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会社を早期退職した50代男性→健康保険で“任意継続”を選ぶも…1年後、市役所で判明した“驚きの事実”に「胃が痛くなりました」

  • 2026.6.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計や社会保険のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、早期退職を機に健康保険を「任意継続」に切り替えた50代Gさんの体験談です。国民健康保険との比較をせず、しかも「2年間はやめられない」と思い込んでいたため、保険料を1年以上高く払い続けてしまった経緯をご紹介します。

「保険の空白だけは避けたい」と、任意継続を選んだ日

Gさんは50代後半男性の元会社員。長年勤めた会社を早期退職した際、頭に浮かんだのは「健康保険の空白だけは作りたくない」ということでした。

総務担当者から渡されたパンフレットには「任意継続なら会社の健康保険を退職後も2年間続けられる」とあり、手続きも簡単。保険証も変わらない安心感に押され、Gさんは深く検討することなく任意継続を選んだそうです。

「国民健康保険という選択肢があるのは知っていましたが、わざわざ市役所で計算してもらうのも億劫で。任意継続なら勤め先がそのまま手続きしてくれるので、楽でした」

任意継続の保険料は、在職中に会社が半分負担していた分まで全額自己負担になるため、退職前の感覚と比べて重く感じたものの、「2年間と決まっているのだから、その間だけの辛抱」と納得していたといいます。

1年経って、ようやく気づいた事実

退職から1年ほど経った頃、Gさんはふと家計の雑誌で「退職後の健康保険は任意継続と国民健康保険の比較が大事」という記事を目にしました。

慌てて市役所窓口で国保保険料を試算してもらうと、Gさんのケースでは国保の方が月額1万円ほど安い結果が出たそうです。

「年間にすれば十数万円。金額を確認してみると、胃が痛くなりました」

任意継続は退職時の標準報酬月額をもとに計算されるのに対し、国民健康保険は前年所得をベースに、お住まいの自治体の料率で計算されます。退職翌年は給与収入が大きく減るため、国保保険料が下がっていく一方、任意継続は前年並みの水準で固定されやすい構造です。

「2年はやめられない」という思い込み

事態がさらに動いたのは、Gさんが「もう任意継続をやめて国保に切り替えたい」と窓口に相談したときでした。

「健康保険法は2022年1月に改正されまして、任意継続もご本人の申出で、2年を待たずに脱退できるようになっています」

Gさんは衝撃を受けたといいます。

「『任意継続は一度入ると2年間はやめられない』と、ずっと思い込んでいました」

すぐに加入していた保険者へ申し出て、無事に任意継続を脱退し、国民健康保険へ切り替えることができました。すでに1年以上、高く払ってしまった分は戻ってきませんが、残りの期間については月々の負担を軽くできたといいます。

「退職後の健康保険」は、最初と途中の二段階で見直す

退職時の健康保険の選択肢は、大きく分けて「任意継続」「国民健康保険」「家族の被扶養者になる」の三つです。どれが有利かは、退職時の標準報酬月額・前年所得・扶養家族の人数・お住まいの自治体の料率などによって変わります。

これから退職を控えている方は、退職前にお住まいの市区町村窓口で国民健康保険料を試算してもらってください。ご家族の被扶養者になれる収入要件もあわせて確認しておくと、選択肢が整理できます。

すでに任意継続に加入されている方も、ご本人の申出により2年を待たずに脱退できるようになっています。「以前聞いた話」を、いま一度ご自身の数字で検証することが、退職後の家計を支える土台になります。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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