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父の死後に“500万円の借金”が発覚→「相続放棄すれば大丈夫」のはずが…数ヶ月後、50代男性を待ち受けていた“想定外の事態”

  • 2026.4.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「借金があるなら、相続放棄すれば大丈夫」そう考える方は少なくありません。

しかし、相続放棄の手続きには期限があります。この期限を過ぎると、選択肢そのものが失われてしまうのです。

今回は、相続放棄の期限を見落としたことで、約500万円の借金を背負うことになった50代男性の事例をご紹介します。

相続放棄すれば問題ない…そう考えていた

今回ご紹介するのは、50代前半のAさん(仮名)です。妻と子ども2人の4人家族でした。

父親の死去により相続が発生。遺品整理の中で、借金が約500万円あることが判明します。

Aさんは「相続放棄をすれば問題ない」と考えました。周囲からも同様の話を聞いていたためです。

ただ、その理解は十分ではありませんでした。

「3カ月以内」という期限の見落とし

相続放棄には、「相続の開始を知った日から3カ月以内」という期限があります。

この期間内に家庭裁判所へ申述しなければなりません。

しかしAさんは、仕事の忙しさから手続きを後回しにしました。葬儀や各種手続きに追われる中で、時間は過ぎていきます。

気づいたときには、すでに期限を過ぎていたのです。

期限切れで“単純承認”…借金も相続

相続では、何も手続きをしないまま3カ月が経過すると「単純承認」とみなされます。

これは、すべての財産を引き継ぐという扱いです。

結果としてAさんは、借金約500万円をそのまま相続することになりました。

家計にのしかかった借金500万円

Aさんの家庭には住宅ローンがあり、教育費もこれから増える状況でした。

そこに500万円の負債が加わります。毎月の返済負担が発生し、家計は一気に圧迫されました。

貯蓄の取り崩しも避けられず、生活設計は大きく狂ってしまいます。

相続放棄の仕組みと注意点

相続放棄とは、相続人としての権利を放棄する制度です。借金などの負債も引き継がずに済みます。

ただし、

  • 相続の開始を知った時から3カ月以内の手続きが必要
  • 家庭裁判所への申述が必要
  • 原則として撤回不可

といったルールがあります。

また、財産に手をつけると放棄できなくなる可能性もあるのです。

相続発生後に優先すべき行動

相続が発生したら、まず財産全体を把握することが重要です。

預金や不動産だけでなく、借入金や保証債務も確認します。そのうえで、相続するか放棄するかを早期に判断する必要があります。

迷う場合は、専門家への相談も視野に入れて検討しましょう。

「後でやる」が通用しないのが相続手続き

相続放棄は有効な制度ですが、手続きには期限があります。

「後でやる」ではなく、「すぐに確認する」ことが重要です。

また、相続は突然発生するものです。日頃から相続について話し合い、資産や負債を把握しておくことが大切です。

相続に備え、家族の間で話し合いをしておくことが、将来の安心につながります。


執筆・監修:中川 佳人(なかがわ よしと)(@YoshitoFinance)
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。 20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。 専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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