘束されたり、より重い「赤切符」に切り替わったりすることはあるのでしょうか。

牧野さん「サイン拒否だけで即座に逮捕されることは基本的にはないでしょう。しかし、警察官の指示を無視して立ち去ろうとしたり、現場で暴れたりするなどした場合は、その場で逮捕される可能性があります。

サインを拒否すると、その交通違反は『反則行為』として処理できなくなり刑事手続きの対象となるため、交通反則通告制度から刑事事件手続きに切り替わります。

すると、数千円から1万円程度の反則金で済むはずが、赤切符になると検察庁に書類送致され、正式裁判や略式裁判に移行する可能性があります。裁判で違反が認められると、反則金ではなく『罰金』が科され、前科がつきます」

オトナンサー編集部

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