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保護者「集中してほしくて」“個室の勉強ブース”を作るも…いつのまにか物置部屋になってしまったワケ

  • 2026.4.24
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

コロナ禍以降、家庭学習や在宅ワークに使う「スタディコーナー」を、リビング周辺に設ける間取りが増えてきました。

勉強や仕事ができる便利な空間ですが、ここで多くの方が迷うのが「個室にするか、オープンにするか」という点です。集中できそうな個室がよいように思えますが、じつはそこに落とし穴があります。

「集中してほしくて個室に」が招いた、まさかの結末

知人のお宅では、子どもがしっかり勉強できるようにと、スタディコーナーを個室にしました。

ところが実際に暮らし始めてみると、子どもは個室を使わず、ダイニングテーブルで宿題をするように

気づけば個室には学校の教科書やプリント、リビングからあふれた雑貨が積み上がり、いつのまにか物置部屋のようになってしまったそうです。

なぜ、そんなことになったのでしょうか。

「見守り学習」ができるかどうかが分かれ道

じつは、個室型には「保護者が、家事をしながら子どもの様子を見るのが難しくなる」という弱点があります。

とくに小学生のうちは、音読の宿題を聞いたり、わからない問題をさっと教えたりといった「見守り学習」が日常的に必要になります。個室にこもられると、これが難しくなるのです。

子どもの側も、リビングやダイニングのほうが安心して勉強できる場合があります。完全にひとりきりの空間より、保護者の気配がある中で手を動かすほうが落ち着くのでしょう。

一方で、在宅ワークでビデオ会議が多い方にとっては、生活音が入らない個室のほうが都合がよいのも事実。「誰が、どんな用途で使うか」によって、最適な形は変わってくるのです。

オープン型と個室型、それぞれの設計ポイント

オープン型と個室型、それぞれのポイントをお伝えしておきましょう。

オープン型のポイント

ビデオ会議の頻度が少ないなら、スタディコーナーはオープン型にして「会議のときだけ寝室などの別室へ移動する」という使い方も一案です。

ただし、オープンにする場合は、子どもが受験期に入って静かな環境が必要になったときなど、将来への備えも考えておきたいところ。

将来、できるだけ簡単なリフォームで個室化できるように設計する」、あるいは「子ども部屋にも学習環境を整えておく」といった対策を検討しておくと安心です。

個室型のポイント

個室にしたい場合は、配置がカギになります。キッチンの真横など、家事をしている保護者の目が届きやすい位置に設けるのがおすすめです。

ただし、料理のニオイが気になることもあるので、換気計画はしっかり立てておきましょう。

さらに、スタディコーナーの間仕切り壁に「室内窓」を設けると、扉を閉めていてもキッチンから子どもの姿がさりげなく見えるようになります。

個室の集中しやすい環境を生かしつつ、見守り学習も両立できる工夫を取り入れてみてください。

まとめ:間取り図ができたら「暮らし」をシミュレーションしてみて

スタディコーナーを個室にするかオープンにするかに、唯一の正解はありません。大事なのは、間取り図ができた段階で実際の暮らしを具体的に想像してみることです。

「夕飯の支度をしながら、子どもの音読を聞いてあげられそうか」「急なビデオ会議のとき、どこで対応するか」など、今だけでなく5年後・10年後の生活も思い描いてみてください。

ひとりで考えるのが難しい場合は、建築会社の担当者に相談してみてください。家族の暮らし方に合った答えを、一緒に考えてくれるはずです。


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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