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築20年中古マンションを購入→念願の「最上階・南西角部屋」なのに…40代夫婦を襲った“想定外の落とし穴”

  • 2026.4.6
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大学卒業後から大手不動産会社に入社し、10年以上にわたり数多くの現場経験を積んできたライターのT.Sです。

マンションを購入する際、眺望が良く開放感のある最上階の角部屋に憧れる方は多いのではないでしょうか。上階の生活音を気にする必要がなく、プライバシーが守られやすい点も大きな魅力といえます。

今回はそんな憧れの特等席を手に入れたものの、思わぬ苦悩に直面してしまった夫婦のエピソードを紹介しましょう。

異常な熱気と膨れ上がる光熱費に耐える夏

眺望の良さに惹かれて、築20年の中古マンションを購入した40代のAさん夫婦のお話です。念願の最上階で南西の角部屋を手に入れ、明るく開放的な生活を夢見ていました。

しかし入居して最初の夏、屋上からの異常な熱気と2面の窓から差し込む強い日差しと強烈な西日により、リビングがサウナのような状態になってしまったのです。断熱性能が現行基準より低い築古物件では、とくに外気温と直射日光の影響をもろに受けるため、エアコンをフル稼働させてもなかなか部屋が冷えません。

「こんなに暑いなんて聞いていない」とAさんは嘆きます。その夏の電気代は、想定の1.5倍から2倍にまで膨れ上がってしまいました。

突然の雨漏り発覚と精神的ストレスという代償

暑さと光熱費の負担に耐えるAさん夫婦に、さらなるトラブルが発生します。入居から1年後、大雨が降った日にリビングの天井から水が染み出す事態が起きたのです。調査の結果、屋上防水の深刻な劣化が発覚し、二人は大きなショックを受けました。

最終的に屋上防水の工事や部屋の被害補修は管理組合の責任と費用で対応されましたが、復旧までの不便な生活と精神的なストレスは大きな痛手となりました。高い光熱費に加えて雨漏りの恐怖に怯える日々となり、Aさんは深く後悔することになります。

結果論ですが、最上階特有の日射熱による光熱費の増加分を考慮して、数万円から導入できる遮熱カーテンや断熱フィルムなどで事前に対策しておくべきでした。

購入前に確認すべきポイントと修繕時の注意

とくに中古マンションの最上階を選ぶ際は、過去のトラブルを知っておく必要があります。物件状況確認書(告知書とも呼ばれる、売主が買主へ物件の状況を申告する書類)で雨漏り履歴を確認し、直近の防水工事の実施年を修繕履歴書などでチェックすることが重要です。

また内見時には、天井のシミや壁のクロスの膨らみがないか、目視で確認することも有効な手段となります。さらにルーフバルコニー付きの角部屋では、大規模修繕時に注意しなければなりません。作業員が毎日バルコニーに出入りし、場合によっては数ヶ月にわたりカーテンも開けられない期間が発生することも覚悟しておく必要があります。

事前の確認と対策をしっかり行えば、最上階や角部屋は依然として魅力的な選択肢になります。憧れや眺望だけで選ぶ前に、防水の履歴や断熱性能を冷静に見極める視点を持つようにしてみてください。



ライター:T.S(宅地建物取引士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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