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「4LDKにしてください」→注文住宅でやりがちな勿体無い注文方法、なぜ?失敗しないための打ち合わせ術

  • 2026.4.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

注文住宅の最大の魅力は、家族のライフスタイルに合わせて間取りをゼロから設計できる「自由度の高さ」です。

しかし、いざ完成して住み始めてみると「なんだか分譲住宅と変わらない気が…」「自分たちの暮らしにフィットしていない…」と違和感を抱くケースが少なくありません。

まるでどこかから借りてきたような、既製品感のある間取り――なぜ、自由設計の注文住宅でこのようなことが起きてしまうのでしょうか?

その原因は、設計士の力量だけの問題ではありません。じつは、打ち合わせの進め方そのものに、見落とされがちな落とし穴があるのです。

「部屋数」と「広さ」の議論が、個性を消してしまう?

多くの場合、間取りの打ち合わせでは「部屋数」に話が集中してしまいます。

建築会社は「どんなお部屋が必要ですか?」と聞き、建築主も「4LDKにしてください」と要望を出しがちです。しかし、「4LDK」という言葉は、暮らし方を何も語っていません。

「部屋数・広さ」の議論だけでは、その家族固有の暮らし方が間取りに反映されず、誰にでも当てはまる「平均的な間取り」ができあがってしまいます

家族構成が同じでも、暮らし方が違えば最適な間取りはまったく異なるはず。注文住宅の「自由設計」を生かしきれていないとすれば、もったいないと言わざるを得ません。

主語を「家」ではなく「自分たちの暮らし」に変えよう

では、どうすればいいのでしょうか。

「何畳」より「どう使うか」を先に伝える

まず大切なのは、間取りの希望を「部屋」視点ではなく、「私たち家族の暮らし」を軸にして伝えることです。

「朝は洗面所が混雑しやすい」「週末は家族全員でキッチンに立つ」――こうした日常の具体的なシーンを設計士に伝えることが重要です。

そうすることで、洗面所やキッチンを「狭くて、戦場のような場所」ではなく「ゆったりとしていて、家族がコミュニケーションを図れる場所」にできる可能性が高まります。

生活習慣を丁寧に聞いてくれる会社を選ぼう

また、そうした「暮らし方」を丁寧に引き出してくれる建築会社を選ぶことも大切です。

「朝はみなさん同じ時間に家を出るんですか?」「寝る時間はバラバラですか?」など、生活習慣を丁寧に聞いてくれるかどうかは、会社選びの際に意識したいポイントのひとつです。

そのような姿勢は、間取りをその家族にフィットさせようとしてくれているサインと言えるでしょう。

間取り図ができあがったら必ずやりたい「暮らしのシミュレーション」

間取りができあがったら、必ず「暮らしのシミュレーション」をおこないましょう。

具体的には次の3つのステップがおすすめです。

1.家具の配置を書き込む

新居に置く予定の家具・家電・カーテンなどを、図面の縮尺に合わせて書き込み、実際の生活空間や通路幅などをイメージします。

図面上では気づきにくい「窮屈さ」が、ここで初めて見えてくることがあります。

2.一日の動きをなぞる

起きてから寝るまで、家族一人ひとりの行動をシミュレーションします。移動だけでなく、ドアの開閉のしやすさもチェックしてみましょう。

とくに、アパートやマンションから2階建ての家に引っ越す方は、動線が大きく変化するため、念入りにチェックしてください。

3.未来を想像する

一般的に、欧米諸国など、住み替え文化が根付いている国々と比べて、日本人は同じ家に長く住み続ける「定住傾向」が強いと言われます。

だからこそ、子どもの独立・親との同居・在宅ワークへの移行など、ライフステージの変化にも対応できる間取りかどうかを確認しておくことが大切です。

最高の家づくりは「暮らし方」の設計から

間取りづくりは、部屋を割りつける作業ではなく、家族の「暮らし方」を設計するプロセスです。

「4LDK希望」だけで打ち合わせを始めると、どの家族にも当てはまる既製品のような間取りになりがちです。

設計士に「暮らしのシーン」を伝え、間取り図ができあがったら「暮らしのシミュレーション」で検証する――この2ステップが、「借りてきたような間取り」を防ぐ対策になります。

注文住宅は、家族の数だけ正解があります。自分たちの暮らし方を起点に設計に臨むことで、何十年も「ちょうどいい」と感じられる家が実現するはずです。

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ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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