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染織・工芸・絵画の展覧会カレンダー|2026年1月

  • 2026.1.5
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関東【群馬】高崎市タワー美術館 企画展「The 美人画」

《1月17日から開催》日本画には、麗しい女性の姿を描いた「美人画」というジャンルがあります。古くは風俗画として表された女性像は、江戸時代に浮世絵の主要な題材となって人気を博しました。その潮流は近代以降の日本画にも受け継がれ、時代の移り変わりとともに多彩な美人画が生まれました。

本展では、美人画を中心に、日本画における女性表現の魅力をご紹介します。

■会期/2026年1月17日(土)~3月22日(日)
■会場/高崎市タワー美術館
(群馬県高崎市栄町3-23 高崎タワー21)
■休館日/1月19日・26日、2月2日・9日・12日・16日・24日、3月2日・9日・16日
■料金/一般500円ほか

(上村松園 《櫻がり図》1940-44年頃/株式会社ヤマタネ蔵)

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関東【東京】東京都美術館「上野アーティストプロジェクト2025 刺繍―針がすくいだす世界」

《1月8日まで》上野アーティストプロジェクト第9弾は「刺繍」がテーマ。本展では、以下の大正末から現在にいたる国内の5名の刺し手たちの活動をみつめます。

近世以来の刺繍職人の家に生まれ、伝統的技法に基づきながら革新的な表現を追い求めた平野利太郎(ひらの としたろう 1904〜1994)。西洋刺繍の知識を土台に、羊毛の糸を用いた躍動感ある絵画的な刺繍作品を発表し、日本手芸普及協会の会長も務めた尾上雅野(おのえ まさの 1921〜2002)。いつかどこかで目にし、記憶した風景や事物を、自由なステッチで画面上につくり上げていく岡田美佳(1969〜)。つくることをめざすのではなく、自分の奥底に流れる時間や感覚を確かめるかのように、日々、糸を刺し続ける伏木庸平(ふせぎ ようへい 1985〜)。ベンガル地方の女性たちの間で古布再生や祈りの思いから生まれ継承されてきたカンタと呼ばれる針仕事に共鳴した望月真理(1926〜2023)。

それぞれが手を動かし、布の上にすくい上げた「かたち」と向き合うことで、針と糸というシンプルな道具とともに続けられてきたこのいとなみの意味と可能性について、考えさせられる展覧会です。

■会期/開催中 ~2026年1月8日(木)
■会場/東京都美術館 ギャラリーA・C
(東京都台東区上野公園8-36)
■休室日/1月5日(月)
■料金/一般800円ほか
■詳しくはこちら

(尾上雅野《秋》1974年/[公財]日本手芸普及協会蔵 撮影=鈴木静華)

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関東【東京】サントリー美術館「NEGORO 根来 — 赤と黒のうるし」

《1月12日まで》中世に大寺院として栄華を極めた根來寺(和歌山県)で作られた質の高い朱漆器は「根来塗」と呼ばれて特別視されてきました。堅牢な下地を施した木地に、黒漆の中塗と朱漆を重ねた漆器(朱漆器)は、それ以前の時代から各地で作られてきましたが、江戸時代以降に「根来」の名で呼ばれるようになります。それらは、寺院や神社などの信仰の場で多数使われただけでなく、民衆の生活の中でも大切にされました。「根来」独特の力強く、しなやかな姿は、現代においても多くの国内外のコレクターや数寄者の心をとらえてやみません。

本展は、根來寺が繁栄を極めた中世の漆工品を中心に、その前後の年紀を有する品や伝来の確かな名品・名宝を一堂に紹介します。中世に花ひらいた、日本を代表する漆の美を楽しめる展覧会です。

■会期/開催中 〜2026年1月12日(月・祝)
※会期中に展示替えあり
■会場/サントリー美術館
(東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア 3F)
■休館日/火曜日 ※ただし1月6日(火)は18時まで開館
■料金/一般 1,800円ほか

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関東【東京】丸紅ギャラリー「初期写真資料でひも解く 着こなしの変遷―幕末・明治の女性の和装」

《1月24日まで》和装の着こなしは、江戸時代に様式が確立し、明治時代に多様な展開を見せます。本展では、貴重な初期写真資料から、当時の着こなしの再現を試みるはじめての企画です。

幕末期(1853-1868)、開港によって欧米との交流が飛躍的に深まり、日本社会に西洋文化の波が一気に押し寄せました。洋装もそのひとつですが、女性の服飾文化に目を向けると、むしろ和装は華やかな時代を迎えます。現代の和装のイメージは、戦後、西洋へのカウンターカルチャーとして定型化されていったものであり、幕末・明治期の着こなしは、女性の新たな自己表現として、百花繚乱ともいえる姿を見せていたのです。

本展は、江戸時代後期から明治時代に至る和装の着こなしを、女性の服飾を例に、幕末に流入した写真や文献を参照しながら、当時の着物や帯・小物を用いて再現します。丸紅コレクションが有する豊富な着物と、丸紅が取り組む染織研究が可能にした「100年前の着こなし」を、ぜひご覧ください。

■会期/開催中 ~2026年1月24日(土)
※会期中展示替えを行います。
■会場/丸紅ギャラリー
(東京都千代田区大手町1-4-2 丸紅ビル3階)
■休館日/日曜日、祝日
■料金/一般500円 ※現金利用不可。交通系IC、クレジットカード、QRコード決済などキャッシュレス決済のみ。
※着物、浴衣など和装での来館者は無料

(紺繻子地立木雀模様振袖 明治時代・19世紀/株式会社丸紅藏
【展示期間:2026年1月5日~24日】)

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関東【東京】三菱一号館美術館「アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に」

《1月25日まで》1920年代を中心に世界を席巻した装飾様式「アール・デコ」。生活デザイン全般におよんだその様式は、「モード」すなわち流行の服飾にも現れました。ポワレやランバン、シャネルなどパリ屈指のメゾンが生み出すドレスには、アール・デコ特有の幾何学的で直線的なデザインや細やかな装飾が散りばめられています。それは古い慣習から解放され、活動的で自由な女性たちが好む新しく現代的なスタイルでした。

2025年は、パリで開催され、「モード」が中心的な主題のひとつであった装飾芸術の博覧会、通称アール・デコ博覧会から100年目にあたります。この記念の年に、世界的な服飾コレクションを誇る京都服飾文化研究財団(KCI)が収集してきたアール・デコ期の服飾作品と資料類約200点に、国内外の美術館・博物館や個人所蔵の絵画、版画、工芸品などを加え合計約310点により、現代にも影響を与え続ける100年前の「モード」を紐解きます。

■会期/開催中 ~2026年1月25日(日)
■会場/三菱一号館美術館
(東京都千代田区丸の内2-6-2)
■休館日/祝日・振替休日を除く月曜日、および12/31と1/1
(トークフリーデーの12/29と会期最終週の1/19は開館)
■料金/一般2,300円ほか

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関東【東京】東京国立博物館 特集「インドネシア・スマトラ島 織りと染めの世界」

インド洋と太平洋に浮かぶ島々で構成される、インドネシア。その西部に位置するのがスマトラ島です。日本よりも広い面積を有するスマトラ島には、さまざまな民族グループが暮らしており、地域によって多様な織りと染めの技法が認められます。たとえば、ろうけつ染め(バティック)や印金を駆使して製作された腰巻、あらかじめ染め分けた緯糸を使って文様を織り出した緯絣(イカット)、金銀糸を刺繡した女性用のスカートなど、島の南北で衣装の形や、用いられる染織技法が異なっている点が大きな特色です。

また、大航海時代以前より香辛料交易を介し、インド製の更紗がインドネシアの島々にも伝来しました。文様の類似性などから、インド更紗はインド ネシアのバティックと影響しあっていたことが推測されています。

本特集では、スマトラ島の染織品の魅力を、20世紀初頭に撮影された着装時の写真とあわせて紹介します。加えて、スマトラ製のバティックとスマトラ島伝世インド更紗をあわせて展示し、その関連性についても探ります。

■会期/開催中 ~2026年2月1日(日)
■会場/東京国立博物館 東洋館13室
(東京都台東区上野公園13-9)
■休館日/月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館)
■東博コレクション展(平常展)料金/一般1,000円ほか

(サロン〈腰衣〉 藍地蝶花鳥唐草文様印金バティック インドネシア・スマトラ島・パレンバン 20世紀初頭/東京国立博物館蔵) 画像出典:ColBase

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関東【東京】三鷹市美術ギャラリー「日本の色 染司よしおか 吉岡更紗の仕事」

「染司よしおか」は、江戸時代から200年以上続く京都の染色工房です。日本に古くから伝わる植物染めの技法を用い、草木や花から美しい色を引き出し、麻、絹、木綿、和紙といった自然素材を染めることを生業としてきました。古社寺との関わりも深く、伝統的な染色技法によって東大寺や薬師寺に収められる文化財の復元を行うほか、東大寺修二会に用いられる造花の椿を作るための和紙の染色を担うなど、伝統行事を支えてきました。

時代の変遷のなかで伝統的な技術が失われつつあることを危惧した五代目・吉岡幸雄は、植物染めを復活させ、「日本の伝統色」を現代によみがえらせました。

本展では、薬師寺の伎楽装束など古社寺の伝統行事にかかわる復元作品や『源氏物語』の衣裳の再現作品などを通して、「染司よしおか」の仕事をたどります。そして、その歩みを引継ぎ、植物染めによる色彩の美しさを探求しながら染色の新たな可能性を切り拓く六代目・吉岡更紗の取組みを紹介します。

■会期/開催中 ~2026年 2月1日(日)
■会場/三鷹市美術ギャラリー
(東京都三鷹市下連雀3-35-1 CORAL5階)
■休館日/月曜日(1月12日は開館)、1月13日(火)
■料金/一般800円ほか

(『源氏物語』「花宴」藤の花の宴 源氏の衣裳)

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関東【東京】世田谷美術館 企画展「つぐ minä perhonen」

「ミナ ペルホネン」はブランドの創設から30年にわたり、手仕事や職人との協業を大切にしながら、暮らしのなかに永く息づき、時を重ねて深みを増すデザインを積み重ねてきました。

その“運動”ともいえる、ものづくりのありかたを「つぐ」という言葉が内包する多様な意味を通じて紹介します。洋服やプロダクトのほか、オリジナルのテキスタイルやそれらの原画などにより、100年先へと歩みを進める仕事と思想に触れます。

■会期/開催中 ~2026年2月1日(日)
■会場/世田谷美術館 1・2階展示室
(東京都世田谷区砧公園1-2)
■休館日/月曜日(ただし1月12日〈月・祝〉は開館)、1月13日(火)
■料金/一般 1,700円ほか

( “surplus” 2003-04→a/w)

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国宝 関東【東京】三井記念美術館「熊野御幸記と藤原定家の書 ―茶道具・かるた・歌仙絵とともに―」

三井記念美術館所蔵の6点の国宝の一つ、藤原定家筆「国宝 熊野御幸記」が、開館20周年の年に久方ぶりに全巻を展示されます。それに合わせて館蔵品の中から後鳥羽上皇と藤原定家の書が展示され、なかでも「大嘗会巻(だいじょうえかん)」は、藤原道長(966〜1027)の時代に活躍した藤原実資(957〜1046)の日記『小右記』から長和元年(1012)の大嘗会の記録を定家が筆写したもので、同館では初公開になります。

定家の書といえば、江戸時代以来、小堀遠州などの茶人の間で「定家様(ていかよう)」が好まれました。それがうかがえる茶道具や消息、さらに年末年始の展覧会らしく、百人一首かるたや歌仙絵、重要文化財の東福門院入内図屏風を展示します。

■会期/開催中 ~ 2026年2月1日(日)
■会場/三井記念美術館
(東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階)
■休館日/月曜日(但し1月5日・12日・26日は開館)、1月13日(火)、1月25日(日)
■料金/一般 1,200円ほか

(女房三十六歌仙帖より紫式部 土佐光起筆 江戸時代・17世紀/三井記念美術館蔵)

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関東【東京】根津美術館「綾錦 近代西陣が認めた染織の美」

西陣織物館(現・京都市考古資料館)では、大正4年(1915)から約10年間にわたり、京都周辺の著名な寺院のほか、当時の染織コレクターから借用した染織品を陳列する展覧会が開催されました。いにしえの名品秘宝の展観は好評を博したといいます。

そして展示品の中から特に優れた作品を選定し、版画とコロタイプで意匠を記録した染織図案集が発刊されました。それが『綾錦』です。本書の能装束や古更紗の巻には、出品者として当館の基礎を築いた初代根津嘉一郎(1860~1940)の名を数多く見出すことができます。これにより大正期に嘉一郎が染織品のコレクターとして知られていたこと、さらには掲載図案により当時の所蔵品が判明するのです。

本展覧会では、『綾錦』に掲載された嘉一郎の所蔵品のうち、現在確認できる20点を展観します。近代の西陣で認められたその染織コレクションの粋を鑑賞できる展覧会です。

■会期/開催中 〜2026年2月1日(日)
■会場/根津美術館 展示室1・2
(東京都港区南青山6‐5‐1)
■休館日/月曜日 ただし1月12日(月・祝)は開館、翌火曜休館
■料金/オンライン日時指定予約:一般 1,500円 当日券:一般1,600円

(縫箔 白地青海波に扇面散模様 江戸時代・17〜18世紀/根津美術館蔵)

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関東【東京】五島美術館 「館蔵 茶道具取合せ展」

展示室に五島美術館の茶室「古経楼」「松寿庵」「冨士見亭」の床の間原寸模型をしつらえ、館蔵の茶道具コレクションから約80点を選び、展示(会期中一部展示替あり)。懐石道具・炭道具のほか、江戸時代の大名茶人松平不昧(1751~1818)ゆかりの茶道具を中心に道具の取合せを展観します。特集展示として懐石道具を中心とした茶の湯の漆芸を同時公開。

■会期/開催中 ~2026年2月11日(水・祝)
■会場/五島美術館
(東京都世田谷区上野毛3-9-25)
■休館日/月曜日、1月13日(火)※1月12日は開館
■料金/一般 1,100円ほか

(重要美術品 伯庵茶碗 銘 冬木/五島美術館蔵)

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関東【東京】山種美術館「【特別展】LOVE いとおしい…っ! ―鏑木清方の恋もよう、奥村土牛のどうぶつ愛―」

この冬、山種美術館ではLOVEをテーマにした日本の近代・現代絵画を中心に取り上げ、ご紹介する特別展を開催します。

芸術のモティーフになった愛といえば、一番に思い浮かぶのが恋愛です。鏑木清方は近松門左衛門作の浄瑠璃本『冥土の飛脚』に取材し、名品《薄雪》(福富太郎コレクション資料室)で、悲恋の物語を格調高く表しました。また、家族愛の視点では、愛娘の初節句を祝い描かれた速水御舟《桃花》をはじめ、親子の愛情にあふれる優品が注目されます。郷土愛の感じられる作品では、川﨑小虎が故郷を夢見る子どもの姿を《ふるさとの夢》に表しました。さらに、「目が楽しいから生きものを描くのが好き」と述べた奥村土牛の《兎》など、画家ならではの動物愛が表現された作品も数多くご紹介します。冬はクリスマスやお正月、バレンタインデーなどで、親しい人、大切な存在に接する機会もあることでしょう。一年で最も愛が身近となるこの季節に、画家たちが多彩に描いたLOVEの名品を楽しめる展覧会です。
※本文中の所蔵表記がない作品はすべて山種美術館蔵。

■会期/開催中 ~2026年2月15日(日)
■会場/山種美術館
(東京都渋谷区広尾3-12-36)
■休館日/月曜日 ただし1/12(月・祝)は開館、1/13(火)は休館
■料金/一般1400円ほか

(池田輝方《お夏狂乱》1914年/福富太郎コレクション資料室)

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関東【東京】太田記念美術館「浮世絵おじさんフェスティバル」

浮世絵の風景画などの片隅には、しばしば味わい深い人物―“おじさん”たちが描かれています。楽しそうに旅をしたり、仕事に励んだり、グルメに舌鼓を打ったり。彼らは決して絵の脇役にとどまらず、見れば見るほど個性豊かで、愛嬌にあふれています。

本展では、前後期あわせて150点を超える作品を通して、浮世絵に描かれた多彩なおじさんたちを紹介。歌川広重をはじめとした作風も時代も異なる絵師たちの作品が一堂に会する、まさに〈おじさんフェスティバル〉です。おじさんを通して浮世絵の細部を見つめ直すことで、作品の新たな魅力や絵師たちの意外な個性を再発見できることでしょう。

■会期/2026年1月6日(火)~3月1日(日)
前期:1月6日(火)~2月1日(日)
後期:2月5日(木)~3月1日(日)
■会場/太田記念美術館
(東京都渋谷区神宮前1-10-10)
■休館日/月曜日、1月13日、2月3日~4日(展示替えのため)、2月24日 ※1月12日と2月23日は開館
■料金/一般 1,000円ほか

(歌川広重「東海道五拾三次之内 御油 旅人留女」/太田記念美術館【後期展示】)

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関東【東京】文化学園服飾博物館「タペストリー&カーペット 」

私たちのまわりには、服飾以外にも生活の中で使用されるさまざまな染織品があり、それらは暮らしに彩りを与えています。本展では、壁や空間に掛けるタペストリーと、屋内やテントで敷くカーペットに注目し、世界各地の掛布と敷物を紹介します。また第2室では、2026年の干支にちなみ、馬の模様が描かれた衣服や乗馬服、鞍掛や袋など、馬に関係する染織品を集めます。

■会期/2026年1月6日(火)~3月3日(火)
■会場/文化学園服飾博物館
(東京都渋谷区代々木3-22-7新宿文化クイントビル 1階)
■休館日/日曜、祝日
■料金/一般1,000円ほか

(壁掛 インド ラジャスタン州 19世紀/文化学園服飾博物館蔵)

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関東【東京】日本民藝館「抽象美と柳宗悦」

柳宗悦の晩年にあたる1950年代は、国立近代美術館で「抽象と幻想」展が開催されるなど、日本の美術界で抽象美術が大きな注目を集めました。そのような中、柳は雑誌『心』に「抽象美について」(1957年)を寄稿します。「古くして新しい抽象美」について述べたこの一文は、『民藝』第63号での抽象紋特集(1958年3月)に発展し、多くの図版を伴って特集されました。

本展では、特集に掲載された「抽象紋」の工芸を軸に構成し、柳が見た「抽象美」とは何かを探ります。

■会期/2026年1月6日(火)~3月10日(火)
■会場/日本民藝館
(東京都目黒区駒場4-3-33)
■休館日/月曜日(祝日の場合は開館し、 翌日休館)
■料金/一般 1,500円ほか

(ブランケット 北アメリカ先住民・ナバホ族 19世紀後半/日本民藝館蔵)

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関東【東京】荏原 畠山美術館「冬、そして春へ―「華やぎ」と「侘(わ)び」の調(しらべ)」

《1月17日から開催》本館および新館2階では、新春の幕開けを飾るにふさわしい、畠山コレクションの優品を厳選して公開します。本展は、日本の伝統的な美意識に深く根ざす「華やぎ」と「侘び」の二つの極みを、季節の移ろいとともに辿ります。

前期展示では、年始めの慶びを寿(ことほ)ぎ、松竹梅、宝尽くしなどの吉祥の意匠に満ちた祝祭の美を主軸としつつ、作品の内に宿る研ぎ澄まされた静かな世界を提示します。後期展示では、 2月から3月にかけて、春の兆しを感じさせる草花や鳥の作品とそこに込められた想いを深く掘り下げます。

【同時開催】圏外の眼―伊奈英次の写真世界(新館地下1階)。

■会期/2026年1月17日(土)~3月22日(日)
前期:1月17日(土)~2月15日(日)
後期:2月17日(火)~3月22日(日)
■会場/荏原 畠山美術館
(東京都港区白金台2―20−12)
■休館日/月曜日(祝日の場合は開館、翌日が休館)
■料金/オンラインチケット料金:一般 1,300円ほか、当日チケット料金:一般1,500円ほか

紅地金雲雪持椿模様唐織 江戸時代/荏原 畠山美術館蔵【前期展示】)

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関東【東京】弥生美術館「はいからモダン袴スタイル ―「女袴」の近現代―」

今では卒業式のスタイルとして定着している女性の袴姿。なぜ卒業式に袴を穿くのだろう、と思ったことはありませんか。

袴は明治・大正の女学生や小学生の通学服でした。女学生の袴姿はこの時代を象徴する装いとして、現代でも魅力を放ち続けています。しかし、近代教育の幕開けとともに登場した当初は、男装的な姿が「醜い」「国辱」とまでの非難を浴び着用が禁止され、その後襠の無いスカート状の「女袴」が考案されたことで広まっていった、という紆余曲折がありました。

また、今では女学生のイメージが強い袴ですが、かつての宮中の女官の装束に由来し、教師、工女、医者、事務員、電話交換手など、むしろ女学生が着用していた期間よりも長く「働く女性」の装いでもありました。袴にはジェンダーレスで活動的な衣服としての側面もうかがえるのです。女学生の袴が通学服として一般的だったのは、明治30年代から昭和初期のわずかな期間でした。

本展では、和装から洋装へ移り行くはざまに花開いた袴姿の歴史を辿り、明治から現代までの絵、写真や袴実物等の資料を展示、その魅力や意義を紐解きます。

■会期/開催中 ~2026年3月29日(日)
■会場/弥生美術館
(東京都文京区弥生2-4-3)
■休館日/月曜日、1月13日、2月24日(火) ※ただし1月12日、2月23日(月祝)は開館
■料金/一般1,200円ほか。
※この料金で隣接する竹久夢二美術館 も鑑賞できます。

(坂内青嵐 「東京女子高等師範学校附属高等女学校生徒服装の変遷」 八幅のうち四幅 昭和9年(1934)頃/お茶の水女子大学蔵)

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関東【神奈川】鎌倉市鏑木清方記念美術館 企画展「冬美人 ―押絵羽子板とともに―」

《1月12日まで》明治時代以降、西洋の文化が入ってきた日本では、洋装化も徐々に進んでいきましたが、幅広い年代層の日常着にまで定着したのは昭和中期、戦後を迎えてからでした。西洋化が進む時代の流れの中、着物姿の女性たちは、アクセサリーやショールなどの服飾品をあわせたり、西洋の最新のデザインを着物の文様に取り入れたりするなどしておしゃれを楽しみました。

鏑木清方が挿絵画家として活躍した明治末から大正期にかけて、雑誌や書籍の巻頭を飾る口絵には、小説のヒロインや季節にあわせた装いに身を包んだ女性の着物姿が多く描かれました。また、新年号として刊行される1月号の雑誌や新聞の元日号では、豪華な色刷りの口絵や付録が、新年を迎える喜びに彩りを添えて当時の人々を楽しませました。

本企画展では、冬の装いを描いた雑誌や書籍の口絵を中心に、清方が意匠を手がけた着物や年賀状などを、名押絵師・永井周山による清方の名作《明治風俗十二ヶ月》の押絵羽子板とともに紹介します。

■会期/開催中 ~2026年1月12日(月・祝)
■会場/鎌倉市鏑木清方記念美術館
(神奈川県鎌倉市雪ノ下1-5-25)
■休館日/月曜日(1月12日〈月・祝〉は開館)、12月29日(月)~1月3日(土)
■料金/一般300円ほか

(勝鬨〈中編〉口絵/鎌倉市鏑木清方記念美術館蔵)

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関東【神奈川】そごう美術館「artisansと輪島塗―輪島塗 そのさき― 輪島復興支援」

《1月22日から開催》輪島塗が2024年能登半島地震により壊滅的な被害を受けました。地域独自の分業制が大きな打撃を受け、輪島塗の存続が危ぶまれる事態となっています。そこでこのたび、漆の技術の継承と輪島塗の未来を切り拓くべく、地域の復興と輪島塗の未来を見据えた展覧会を開催します。

本展では、石川県立輪島漆芸技術研修所所長・小森邦衞氏(重要無形文化財「髹漆(きゅうしつ)」保持者)の全面的な協力のもと、完成された作品のみを展示するのではなく、輪島塗が造られる「過程・工程」を詳しく紹介します。

展覧会のタイトルにもある「artisan」は「職人」という意味です。木地や独特の素地つくりなどに注目して、その高い技術をご覧ください。

■会期/2026年1月22日(木)~2月23日(月・祝)
■会場/そごう美術館
(神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6階)
■休館日/会期中無休
■料金/一般1,400円ほか

(蒔絵 中野孝一《栗鼠に葡萄文蒔絵箱》)

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関東【神奈川】岡田美術館「愛でたい美術 -絵画とやきものに見る幸せのかたち-」

幸せへの願いを込めて、美術作品には、延命長寿や子孫繁栄、家内安全など、様々な意味を持つモチーフが表されてきました。不老長寿の「仙人」、霊獣とされる「龍」、めでたい兆しとして姿を現すという「鳳凰」、千年生きると言われる「鶴」、ともに冬の寒さに耐えることから「歳寒三友」と呼ばれ、やがて縁起物とされた「松竹梅」、花の王と呼ばれる富貴の象徴「牡丹」など、伝説上の生き物から身近な動植物まで多岐に渡ります。これらは、単独で表すだけではなく、いくつかを組み合わせることで複合的な意味をもち、めでたさが一層強まります。

本展では、おめでたいモチーフが愛らしく表現された絵画とやきものを一堂に展示。見ているだけで幸せになる美術の世界を楽しめます。

また、特集展示では干支にちなみ、「金屏風 ―馬とサムライ―」と題して、『平家物語』や『太平記』、古式の競馬、祭礼や行幸を主題とした5件の金屏風を馬と武士の営みに注目しながら展示します。

■会期/開催中 ~2026年6月7日(日)
■会場/岡田美術館
(神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1)
■休館日/12月31日~1月1日
■料金/一般・大学生 2,800円ほか

(色絵破魔弓熨斗文皿 有田 江戸時代・17世紀末~18世紀初頭/岡田美術館蔵)

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中部【静岡】芹沢銈介美術館「語り合う布たち 芹沢銈介が集めた世界の染織」

芹沢銈介は、世界の工芸品の収集家としても知られています。なかでも染織品には、様々な時代や地域の暮らしが色濃く反映され、多彩な模様や装飾であふれています。芹沢は、染織品を制作の参考とするだけでなく、組み合わせて部屋に並べたり、身にまとったりして日々楽しんでいました。この展覧会では、世界各地から芹沢のもとに集まった200点の染織品を紹介します。

また、展示室の前半では、芹沢銈介の代表作50点を展示します。

■会期/開催中 ~2026年3月15日(日)
■会場/静岡市立芹沢銈介美術館
(静岡県静岡市駿河区登呂5-10-5)
■休館日/月曜日、1月13日、2月12日、2月24日 ※ただし1月12日、2月23日は開館
■料金/一般420円ほか

(〈芹沢銈介の収集品・右より〉絞染布(カメルーン)、人物・鳥・象・草花文刺繍覆い布(インド・グジャラート州)、昆虫・鹿・首架・馬文経絣肩掛け(インドネシア・スンバ島)/芹沢銈介美術館蔵)

岡谷蚕糸博物館

中部【長野】岡谷蚕糸博物館 企画展「米山悦朗写真展~カメラのファインダー越しに見た絹~」

神奈川県在住の写真作家・米山悦朗さんは、総合商社を退職後、写真作家活動に入り、国内外を取材してきました。岡谷蚕糸博物館のリニューアルオープン当時から養蚕と全国の絹織物産地を取材し、作品を定期的に展示してきました。

本企画展では、養蚕から糸作り、着物の制作工程など、米山さんが撮影してきた多岐にわたる写真作品と着物や反物を合わせて展示します。

■会期/開催中 ~2026年2月15日(日)
■会場/岡谷蚕糸博物館(長野県岡谷市郷田1-4-8)
■休館日/水曜日、祝日の翌日、12月29日~1月3日
■料金/一般530円ほか

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中部【石川】石川県立美術館、金沢21世紀美術館、国立工芸館「ひと、能登、アート。」

令和6年能登半島地震・令和6年奥能登豪雨復興支援特別展「ひと、能登、アート。」を石川県立美術館(会期終了)、金沢 21 世紀美術館、国立工芸館で開催します。
都内を中心とした30近い文化施設や個人の所有する約80件の文化財が、各所蔵者からの復興への祈りのメッセージとともに石川県金沢市の3会場に集結します。

数百年の時を重ねて大切に守り伝えられてきた文化財の数々は、自然災害が絶え間なく襲う日本において、時に人々の安らぎの心を求める強い祈りが込められて造られてきたものです。そうした想いを被災された皆様への励ましのメッセージとすることを本事業では目指しています。
展覧会についての詳しい情報は美術館のウェブサイトをご覧ください。

◼会期・会場/
開催中 ~2026年3月1日(日)金沢21世紀美術館
開催中 ~2026年3月1日(日)国立工芸館

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中部【岐阜】岐阜県美術館「大正・昭和‘モード’の源泉 国立美術館 コレクション・ダイアローグ」

岐阜県美術館では国立アートリサーチセンターによる国立美術館の収蔵品活用事業「コレクション・ダイアローグ」から国立工芸館との協働により「大正・昭和‘モード’の源泉」展を開催します。国立工芸館は1977年の開館以来、工芸・デザイン専門の国立美術館として国内外の工芸・デザイン作品を収集、調査研究し、多種多様な魅力を発信し続けています。

本展では国立工芸館の豊かなコレクションのうち、特に大正・昭和初期に流行したスタイルに焦点をあてます。ジャポニスム、いわゆる日本趣味の影響を受けた19世紀末のアール・ヌーヴォー、20世紀初頭のアール・デコ様式を受け、日本では自国固有の美意識と結びつき、大正ロマンや昭和モダンといった‘モード’―流行を生み出し、人々の日常に活気を与えました。当時の世相を反映したアクセサリーや家具、金属工芸やガラス工芸、雑誌、ポスターなどは今なお輝きを失っていません。国立工芸館所蔵の工芸・デザイン作品152点を中心に、岐阜県美術館所蔵品から絵画、工芸作品をあわせて紹介します。

■会期/開催中 ~2026年2月15日(日)
※会期中展示替えがあります。
■会場/岐阜県美術館 展示室 3
(岐阜市宇佐4-1-22)
■休館日/月曜日(祝・休日の場合は翌平日)
■料金/一般1,000円ほか

(ルネ・ラリック《ブローチ 桑の木と甲虫》1900年頃/国立工芸館蔵 撮影=アロー アート ワークス)

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近畿【京都】福田美術館「上村松園と美人画の軌跡」

《1月18日まで》福田美術館では松園の生誕150年を記念し、質・量ともに国内有数の美人画コレクションを誇る同館の所蔵品から、28点もの松園の作品を一挙展示する「上村松園と美人画の軌跡」を開催します。第1回文展で3等賞を受賞した、初期画業における名作《長夜》のほか、初公開作品である《二軒茶や図》(写真)も見どころです。さらに、松園の芸術に憧憬し、美人画を追究した多くの作家たちの作品も併せて展示することで、「近代の美人画」というジャンルが辿ってきた軌跡を紹介します。

第二会場となる嵯峨嵐山文華館では、「浮世絵と美人画の軌跡」と続きます(次の項目ご参照ください)。

■会期/開催中 ~2026年 1月18日(日)
■会場/福田美術館
(京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)
■休館日/残り会期中無休
■料金/一般・大学生1,500円ほか
嵯峨嵐山文華館との二館共通券:一般・大学生2,300円ほか

(上村松園《二軒茶や図》昭和11年(1936)頃/福田美術館蔵 【前期展示】)

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近畿【京都】嵯峨嵐山文華館「浮世絵と美人画の軌跡」

《1月18日まで》近代美人画を完成に導いた上村松園と鏑木清方(1878~1972)。京都と東京、それぞれの地で異なる美意識を追求し、美人画の発展を支えました。福田美術館の展示に続く第二会場の嵯峨嵐山文華館では、江戸の出版文化への注目が高まる中、福田コレクションの肉筆浮世絵や京都の風俗画、そして近代美人画を展示。歌舞音曲など江戸文化の魅力を、「心浮き立つ」浮世の世界とともに紹介します。

■会期/開催中 ~2026年1月18日(日)
■会場/嵯峨嵐山文華館
(京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
■休館日/残り会期中無休
■料金/一般・大学生1,000円ほか
福田美術館との二館共通券:一般・大学生:2,300円ほか

(栗原玉葉「 お七・お染 」20世紀/福田美術館蔵)

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近畿【京都】京都国立博物館 新春特集展示 「うまづくし─干支を愛でる─」

《1月25日まで》2026年の干支は午(馬)。 今は見る機会が減りましたが、昔は、馬は人の身近にいる生き物でした。人を乗せて走ったり、重たい荷物を運んだり、さまざまな力仕事をしていたのです。また、戦で活躍する武将たちにとって、足が速く美しい馬はあこがれの的でした。 この展示では、馬に関係するさまざまな文化財を紹介します。子供向きのワークシートも用意されていますので、家族で、どんな馬たちがいるか探しに行ってみましょう。

■会期/開催中 ~2026年1月25日(日)
■会場/京都国立博物館 平成知新館2F-1~3展示室
(京都市東山区茶屋町527)
■休館日/月曜日 ※ただし、1月12日(月・祝)は開館し、1月13日(火)休館
■料金/一般 700円ほか
※本観覧料で当日の平成知新館の全展示を観覧できます。

(賀茂競馬文様小袖/京都国立博物館蔵)

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近畿【京都】京都国立博物館 特集展示 「光琳かるたと小西家伝来尾形光琳関係資料」

京都国立博物館に新たに寄託された「小倉百人一首歌留多」は、尾形光琳(1658~1716)が手掛けた小倉百人一首かるたとして名高く、「光琳かるた」の愛称をもって知られています。この光琳かるたと、その画稿を含む、小西家に伝来した同館所蔵の光琳関係資料をあわせて展示し、光琳芸術の基層とも言うべきこれらの資料の魅力と重要性を紹介します。

■会期/開催中 ~2026年2月1日(日)
■会場/京都国立博物館 平成知新館2F 4~5展示室
(京都市東山区茶屋町527)
■休館日/月曜日 ※ただし、1月12日(月・祝)は開館し、1月13日(火)休館
■料金/一般 700円ほか
※本観覧料で当日の平成知新館の全展示を観覧できます。

(小倉百人一首歌留多 尾形光琳筆)

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近畿【京都】細見美術館「妃たちのオーダーメイド セーヴル フランス宮廷の磁器 ―マダム・ポンパドゥール、マリー=アントワネット、マリー=ルイーズの愛した名窯―」

さまざまな陶磁器に焦点を当てた細見美術館「陶磁器に出会う」シリーズ。10回目となる今回は、陶磁器の最高峰『セーヴル』の登場です。

ヨーロッパ諸国が憧れた東洋の白い磁器。18世紀にマイセン窯が初めて焼成に成功しましたが、真に⻄洋的といえるスタイルを創り出したのは、フランスのブルボン王朝が設立した王立セーヴル磁器製作所でした。この設立にはポンパドゥール侯爵夫人と国王ルイ15世が深く関わり、贅を尽くした華やかなセーヴル磁器がその後もフランス王国、帝国、共和国によって引き継がれ、今日に至っています。 セーヴル磁器は、当時の流行を取り入れた意匠や、華麗で精緻な絵画表現、発色の繊細さを特徴とします。王侯貴族向けの注文生産であったことから現存数も限られていますが、近年、優れたセーヴル磁器のコレクションが日本でも確立されています。

本展は国王ルイ15世からナポレオン帝政時代の作品を中心に、厳選された国内コレクション約140件の名品で構成されています。ポンパドゥール侯爵夫人や王妃マリー=アントワネットらが、こよなく愛したセーヴル磁器の魅力を堪能できる展覧会です。

■会期/開催中 ~2026年2月1日(日)
■会場/細見美術館
(京都市左京区岡崎最勝寺町6-3)
■休館日/月曜日(祝日の場合、翌火曜日)
■料金/一般 2,000円ほか

(《淡紅地金彩コーヒーサーヴィス》 1838年 個人蔵)

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近畿【京都】アサヒグループ大山崎山荘美術館「くらしに花咲くデザイン ―大正イマジュリィの世界」

「イマジュリィ(imagerie)」は、イメージ図像を意味するフランス語です。本展では、本や雑誌の挿画、装幀、絵はがき、ポスターなど大衆的な印刷物や版画の総称としてこの言葉を用いています。大衆文化が隆盛した大正時代には、印刷技術の革新を背景に出版文化が発展しました。藤島武二(1867–1943)、橋口五葉(1881–1921)、竹久夢二(1884–1934)ら当時新しい表現方法を模索していた画家たちも、同時代の美術界の動向と並走しながら、独自の表現を次々に生みだします。こうした動きのなかで、やがて杉浦非水(1876–1965)をはじめとする多くのグラフィックデザイナーが誕生し、モダンデザインに大きな影響を及ぼしました。

本展では、監修者である山田俊幸(1947–2024)の貴重なコレクション約320点を展覧し、多彩なデザインやイラストレーションをご紹介します。大正時代を中心に日本のくらしに花咲いた魅力あふれるイマジュリィの世界を、大正から昭和にかけての建築「大山崎山荘」をもつアサヒグループ大山崎山荘美術館で鑑賞できる展覧会です。

■会期/開催中 ~2026年3月8日(日)
■会場/アサヒグループ大山崎山荘美術館
(京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3)
■休館日/月曜日、1月13日(火)、2月24日(火)※ただし1月12日、2月23日の祝日は開館
■料金/一般 1,500円ほか

(高畠華宵「華宵便箋」表紙《願ひ》(部分) 1925年)

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近畿【京都】千總ギャラリー「モチーフの方程式」

着物や絵画では、文様(モチーフ)を組み合わせることで特定のイメージを表すことがあります。それらの組み合わされたモチーフは、作品から思い浮かべる光景や印象、願いといったイメージを他者と共有する手段として親しまれてきました。少ない情報で豊かなイメージを伝えるために培われた、いわば美の表現の方程式です。「松竹梅」や「波に鶴」など、現代のわたしたちはその“方程式”の結果だけを目にしているともいえます。

本展では、千總の所蔵品から「梅」「鶴」「月」が登場する作品を取り上げます。モチーフを一度分解し、再び組み合わせることで、その関係性が生み出すイメージを探ります。豊かなモチーフの世界を楽しめる展覧会です。

■会期/開催中 〜2026年3月10日(火)
■会場/千總ギャラリー〈ギャラリー1〉
(京都市中京区三条通烏丸西入御倉町80 千總本店2階)
■休館日/水曜日、1月5日(月)
■料金/無料
※臨時休業等により開館時間が変更となる場合がございます。

(小袖 梅樹散し模様/千總ホールディングス蔵)

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近畿【京都】京都市京セラ美術館 コレクションルーム 冬期 特集「お雛さまと人形の世界~絵画と共に四季をめぐる」

京都を代表する人気作家やテーマをもうけた特集展示を通じて、京都美術の面白さを体感できる京都市京セラ美術館のコレクションルーム。

京都で江戸時代・明和年間に創業した人形司「丸平大木人形店」の雅やかな人形を、五節句や季節の行事を描いた絵画と共に展示します。丸平は、公家のしきたりである有職を基本とし、装束から調度品に至るまで品位あふれる人形づくりを行ってきました。

本展では、宮家や財閥などの名家に愛されてきた雛人形を中心に、丸平ならではの御所人形や衣装人形、市松人形を、所蔵品の近代画家の作品と取り合わせ、京都に息づく伝統美を振り返ります。

■会期/開催中 ~2026年3月15日(日)
■会場/京都市京セラ美術館 本館 南回廊1階
(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
■休館日/月曜日。祝日の場合は開館
■料金/一般:京都市内在住の方520円、京都市外在住の方730円ほか

(北沢映月《娘》1935年/京都市美術館蔵)

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近畿【奈良】奈良国立博物館 特別陳列「春日若宮おん祭の信仰と美術」

《1月18日まで》春日若宮おん祭は、1年に一度、春日大社の若宮社(若宮神社)より若宮神を御旅所へお迎えし、1日24時間にわたりさまざまな芸能を捧げる祭礼です。御旅所の若宮神のもとに祭礼参加者が詣でる風流行列や、田楽や舞楽、猿楽などの神事芸能が有名です。平安時代の保延2年(1136)に始まり、古儀の祭礼を守り続けて今年で890年目を迎えます。

本展はおん祭の歴史と祭礼、ならびに春日大社への信仰に関わる美術を紹介する恒例の企画です。精緻な技巧が凝らされた神宝とともに、近年行われた文化財復元の成果もあわせて展示します。また本年は、地域の住民が、春日曼荼羅を掛けてお参りする「春日講」についても紹介します。春日信仰にまつわる数々の作品を通じ、大和一国を挙げて行われた華やかなおん祭の世界をご覧ください。

■会期/開催中 ~2026年1月18日(日)
■会場/奈良国立博物館 西新館
(奈良市登大路町50番地)
■休館日/月曜日、1月13日(火) ※ただし1月12日(月・祝)は開館
■料金/一般 700円

(神楽装束・簪 現代(20世紀)/奈良・春日大社蔵)

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近畿【大阪】大阪市立東洋陶磁美術館 特別展「MOCOコレクション オムニバス ―初公開・久々の公開― PART1」

大阪市立東洋陶磁美術館は、旧安宅産業株式会社が収集した世界屈指の中国・韓国陶磁コレクションである、「安宅コレクション」965件を住友グループから寄贈されたことを記念して、1982年11月に開館しました。また、1996年から1998年にかけて、李秉昌(イ・ビョンチャン)博士から韓国陶磁を中心とするコレクション351件の寄贈を受けました。実は、これらの核となるコレクション以外にも、開館以来40年余の間に、篤志家(とくしか)の方々から様々なコレクションが当館に寄贈され、収蔵品の質と量が拡充されてきました。

本展では、ほとんどが初公開となる茶道具を中心とした「松惠(しょうけい)コレクション」や、久々の公開となる中国陶磁の酒器を中心とした「入江正信(いりえまさのぶ)コレクション」、中国陶磁を中心とした「白檮廬(はくとうろ)コレクション」、人物・動物・建物をかたどった墓に副葬する中国陶磁を中心とした「海野信義(うみののぶよし)コレクション」、韓国陶磁の魅力を日本に紹介した陶磁研究者の浅川伯教(あさかわのりたか)旧蔵作品や関連資料による「鈴木正男(すずきまさお)コレクション」を、オムニバス方式で紹介します。

■会期/開催中 ~2026年3月22日(日)
■会場/大阪市立東洋陶磁美術館
(大阪府大阪市北区中之島1-1-26)
■休館日/月曜日、2026年1月5日(月)、1月13日(火)、2月24日(火)※ただし、祝日の1月12日(月)、2月23日(月)は開館
■料金/一般1,600円ほか

(緑褐釉貼花連珠文碗 北斉~隋時代・6世紀後半 卯里欣侍氏寄贈 白檮廬コレクション/大阪市立東洋陶磁美術館蔵 写真=六田知弘)

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近畿【兵庫】神戸市立小磯記念美術館 特別展「小磯良平展ー幻の名作《日本髪の娘》」

《1月10日から開催》日本を代表する洋画家・小磯良平(1903~88)は、人物画とりわけ気品と静謐さに満ちた女性像で多くの方に愛されてきました。小磯の画業をたどる上で欠かすことのできない名作が《日本髪の娘》(韓国国立中央博物館蔵)です。この作品は神戸の山本通にあった戦前の小磯のアトリエで描かれ、1935年の「第一回第二部会展」に出品され、注目を集めました。時をおかず、李王家美術館が購入し、海を渡ったところまではわかっていましたが、その後の消息は判然とせず、幻の作品と考えられていました。

2008年、韓国国立中央博物館の展覧会で《日本髪の娘》が「再発見」され、このたび里帰り展示が実現する運びとなりました。第二部会展以来、約90年ぶりに日本で展示される《日本髪の娘》と、神戸市立小磯記念美術館所蔵品を中心に小磯良平の画業を振り返り、新たな視点で小磯芸術を紹介します。また、この作品の女性の衣装を再現した着物も展示されます。

■会期/2026年1月10日(土)~3月22日(日)
■会場/神戸市立小磯記念美術館
(兵庫県神戸市東灘区向洋町中5-7)
■休館日/月曜日(1月12日、2月23日は開館)、1月13日(火)、2月24日(火)
■料金/一般1,200円ほか

(小磯良平《日本髪の娘》1935年/韓国国立中央博物館蔵)

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中国【岡山】倉敷民藝館 企画展 「絣の国、日本」

絣とは、糸をあらかじめ染め分けてから織ることで、布地に文様を表す織物技法のひとつです。「弓浜絣」や「久留米絣」など、特定の産地で作られる布の名称としても知られています。

倉敷民藝館が所蔵する絣は726点を数え、本展ではそのうち産地が判明している日本の絣290点の中から約80点を選び展示いたします。いずれも主な収集者は染織家の外村吉之介で、山形県から沖縄県にかけて、明治から昭和時代に制作された品々です。

柳宗悦や外村吉之介が高く評価した絣の美。絣の魅力を通して、日本各地を旅するようなひとときを楽しめる展覧会です。

■会期/開催中 ~2026年06月21日(日)
■会場/倉敷民藝館
(岡山県倉敷市中央1-4-11)
■休館日/月曜日(祝日の場合は翌日、ただしGWとお盆期間は開館)
■料金/一般1,200円ほか

(木綿絣衣 福岡県久留米 明治時代/倉敷民藝館蔵)

Hiromi Matsuo

中国【島根】平田本陣記念館「マツオヒロミ展 レトロモダンファンタジア」

《1月25日まで》島根県松江市出身のマツオヒロミさんは、レトロモダンな世界を美麗に描いて人気のイラストレーターです。匂いたつような色香をまとった艶やかな女性像はもちろんのこと、衣装・装飾品・建物・ロゴなど、細部にわたって“マツオヒロミイズム”が貫かれています。

本展では、架空の百貨店“三紅百貨店”を舞台にした『百貨店ワルツ』、創刊 100 周年の空想の老舗ファッション誌“RONDO”を巡る『マガジンロンド』、ランジェリーをテーマにした『マイ ガーランド』など、見る人を魅了してやまない独自の作品世界を余すことなく紹介します。

平田本陣記念館では、2018 年の「百花繚乱 マツオヒロミ展」以来の展覧会となります。日本を代表するイラストレーターへと駆け上がるマツオヒロミさんの新たな挑戦と現在地をご覧ください。

■会期/開催中 ~2026年1月25日(日)
■会 場/平田本陣記念館
(島根県出雲市平田町 515 番地)
■休館日/火曜
■料金/一般1,000円ほか

(マツオヒロミ「秘密Ⅱ」)

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九州【福岡】九州国立博物館開館20周年記念 特別展「平戸モノ語り ー松浦静山と熈の情熱ー」

《1月20日から開催》今も昔もモノには物語がつきもの。想いがあってこそモノは残る。江戸時代、平戸藩主であった松浦家。9代藩主の松浦清(きよし 号は静山〈せいざん〉)と10代藩主の熈(ひろむ)の親子がいました。二人とも「キャラが濃い」けれど、性格は正反対!本展はこの親子にスポットを当てて、二人が集め、守り伝えた「モノ」から、静山と熈が注いだ情熱とその背景に迫ります。

■会期/2026年1月20日(火)~3月15日(日)
前期:1月20日(火)~2月15日(日)
後期:2月17日(火)~3月15日(日)
※会期中、一部作品を展示替えします。
■会場/九州国立博物館
(福岡県太宰府市石坂4-7-2)
■休館日/月曜日、2月24日(火)※2月23日(月・祝)は開館
■料金/一般 2,000円ほか

(更紗陣羽織〈伝山鹿素行所用〉江戸時代・17世紀/長崎・松浦史料博物館蔵)

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九州【福岡】福岡市美術館「一杉コレクション展―魅惑のインドネシア染織―」

多数の島々からなるインドネシアは、染織の宝庫と呼ばれるほどバリエーション豊かな染織品で知られています。

本展では一杉秀樹さんが長年にわたって収集し、2023年度に福岡市美術館に寄贈した、インドネシアの染織品約90点を紹介します。

■会期/開催中 〜 2026年3月15日(日)
■会場/福岡市美術館 1階 古美術企画展示室
(福岡市中央区大濠公園1-6)
■休館日/月曜日 ※1月12日(月・祝)、2月23日(月・祝)は開館し、1月13日(火)、2月24日(火)は休館
■料金/一般200円

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