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「年収450万で家賃9万」なのに落ちた…大家が暴露する、入居審査の“隠れた落とし穴”

  • 2026.4.1
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

部屋探しをしていると、気に入った物件に申し込んだにもかかわらず、入居審査で落ちてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。

理由を聞いても返ってくるのは「総合的な判断です」という説明だけ。それ以上は教えてもらえないことも少なくありません。そうなると、何が原因だったのか分からず、モヤモヤしたまま次の物件を探すことになります。

実は入居審査では、収入だけで判断しているわけではありません。職業や勤続年数、保証会社の審査結果など、いくつかのポイントを総合的に確認して判断されています。

今日は、実際の相談事例をもとに、大家さんが入居審査でどのような点を見ているのか、そのポイントについてお話しします。

気に入った物件なのに審査で否決

数年前、30代前半の男性Aさんから相談を受けました。

Aさんは会社員で、年収は約450万円。駅徒歩6分、家賃9万円の1Kマンションに申し込みました。築浅で設備も整った人気の物件です。

条件から見ても大きな問題はなく、Aさん自身も「審査は問題なく通るだろう」と考えていました。

ところが、申し込みから数日後、不動産会社から連絡が入ります。結果は入居審査の否決でした。

理由を尋ねても、返ってきた説明は「総合的な判断」という言葉だけ。具体的な理由は教えてもらえません。Aさんは納得できませんでした。

十分な年収もあり、家賃も高すぎるわけではない。それでも審査に通らない理由が分からなかったためです。

しかし、このようなケースは不動産の現場では珍しくありません。入居審査は年収だけで決まるものではなく、複数の要素を総合的に見て判断される仕組みだからです。

大家さんがまず見るのは「収入と家賃のバランス」

入居審査で最初に確認されるのが、収入と家賃のバランスです。家賃が収入に対して高すぎないかを見て、継続して支払えるかどうかを判断します。

一般的な目安としては、家賃は月収の3分の1以内とされています。例えば次のようなイメージです。

  • 手取り月収20万円→家賃6〜7万円程度
  • 手取り月収25万円→家賃8万円前後
  • 手取り月収30万円→家賃9〜10万円程度

この目安を大きく超える場合、大家さんや管理会社は次のような点を心配します。

  • 生活費が不足する可能性
  • 家賃の支払いが遅れるリスク
  • 将来的に滞納する恐れ

Aさんの場合、家賃は9万円でした。年収から考えると極端に高い金額ではありません。しかし、勤続年数や保証会社の審査結果など、ほかの条件と合わせて総合的に判断された可能性があります。

入居審査では、収入と家賃のバランスを基本に、複数の要素を見て判断されることが一般的です。

大家さんが見ている「職業と勤続年数」

入居審査では、職業や勤続年数も重要な判断材料になります。家賃を長期間支払い続けられるかどうかを判断するため、収入の安定性が確認されるからです。

例えば、次のような点が見られることがあります。

  • 勤続年数が短くないか
  • 転職回数が多すぎないか
  • 収入が安定している職種か

転職回数が多い場合、大家さんや管理会社は次のように考えることがあります。

「近いうちにまた転職するのでは?」「収入が不安定になるのでは?」

もちろん転職そのものが問題になるわけではありません。ただし、勤続年数が短い場合は、審査が慎重になることがあります。

なお、入居審査にはさまざまな都市伝説があります。その一つが、免許証番号で審査に落ちるという話です。

運転免許証の番号の末尾には再発行回数が表示されています。紛失などで再発行が多い場合、まれに入居者の自己管理を気にする大家さんもいます。ただし、この情報だけで審査結果が決まることはほとんどありません。

まとめ

入居審査は、収入だけで決まるものではありません。職業や勤続年数、保証会社の審査結果など、複数の要素を総合的に見て判断されます。

そのため、収入が十分にあっても、勤続年数や保証会社の評価などが重なることで審査に通らないケースもあります。

部屋探しでは、設備や立地だけで判断するのではなく、家賃と収入のバランスを考えることも重要です。一度審査に落ちてしまうと、また最初から物件探しをやり直すことになります。

申し込み前に家賃水準や審査条件を確認しておくことで、無駄な遠回りを防ぐことにつながります。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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