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「あれ?昼間なのに、電気をつけないと暗い…」平屋ブームの盲点。新築の死角が生む"大誤算"

  • 2026.4.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

「階段がなく移動がラク」「家族を身近に感じられる」といった理由から、近年、平屋の人気がじわじわと高まっています。

ワンフロアで完結する開放的な暮らしは、多くの人にとって憧れですよね。

しかし、平屋の設計には意外な「盲点」があります。いざ住み始めてから「あれ?昼間なのにこの部屋、電気をつけないと暗い…」と後悔するケースが少なくないのです。

明るく開放的なイメージで建てたはずの平屋が、なぜ「暗い家」になってしまうのでしょうか。その原因と対策を解説します。

なぜ「家の中心」が暗くなってしまうのか

2階建ての場合は部屋を上下階に分散できるため、建物の奥行を抑えやすく、窓からの光が建物の奥まで届きやすくなります。

一方、平屋はすべての部屋をワンフロアに並べる必要があるため、どうしても建物の奥行や幅が大きくなりがちです。

ワンフロアの広さが生む「採光の死角」

窓から差し込む自然光が届く範囲には限界があります。

ワンフロアの面積が広くなるほど、外壁にある窓から入った光が届かない「採光の死角」が生まれやすくなります。

建物の奥行や幅が大きい平屋は、結果として「日中でも照明が欠かせないゾーン」ができやすいのです。

「おしゃれな軒」や「隣の家」が光を遮ることも

また、平屋をスタイリッシュに見せる「深い軒(のき)」にも注意が必要です。

軒を深くすると、見た目が格好よくなるだけでなく、「夏の厳しい直射日光を遮り、冬の低い日差しを取り込める」というメリットもあります。

しかし、設計のバランスを誤ると、室内に届く光そのものを制限してしまう原因にもなりかねません。

さらに、建物自体が低いため、敷地条件によっては隣家に南側の日差しを遮られるケースもあります。これも、平屋ならではのリスクのひとつと言えるでしょう。

暗い平屋にしないための4つの「採光」アイデア

せっかく建てるマイホームだからこそ、どの部屋にいても心地よい自然光を感じたいですよね。平屋でそれを実現するには、設計段階での工夫が不可欠です。

平屋でよく利用される4つのアイデアをご紹介します。

1.中庭(パティオ)を設ける

採光改善の手段として代表的なのが、建物をコの字やロの字型にして「中庭」をつくる方法です。建物の内側に外部空間を取り込むことで、中心部の部屋にも安定した光を届けられます。

ただし、コの字やロの字型の家はコストアップしやすい側面があります。予算とのバランスを見ながら、検討してみてください。

2.天窓(トップライト)の活用

中庭をつくるスペースがない場合は、屋根に設ける「天窓(トップライト)」が有効です。

天窓は、建築基準法上の採光計算において壁面の窓より有利に扱われており、それだけ採光性能への期待が高い窓といえます。

なお天窓には、掃除や雨漏りなど、メンテナンス上の注意点もあります。設計士などの専門家に相談したうえで、採用の可否を判断してください。

参考:建築基準法施行令 第20条第2項(e-Gov 法令検索)

3.室内窓で光を借りる

日当たりのよい部屋と、暗くなりがちな廊下や部屋の間の壁に「室内窓」を設置するのもおすすめです。

隣の部屋から光をおすそ分けしてもらうことで、空間全体の明るさを底上げできます。

4.勾配天井と高窓(ハイサイドライト)の活用

天井を「勾配天井(屋根の形に合わせた斜めの天井)」にし、高い位置に窓を設ける方法も有効です。高い場所から差し込む光は、部屋の奥まで届きやすいです。

また、高窓は外からの視線が入りにくいため、プライバシーを守りつつ自然光を取り込めるという利点もあります。

後悔しないために、設計段階での「確認」を

「図面上では広くて快適そうに見えたのに、実際は暗かった…」という失敗は、完成してからでは修正が非常に難しく、多額の費用がかかることもあります。

間取りの打ち合わせの際には、動線や部屋数だけでなく、「この部屋の採光は大丈夫ですか?」「日中はどのくらい光が入りますか?」と担当者に具体的に確認することが大切です。

光は、住む人の気持ちや健康、そして冬場の暖かさまで左右する、暮らしの根幹とも言える要素です。

設計段階で「採光」を意識するだけで、何十年も続く毎日の快適さが大きく変わります。


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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