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「日本円だけでは危険」銀行員の勧めで“米ドルの生命保険”を購入→500万つぎ込むが…3年後、30代夫婦を襲った“悲惨な結末”

  • 2026.6.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。金融ライターのやまおかです。

「これ何かの間違いですよね? 私たちが預けた500万円が、なんで380万円に減っているんですか……?」

34歳の会社員・Eさん夫婦(仮名)は、手渡された解約明細書を前に呆然と立ち尽くしていました。彼らは3年後に控えたマイホーム購入に向けて夫婦で必死に貯めた「頭金500万円」を引き出しにやってきたのです。

今回は、そんな二人の体験談をご紹介します。

「保険」という言葉の裏にある盲点

事の発端は3年前でした。連日のニュースで報じられる「歴史的な円安」や「物価高」。夫婦で「銀行に日本円で寝かせておくと、価値が目減りしてしまうのではないか」という焦りを感じ、長年利用している銀行の窓口を訪れました。

そこで当時の銀行の担当者が熱心に提案したのが、『米ドル建ての一時払い生命保険』でした。

「Eさん、円安とインフレの今、日本円だけでは危険です。この保険なら万が一の際には死亡保障が受け取れ、運用効果で将来の資産も大きく増えます。銀行の預金よりずっと良い選択ですよ」

「万が一の保障があって、しかも資産も増えるのか」。そう信じ込んだEさん夫婦は、保険としての性格を深く理解しないまま、大切な頭金500万円全額をその生命保険に投じてしまったのです。

多くの現役世代が知らない「保険」の盲点があります。 銀行窓口で販売される外貨建て保険は保障という名目を持ちながらも実態は運用商品です。そして、最大の落とし穴は「早期解約」にあります。

3年後、希望のマンションが見つかり、頭金を支払おうとした彼らを待っていたのは、保険特有の厳しい事実でした。

一つ目は「為替」の変動です。「1ドル=150円」の円安時に保険料を払い込んだものが、円高に進み1ドル120円になったことで、解約時に受け取る金額が目減りしました。 そして二つ目が、保険の「解約控除」です。この商品は「10年以上の加入」を前提に設計されているため、3年という短期間で解約した場合、多額の手数料が「解約控除」として引かれてしまったのです。

「保障」を求めたはずが…失った120万円

結果として、500万円あったはずの資金は「380万円」に激減。120万円もの損失によりマイホームの計画は白紙に戻りました。

彼らは「万が一の備え(保障)」と「資産運用」の両立を期待していましたが、手元に残ったのは、必要のない保険の解約によって失われた120万円という代償でした。

世間の不安に煽られ、「保障付き」という言葉に安心し、しくみをよく理解せずに契約してしまわないように注意しましょう。銀行窓口で「保障がある保険」を勧められた時は、その商品の「出口(解約)」について、しっかり確認しましょう。


監修・執筆者:やまおか(元銀行・証券会社社員/FP)

大手証券会社を経て銀行へ出向。窓口にて資産運用コンサルティングに従事。現在はFPの知見を活かし、銀行・証券の裏側を知る立場から、読者の資産を守るリアルなマネーコラムを執筆します。

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