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上場企業勤務・年収500万円30代男性が「家賃8万物件の審査落ち…」致命傷となった“たった1回のミス”

  • 2026.4.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

「クレジットカードの支払いをうっかり忘れてしまった」「引き落とし日に残高が足りなかった」

そんな経験、一度くらいはある方も多いのではないでしょうか。「たった1回くらいなら問題ないだろう」と思いがちですが、実はその“1回”が思わぬ場面で足を引っ張ることがあります。

今日は、年収も勤務先も問題なく「審査に落ちる理由がない」と思っていた男性が、まさかの理由で入居審査に落ちたエピソードをご紹介します。

表には出てこない「入居審査の裏側」が見えてくる内容です。

「年収も問題なし」それでも審査に落ちた30代会社員Aさん

数年前、私が担当した賃貸仲介の現場での話です。登場するのは、30代前半の男性Aさん。

上場企業に勤務する会社員で、年収は約500万円。家賃8万円台の物件を検討しており、一般的な審査基準(家賃=月収の3分の1以内)も十分クリアしていました。

内見時の印象も非常に良く、受け答えも丁寧。正直、私の感覚としては「まず落ちることはないだろう」というレベルでした。Aさん自身も「自分は問題ないと思います」と自信を持って申し込みをされています。

しかし数日後、保証会社から返ってきた回答は否決。理由は、総合的判断のため非開示。

Aさんは納得できず、「なぜですか?何がダメだったんですか?」と何度も確認されましたが、明確な理由は一切教えてもらえません。

原因は“たった1回の携帯料金の遅延”だった?

その後、ヒアリングを重ねる中で、気になる点が1つ出てきました。Aさんがふとこう話したのです。

「そういえば、昔スマホ代の引き落としが1回だけ遅れたことがありました」

スマホは、実質的には「ローン契約」と同じ扱いになります。そのため、支払いが遅れると、信用情報(クレジットやローンの履歴)に記録される可能性があります。

Aさんの場合も、次の2点が重なったことで、保証会社の審査においてマイナス評価につながった可能性が高いと判断されました。

  • 端末代の分割払いを利用していた
  • 過去に1回だけ支払い遅延があった

本人は「たった1回」「数万円の話」と軽く考えていました。しかし、審査側の見方はまったく異なります。

このとき重要なのは「通信料そのもの」ではないという点です。入居審査に影響するのは、スマートフォン本体の分割払い(割賦契約)の支払い遅延です。

大家さんや保証会社が見ているのは「年収」より「支払い習慣」

入居審査で見られているのは、年収だけではありません。特に保証会社は、次のような視点で判断しています。

  • 継続して支払いができるか
  • お金の管理ができているか
  • 過去に支払いトラブルがないか

つまり「稼げる人かどうか」よりも「きちんと払い続けられる人かどうか」が重視されます。

極端な例ですが、年収600万円でも延滞履歴がある人より、年収350万円でも延滞がない人のほうが審査に通るケースは珍しくありません。

オーナー側の本音は非常にシンプルです。

「家賃滞納だけは避けたい」

だからこそ、たった1回の遅延であっても「支払いにルーズな可能性がある」と見なされ、慎重な判断につながることがあります。

入居審査は「過去の積み重ね」で判断される

Aさんは結果的に、第一希望の物件に住むことができませんでした。そのとき、ぽつりとこう話されていたのが印象に残っています。

「まさか、あの1回でこんなことになるとは思っていませんでした…」

今回のケースでお伝えしたいポイントは、とてもシンプルです。入居審査は、「今の条件」だけで決まるものではありません。

  • これまでどのように支払いをしてきたか
  • お金とどのように向き合ってきたか

こうした日常の積み重ね、つまり「信用」が総合的に見られています。

なお、信用情報に記録された延滞履歴は永久に残るわけではありません。一般的には、5年程度で情報が消えるケースが多いとされています。

ただし、直近の延滞は特に影響が出やすく、タイミングによっては今回のように審査結果へ直結することもあります。

こうならないために、今からできる対策

同じような失敗を防ぐためには、日頃からの意識が重要です。特に次のポイントは押さえておきたいところです。

  • スマホ端末の分割払いは「ローン」として認識する
  • 引き落とし日前に口座残高を必ず確認する
  • クレジットや各種支払いの遅延を軽く考えない
  • 不安があれば事前に不動産会社へ相談する

「スマホ代=生活費」という感覚のままでいると、思わぬ落とし穴にはまります。実際には信用情報に関わる取引であり、審査に影響する可能性があります。

部屋探しをスムーズに進めるためにも、普段の支払い習慣から見直しておくことが大切です。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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