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「資産になるから」“25階建てのタワマン”を購入した30代夫婦→10年後、管理会社から届いた“1通の通知”に絶句

  • 2026.4.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPとして主に家計相談やお金に関する情報発信などを行っている柴田です。

45歳男性・Aさん(仮名)から、こんな言葉が出てきました。「10年前、35歳のときに『タワマンは資産になる』と信じて購入したんです。でも先日、管理会社から修繕積立金が3倍になるという通知が来て、家計が一気に苦しくなりました」

Aさんご夫婦が購入したのは、都心からやや離れたエリアにある25階建てのタワーマンション。当時の修繕積立金は月8,000円と非常に安く、「これなら無理なく払える」と背中を押されて購入を決めたといいます。

なぜ修繕積立金は「3倍」になったのか

タワーマンションの修繕積立金の多くは、段階増額方式を採用しています。

これは入居当初の負担を抑え、5年・10年と経過するごとに段階的に値上げしていく仕組みです。販売時の月額が安く見えるため購入のハードルは下がりますが、年数が経つにつれて住民の負担はじわじわと重くなっていきます。

Aさんの場合、購入時に月8,000円だった修繕積立金が、10年後には月24,000円へ。管理費と合わせると、月々の固定費は5万円を超える水準になりました。住宅ローンの返済と合わせて、家計への圧迫感は購入当初とは比べものになりません。

タワマンの大規模修繕は「割高」になりやすい

そもそもタワーマンションの修繕は、一般的なマンションよりも費用がかさみがちです。高層階には通常の足場が組めないため、ゴンドラ方式や特殊な工法が必要になります。外壁や窓ガラスの清掃・補修にも専門的な技術が求められ、その分コストが跳ね上がります。

さらに、エレベーター・機械式駐車場・共用施設(ジム、ラウンジなど)が充実しているタワマンほど、維持管理にお金がかかります。豪華な設備は購入時の魅力ですが、長期的には住民全員で負担し続けるコストでもあるのです。

ここで意外と見落とされがちなのが、コンシェルジュの人件費です。「ホテルのようなサービス」を売りにするタワマンでは、フロントに常駐するコンシェルジュの給料も、住民が支払う管理費から賄われています。近年は人件費の高騰が続いており、今後さらに管理費の値上げにつながる可能性もあります。「華やかなサービス」の裏側には、必ずそれを支えるコストがあるという視点を忘れないでください。

購入前にチェックすべき「長期修繕計画」

こうした事態を避けるために、購入前に必ず確認してほしいのが長期修繕計画です。これは、今後25〜30年にわたって、いつ・どんな修繕を・いくらかけて行うかを示した計画書で、販売会社や管理会社に依頼すれば閲覧できます。

チェックすべきポイントは3つです。1つ目は修繕積立金の将来的な金額。何年後にいくらまで上がる予定かを必ず確認しましょう。

2つ目は修繕積立金の総額が計画通りに足りるか。不足が見込まれる場合、将来さらなる値上げや一時金徴収の可能性があります。

3つ目は過去の大規模修繕の実施状況。中古物件なら、これまでの修繕履歴と管理組合の運営状況も重要な判断材料です。

つまり、長期修繕計画は「あれば安心」ではなく「中身を読み解いてこそ意味がある」ということです。自分だけで判断が難しいと感じたら、購入を決める前にFPやマンション管理士などの第三者にチェックを依頼しましょう。

「資産になるタワマン」と「ならないタワマン」

「タワマンは資産になる」とよく言われますが、これはすべての物件に当てはまるわけではありません。資産価値が維持されやすいのは、駅直結や都心の一等地など立地条件が優れた物件です。

一方、郊外や駅から遠い立地のタワマンは、築年数とともに値下がりリスクが高まる傾向があります。加えて重要なのが管理状態です。管理組合がしっかり機能し、修繕計画が適切に実行されているマンションは、築年数を経ても評価が落ちにくいもの。逆に管理がずさんだと、いざ売却しようとしても買い手がつきにくくなります。

タワーマンションには、人を惹きつける独特の魅力があります。高層階からの眺望、ホテルのようなエントランス、洗練された共用施設。モデルルームを訪れれば、誰もが「こんな暮らしをしてみたい」と心を動かされるものです。営業担当者の「資産になりますよ」「ステータスが違いますよ」という言葉も、その気持ちをさらに後押しします。

しかし、その高揚感のまま購入を決めてしまうのは危険です。憧れや見栄えに心を動かされたときこそ、一度立ち止まって冷静に数字と向き合うことが大切です。

まとめ

タワマン購入で見るべきは、目の前の月額コストだけではありません。10年後・20年後の負担まで含めて判断することが何より大切です。

マイホームは人生最大の買い物です。販売会社の言葉を鵜呑みにせず、長期修繕計画の確認と将来コストの試算を必ず行いましょう。判断に迷ったら、FPや住宅の専門家に早めに相談することをおすすめします。


柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。

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