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「モルテーニ」がジオ・ポンティの美学を受け継ぐオブジェのコレクションを発売

  • 2026.4.9
Molteni&C

「モルテーニ」が、建築家、ジオ・ポンティがデザインを手掛けた8点のオブジェからなる“ジオ・ポンティ オブジェ”を発表。ポンティ初となるオブジェのコレクションとして、日本では「パラッツォ・モルテーニ東京」で販売される。

1956 Sketch, Pompei, Gio Ponti Objects © Gio Ponti Archives

ポンティが生涯追い求めた「時代を超える普遍性」を体現した“ジオ・ポンティ オブジェクツ”。「建築の延長」として構想されたコレクションは詩的ではあるものの、いずれも単なる調度品ではない。日常の何気ない風景を、インスピレーションの源へと変えてくれる「道具」なのだ。

<写真>ジオ・ポンティによる、“ジオ・ポンティ オブジェ”を構成するアイテムの1つ、“ポンペイ”のスケッチ。

Photo : Aaron Tilley Creative Direction : Elisa Ossino Studio

イタリア語で“手”を意味する“ラ・マーノ”は、ジオ・ポンティと銀細工師リノ・サバッティーニの間で交わされた遊び心あふれる書簡のやり取りから誕生。ポンティがフリーハンドで描いたスケッチをサバッティーニが立体化した。当初は銀でつくられたが、今回はステンレススチールを使って復刻。湾曲させた1枚の金属板が、予期せぬ6本の指をもったデザインを際立たせる。

<写真>ジュエリーを掛けるスタンドとしても使うことができる“ラ・マーノ”。

Photo : Aaron Tilley Creative Direction : Elisa Ossino Studio

“ブッケロ”は、エトルリアの技法に由来する作品。それは、粘土を焼成する際に、酸素を遮断して煙(炭素)を素地に染み込ませることで、芯まで漆黒に染め上げるというもので、イタリア中部の街、グッビオのブッケリ・アントニオ・ロッシ工房にのみ受け継がれている。復刻した本作がまとうのは、艶やかな黒。古く、どこか異質な造形が目を引く。

<写真>艶やかな黒と古代の彫刻を思わせる造形のコントラストが美しい“ブッケロ”。

Photo : Aaron Tilley Creative Direction : Elisa Ossino Studio

“ボッティリエ”は、小さな家族のような3本のボトルからなる木製のオブジェのセット。その特徴は、対照的な仕上げを施した2種類のアッシュ材とロビニア材の組み合わせにある。これによって素材のコントラストが際立ち、思いがけない視覚的調和が生まれた。

<写真>経年変化を楽しみたいアッシュ材とロビニア材を用いた“ボッティリエ”。

Hearst Owned

キャンドルホルダー、花器、テーブルのセンターピースとしても活躍する“ポンペイ”。わずか3点で支えられたその姿は、大胆な建築構造を想起させる。エレガンスと用途の広さを兼ね備えた、象徴的な作品だ。

<写真>復刻前のPOMPEI。多機能なオブジェ“ポンペイ”。一見すると6本の支柱がのびているようだが、実際は3本のみで全体を支えている。

Photo : Aaron Tilley Creative Direction : Elisa Ossino Studio

“建築”という意味をもつトレイ"アルキテットゥーラ”。ジオ・ポンティがしばしば探究してきた六角形のモジュールというアイコンを、フォルムそのものとして提示している。都市計画から建築、家具、応用美術、さらにはデザインオブジェに至るまで、一貫した建築的ビジョンを通して世界を捉えていたポンティの考えが、見事に体現されている。

<写真>“アルキテットゥーラ”は、上から眺めると、ポンティが設計したミラノのピレリ・タワーの平面図を想起させる。

Photo : Aaron Tilley Creative Direction : Elisa Ossino Studio

鳩をモチーフとした“コロンボ”は、折り紙を思わせる造形をまとい、ひと折りだけで生き生きとした魂を表現。上下どちらの向きでも使えるようにデザインされており、席札立てとしても用いられたことも。今回の復刻では彫像として再解釈された。

これらに加え、“ジオ・ポンティ オブジェ”には、花器などとして使える“セッテ・テゥービ”、それから折り紙でつくった馬を思わせるオブジェ“カヴァッロ”も含まれる。

ジオ・ポンティ・アーカイヴスのキュレーターであり、ポンティの孫でもあるサルヴァトーレ・リチトラは、現実と想像の世界をつなぐような本コレクションについて、こうコメント。「美しく、そして“不可能”なオブジェ。想像力の飛翔にのみふさわしい。それは、美とともに生き、それを享受することへの誘いです」

なお、“ジオ・ポンティ オブジェ”の各アイテムには、真正性を証明する鑑定書が同封され、シリアルナンバーが付されている。

ポンティの建築思想を凝縮した、小宇宙のようなコレクションを招き入れ、住空間という舞台に新たな彩りを添えてみてはいかがだろうか。

<写真>“コロンボ”は、2つのサイズで展開する。

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