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春雨はダイエットに効果的? 管理栄養士が栄養価とやり方、簡単レシピを解説

  • 2026.1.15
Kritchai Chaibangyang / Getty Images

誰しもが耳にしたことがある「春雨ダイエット」。だからこそ、春雨はダイエットに向いていそうだと思っている人も多いはず。しかし、やり方を間違えると逆効果になってしまう可能性もあるみたい。そこで今回は、管理栄養士の麻生先生に、春雨の栄養価やメリット、正しいダイエット方法について教えてもらった。(以下「」・麻生先生)

専門家の紹介:麻生れいみさん。管理栄養士・料理研究家 。東京医療保健大学大学院医療保健学研究科医療栄養学領域修了。医療栄養学修士。慶應義塾大学SFC研究所 食・フードサイエンス&テクノロジー共同研究機構メンバー。


春雨はダイエットに向いてる?

「使い方次第ではダイエットに取り入れやすい食材ですが、決して万能な“痩せ食材”ではありません。春雨には、ダイエット中に評価されやすい特徴があります。脂質がほとんど含まれていないこと、調理後にかさが増えて量を多く感じやすいこと、味を吸いやすく満足感を出しやすい点は、工夫次第で食事管理に役立つポイントです。

一方で、春雨の主成分はほぼ糖質であり、炭水化物源であることは理解しておく必要があります。そのため、“春雨=低カロリーで太らない”といったイメージだけで量を気にせず食べるのは注意が必要です。春雨はあくまで取り入れ方が重要な食材。ダイエット中は、量や組み合わせを意識しながら活用することが大切になります」

春雨の原料ってそもそもなに?

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「春雨は、豆類やいも類から取り出したでんぷんを原料として作られる加工食品です。乾燥した状態では細く軽い見た目ですが、調理すると水分を吸って膨らむのは、でんぷんの性質によるものです。でんぷんとは、植物がエネルギーを蓄えるために持っている成分で、私たちが食事から摂ると体のエネルギー源(炭水化物)になります。お米やパン、じゃがいもなどに多く含まれているのも、このでんぷんです。春雨は、そのでんぷんだけを取り出して加工した食品のため、脂質やたんぱく質はほとんど含まず、主成分は炭水化物。麺のような見た目でも、小麦粉を使った麺類とは性質が異なるのです」

春雨の種類の違い

VU PHAM VAN / Getty Images

「春雨は一種類だけではありません。原料となる“でんぷんの違い”によって、食感や向いている料理に違いがあります。春雨に使われる主な原料は、以下の3種類です」

緑豆でんぷん

「とくに中国産の春雨に多く使用されているもの。コシが強く、加熱しても伸びにくいため、スープや炒め物など火を通す料理に向いています。しっかりした食感で、煮崩れしにくいのが特徴です」

じゃがいもでんぷん

「日本で流通している国産春雨に多く使われている原料のひとつ。比較的やわらかく、つるっとした口当たりで、和風やさっぱりした味付けともなじみやすいタイプ。春雨サラダなど、冷たい料理にも使いやすい傾向があります」

さつまいもでんぷん

「日本の春雨でも使われることがあり、また韓国春雨(タンミョン)の主原料としても知られているのが、さつまいもでんぷんです。弾力があり、もちっとした食感が特徴で、噛みごたえを出したい料理に向いています。存在感があるため、主菜系の料理に使われることも多い印象ですね」

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春雨のカロリーと栄養価

「春雨は、でんぷんを主原料とした食品であるため、栄養価のほとんどは糖質(炭水化物)になります。乾燥状態では軽く見えても、調理後の量に応じて糖質量は増えるため、主食に近い位置づけと考えるのが適切です。

一方で、脂質やたんぱく質はほとんど含まれていません。そのため、脂質を抑えたい食事では取り入れやすい反面、春雨単体では栄養バランスが偏りやすい点には注意が必要です。また、春雨にはビタミン類はほぼ含まれておらず、ミネラルもごく少量にとどまります。商品によってはわずかに含まれる場合もありますが、栄養補給を目的とした食材とはいえません」

乾燥とゆでた時の違い

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「春雨は、ゆでることで水分を含み、かさが増える食材です。乾燥状態の春雨はカロリーや炭水化物量が高く見えますが、ゆでることで水分を吸収し、同じ100gあたりの数値は低くなります。そのため、見た目の量に対してカロリーが低く感じやすく、満足感を得やすいのが特徴です。ただし、糖質量そのものが減るわけではありません。ゆでた後の数字だけで判断せず、乾燥春雨をどれくらい使ったかを意識することが大切です」

米や麺類と比較した時の違い

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「主成分は糖質で、ビタミンや食物繊維は少なめ。春雨は、ごはんや麺類と比べるとカロリーは低めですが、栄養価も高いわけではありません」

「春雨ダイエット」のメリット5選

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① かさ増しで満足感が出やすい

「少量の乾燥春雨でも、ゆでると見た目のボリュームが増えるため、食事量を抑えたいときでもしっかり食べた感覚を得やすいのが特徴です。ダイエット中にありがちな“量が少なくて物足りない”という不満を和らげやすい点は、春雨ならではのメリットといえるでしょう」

② 脂質がほぼゼロ

「主原料がでんぷんであるため、春雨自体に含まれる脂質はごくわずか。食事全体の脂質量を調整したい場合や、こってりした料理を控えたい時期には取り入れやすい食材です。ただし、調味料や具材次第で脂質は増えるため、調理法には注意が必要ですね」

③ 味を吸うので薄味でも満足しやすい

「濃い味付けにしなくても風味を感じやすく、比較的薄味でも満足感を得やすいです。塩分やカロリーを控えたいときでも、だしや香味野菜を活かすことで、無理なく食事を楽しむことができます」

④ 胃腸に負担が少ない

「春雨は繊維質が多いわけではなく、食感もやわらかいため、胃腸に負担をかけにくいのもメリットのひとつ。食欲が落ちているときや、重たい食事を避けたいタイミングでも取り入れやすいです」

⑤ グルテンフリー

「原料は豆類やいも類のでんぷんで、小麦由来の原材料は含まれていないため、グルテンを控えたい人にとって選択肢になりやすいのもポイントです。麺類の代わりとして使える点も、食事の幅を広げてくれます」

「春雨ダイエット」のやり方【管理栄養士おすすめ】

春雨を主食の代わりにする場合は、“すべて置き換える”のではなく“一部だけ”が基本

「春雨は低脂質で取り入れやすい一方、主成分は糖質のため、白ごはんや麺類を完全に春雨に置き換える方法はおすすめできません。あくまで、主食の量を調整するための“補助的な食材”として使うのがポイントです。また、春雨を使う際は必ずほかの食材と組み合わせることが重要になります。

春雨+必ずセットにしたい食材

・たんぱく質(鶏肉、卵、豆腐、魚など)

「春雨にはたんぱく質がほとんど含まれていないため、不足しやすい栄養素です。筋肉量の維持や満腹感のためにも、毎食しっかり組み合わせたいところですね」

・食物繊維(野菜、きのこ、海藻類)

「食物繊維も春雨単体では不足しがち。野菜や海藻を加えることで、噛む回数が増え、食後の満足感にもつながります」

・脂質は少量(ごま油など)

「脂質を完全に避ける必要はありません。香りづけ程度に少量使うことで、風味が増し、無理なく続けやすくなります」

春雨だけで1食はNG

「春雨だけで1食を済ませる方法はおすすめできません。カロリーは抑えられても、栄養が偏りやすく、空腹感が強く出やすいためです。結果的に間食が増えたり、次の食事で食べ過ぎてしまうケースもあります」

春雨で作る、ヘルシーレシピ

karinsasaki / Getty Images

鶏むね×野菜たっぷり春雨スープ

低カロリー・高たんぱく・満腹感◎

【材料】(1人分)

・春雨(乾燥:15g)
・鶏むね肉(皮なし:80〜100g)
・キャベツ(ざく切り:約1カップ)
・もやし(約1/2袋)
・きのこ(しめじ、えのきなど:1/2パック)
・水(300ml)

【A】

・鶏ガラスープの素(顆粒:小さじ1)
・しょうが(すりおろし:小さじ1)
・塩、こしょう(少々)
・ごま油(お好みで少量)

【作り方】

1.下準備をする

鶏むね肉は細めのそぎ切りにする。キャベツはざく切りにし、きのこは食べやすくほぐす。

2.具材を煮る

鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら鶏肉・きのこ・キャベツ・もやしを加える。

3.調味する

【A】を加え、弱めの中火で2〜3分煮る。

4.春雨を加える

乾燥春雨をそのまま入れ、さらに2〜3分煮て火を止める。

5.仕上げ

塩・こしょうで味を調え、お好みでごま油を少量たらす。

卵と野菜の中華風春雨スープ

やさしい味で、たんぱく質もしっかり

【材料】(1人分)

・春雨(乾燥:15g)
・キャベツ(小さめの一口大:約1カップ)
・生しいたけ(1枚)
・ねぎ(小口切り:約10g)
・卵(1個・溶いておく)
・カットわかめ(少々)
・ごま油(少量)
・白ごま(適宜)
・ラー油(適宜)

【A】

・水(200ml)
・めんつゆ(大さじ1)

【作り方】

1.下準備をする

春雨は表示どおりにゆでて戻し、ざるに上げて水気を切る。キャベツは小さめの一口大に切り、しいたけは薄切り、ねぎは小口切りにする。

2.野菜を炒める

鍋にごま油を入れて中火で熱し、キャベツ・しいたけ・ねぎを軽く炒める。

3.煮る

油が回ったら【A】、春雨、わかめを加え、具材がやわらかくなるまで数分煮る。

4.卵を加える

溶き卵を回し入れ、ふんわり固まったら火を止める。

5.仕上げ

器に盛り、好みで白ごまやラー油をかける。

鶏肉と白菜のコンソメ春雨スープ

シンプルでやさしい味。軽めの食事にも◎

【材料】(1人分)

・春雨(乾燥:15g)
・鶏もも肉(50g)
・白菜(2cm幅:約1カップ)
・にんじん(細切り:約10g)
・玉ねぎ(薄切り:約10g)
・しめじ(ほぐす:約10g)

【A】

・水(200ml)
・顆粒コンソメ(小さじ1)

【作り方】

1.下準備をする

白菜は2cm幅に切る。にんじんは細切り、玉ねぎは薄切りにする。しめじは根元を落としてほぐし、鶏肉は食べやすい大きさに切る。

2.煮る

鍋に【A】と下準備した具材をすべて入れて火にかける。蓋をして沸騰したら、弱めの中火にする。

3.春雨を加える

乾燥春雨をそのまま加え、具材がやわらかくなるまで数分煮る。

4.仕上げ

火を止めて器に盛る。

肉団子と小松菜の春雨スープ

たんぱく質しっかり、食べごたえも◎

【材料】(1人分)

・春雨(乾燥:15g)
・鶏ひき肉(80g)
・小松菜(1株)
・しょうが(1/2かけ)
・ねぎ(約10g)
・塩、こしょう(各少々)
・片栗粉(小さじ1)

【A】

・鶏ガラスープの素(小さじ1)
・水(300ml)

【作り方】

1.下準備をする

小松菜は2〜3cm幅に切る。しょうがとねぎはみじん切りにする。

2.肉団子を作る

ボウルに鶏ひき肉、ねぎ、しょうが、塩・こしょう、片栗粉を入れ、粘りが出るまでよく混ぜる。3等分にして軽く丸める。

3.煮る

鍋に【A】と小松菜を入れて火にかけ、煮立ったら肉団子を加える。

4.仕上げる

アクを取り除き、乾燥春雨をそのまま加える。具材がやわらかくなるまで数分煮て、火を止めて器に盛る。

「春雨ダイエット」の注意点

Kritchai Chaibangyang / Getty Images

① 糖質中心の食事になりやすい

「低カロリーな印象が強い春雨ですが、栄養の中心は炭水化物。春雨を頻繁に取り入れることで、知らないうちに糖質に偏った食事になってしまうケースがあります。主食の代わりに使う場合ほど、全体のバランスを意識したいところです」

② たんぱく質不足になりやすい

「ダイエット中にありがちなのが、春雨を中心にした“軽い食事”を続けてしまうこと。その結果、たんぱく質が不足し、満腹感が続きにくくなったり、体調面に影響が出ることもあります。必ず肉・魚・卵・大豆製品と組み合わせる意識が大切です」

③ 血糖値が上がりやすい人は注意

「春雨は消化・吸収が比較的早い食品です。血糖値が上がりやすい人や、食後に眠くなりやすい人は、単品での摂取や量の多さには注意が必要です。たんぱく質や食物繊維と一緒に食べることで、影響を和らげやすくなります」

④ 味付け次第で高カロリーになりやすい

「中華風の炒め物や、油や砂糖を多く使った味付けにすると、気づかないうちにカロリーが高くなることも。春雨=ヘルシーと油断せず、調味料や油の量にも目を向けたいところです」

「春雨ダイエット」を成功させるコツ

Javier Zayas Photography / Getty Images

春雨は主役ではなく“脇役”

「主食をすべて置き換えるのではなく、量を調整するための補助として使うのが基本です」

1食の乾燥量は15〜20gを目安に

「ゆでると量が増えるため、使いすぎに注意。乾燥時の量で管理するのがポイントです」

炒め物より「汁物」がおすすめ

「油を使わず、かさを活かせるスープや春雨入り味噌汁のほうが取り入れやすいでしょう」

夜より昼に取り入れる

「活動量の多い時間帯に食べることで、エネルギーとして使われやすくなります」

たんぱく質を最優先で考える

「春雨だけにならないよう、肉・魚・卵・大豆製品は必ずセットに」

「春雨は低カロリーそうに見えて、実は糖質が中心の食品。ダイエット中は、量と組み合わせを調整することが成功の鍵です」

春雨ダイエットをエディターが1週間取り入れてみた

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「春雨=低カロリー」というイメージはあるものの、実際のところダイエット向きなのかは正直よく分からない。そこで今回は、主食をすべて置き換えるのではなく、一部に春雨を取り入れる方法で、1週間試してみることに。

<私が実践したルール>
・春雨は乾燥15gまで
・1日1食、主に昼か夜のスープに取り入れる
・必ずたんぱく質と野菜をセットにする

1〜3日目:意外と満足感が高い

Hearst Owned

まずは“鶏肉と白菜のコンソメ春雨スープ”を作ってみた。最初は「量が少なくてお腹が空くかも?」と思っていたけれど、野菜たっぷりの春雨スープにすると、見た目以上に満足感があった。とくに、汁物にすると“しっかり食べた感”が出て、思ったよりも早くお腹がいっぱいに。初日は沢山作ってしまったのもあり、3日間食べれたのはコスパ的にも◎だった。

4〜5日目:胃の軽さを実感

4日目はお昼に“卵と野菜の中華風春雨スープ”を食べた。食後に体や胃が重くなる感じが少なく、食べ過ぎたあとの不快感も出にくい気がした。この日の夜は外食したので、こってりした食事を食べてしまった。正直、「食べすぎたかも......」と思ったけれど、翌日に春雨メニューを取り入れると胃腸が少し休まるような感覚があったのも事実。

6〜7日目:食事バランス整ったかも

最終日。1週間続けてみて感じたのは、“ダイエットをしている”というより、食事の選び方が少し整った感覚があったこと。もちろん春雨だけに頼らず、たんぱく質と組み合わせてスープとして取り入れることで、無理なく楽しく続けられたのも大きいかも。

「春雨ダイエット」を1週間続けてみて

Hearst Owned

体重の変化はマイナス0.2kgと、正直そこまで大きな変化はなし。だからこそ、春雨は“短期間で体重を落とすための食材”というより、“食事を軽く整えたいときの選択肢”だと感じた。「今日は少し調整したい」「夜は軽めにしたい」そんな日に取り入れると、ストレスなく楽しめると思う。

まとめ:春雨を上手に取り入れて満足感のあるダイエットに

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春雨は使い方次第で、食事の満足感をぐっと高めてくれる食材。量と組み合わせを意識すれば、無理なく続けやすいダイエットにつながるはず。“食べない”より“選び方を変える”ことから、始めてみて。

お話を伺ったのは......

麻生れいみ(あそう・れいみ)さん

Reimi Aso / Hearst Owned

管理栄養士・料理研究家 。東京医療保健大学大学院医療保健学研究科医療栄養学領域修了。医療栄養学修士。慶應義塾大学SFC研究所 食・フードサイエンス&テクノロジー共同研究機構メンバー。著書は『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『20kgやせた! 糖質オフ入門 最新版』(宝島社)などすでに28冊に及ぶ。ベストセラーも多数。

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