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NISAで“配当株投資”を始めた40代男性→『配当金はまるごと受け取れる』と思いきや…3年後、口座履歴を見て“青ざめたワケ”

  • 2026.5.29
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPとして家計相談やお金に関する情報発信を行っている柴田です。

「NISAで買った株なんだから、配当金は当然まるごと受け取れる」そう信じて配当株投資を3年続けてきた40歳男性・Aさん(仮名)。証券口座の入金履歴を見て、思わず声を上げました。NISA口座で受け取っていたはずの配当金から、しっかり20.315%が源泉徴収されていたのです。

「NISAなのに、なぜ?」実はこの誤解、配当株投資をする人の間で本当によくあるんですよね。

NISAの非課税には"条件"がある

「非課税」っていい響きですよね。

NISAを使えば売却益や配当金に税金がかからないのは、多くの方がご存じのはず。資産形成をするうえで、有効活用すべき制度です。

意外と知られていないのですが、NISA口座で個別株の配当金を非課税で受け取るには「株式数比例配分方式」という受取方式を選んでいる必要があります。これ以外の方式だと、NISA口座で買った株でも配当金は通常どおり課税されてしまうんです。

ちなみに、配当金の受取方式は全部で4種類あります。

  • 株式数比例配分方式:証券口座で配当金を受け取る方式。NISAの非課税メリットを受けられる唯一の選択肢です。
  • 配当金領収証方式:郵送される領収証をゆうちょ銀行などで換金する方式。課税扱いになります。
  • 登録配当金受領口座方式:指定した銀行口座にまとめて入金される方式。こちらも課税扱い。
  • 個別銘柄指定方式:銘柄ごとに振込先を指定する方式。同じく課税扱いです。

筆者がお金に関するアドバイスをする際には、基本的に「株式数比例配分方式以外は、覚えなくても大丈夫です」と伝えています。

年間配当10万円なら約2万円が消える

たとえば年間の配当が10万円あった場合、株式数比例配分方式以外を選んでいると約2万円が源泉徴収されてしまいます。NISAで得たはずの「非課税の恩恵」が、知らぬ間に蒸発しているわけです。

複数の証券会社に口座を持っている場合、配当金の受取方式は原則として証券会社ごとに別々には選べません。1社で変更すると他社にも反映されるため、変更後は各口座の表示を確認しておくことが大切です。

しかもNISA口座の開設時に、デフォルトで株式数比例配分方式が選ばれていないケースも少なくありません。「開設すれば自動で非課税」ではないため、誰しもAさんのような状況に陥る可能性があります。

過去分をNISAを非課税には戻せない

残念ながら、株式数比例配分方式以外で受け取った配当金を、あとからNISAの非課税扱いに戻すことは原則できません。受取方式は遡って適用されないため、今後の配当金を非課税で受け取れるよう、気づいた時点で早めに設定を変更することが大切です。なお、課税された配当金については、確定申告により配当控除や上場株式等の譲渡損失との損益通算を検討できる場合があります。

実際にNISA口座で投資をしている方は、以下を確認しましょう。

  • 証券会社のマイページで受取方式を確認:「配当金受取方法」「お客様情報」などの項目から確認できます。
  • 株式数比例配分方式に変更:ウェブから数分で完了する証券会社がほとんどです。
  • 複数口座がある場合は全社で統一:複数の証券会社に口座がある場合は、変更後に各社の画面で株式数比例配分方式になっているか確認しましょう。

ちなみに投資信託の分配金は、もともと証券口座経由で受け取る仕組みなので、この受取方式問題の影響は受けません。気をつけるべきは「個別株・ETF・REIT」の配当金や分配金です。これらを保有している方は、せっかくの非課税メリットを活かすためにも、今すぐ設定をチェックしてみてください。

まとめ

NISAは「口座を作れば自動で非課税」ではなく、「正しく設定して初めて非課税」になる制度です。便利な仕組みほど、細かい設定で得られるメリットが大きく変わってしまう。だからこそ、なんとなくで放置せず、自分の手で設定を確認しておきたいですね。

口座を作っただけで安心せず、株式数比例配分方式になっているかを確認しておくことが大切です。


出典:金融庁「NISAを知る」

出典:金融庁「NISAを利用する皆さまへ」

出典:日本証券業協会「株式配当金領収証の削減に向けた取組み」

※配当金の受取方式の変更手続きが実際の配当金支払いに反映されるまでには、各企業の「配当基準日」との兼ね合いで数週間〜1ヶ月程度のタイムラグが発生する場合があります。また、米国株などの外国株式の配当金にかかる現地課税の取り扱いや、確定申告による外国税額控除の適用ルールは非常に複雑です。具体的な配当金の受取状況や適切な税務処理については、自己判断せず、ご契約中の各証券会社のサポート窓口や、お近くの税務署、税理士などの専門家へ直接ご相談ください。

執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。

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