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2026年10月から変わるお金と暮らし 最低賃金など6つ

  • 2026.9.19

10月は、お金や働き方に関わるルールが切り替わりやすい月です。2026年は、最低賃金の引き上げに加えて、パートの社会保険の「106万円の壁」の撤廃、国民年金の育児期間の免除、お酒の税金の見直しなどが始まります。国の発表をもとに6つの変更点を整理し、最低賃金アップで月収がどれくらい増えるかも計算しました。

2026年10月から変わる、お金と暮らしのルールは次の6つです。
1. 最低賃金の引き上げ(全国平均1,177円に。発効日は都道府県で違う)
2. パートの社会保険「106万円の壁」の撤廃
3. 国民年金保険料の「育児期間の免除」が始まる
4. パート・有期雇用の待遇のルールが変わる
5. カスハラ・就活セクハラ対策が会社の義務に
6. ビール系のお酒の税金が一本化、チューハイなどは増税
いちばん身近な最低賃金から、順に見ていきましょう。

1|最低賃金は全国平均1,177円に。10月1日に上がるのは15都道府県

厚生労働省によると、2026年度の最低賃金は、全国の加重平均で1,177円(前の年度より56円アップ)になる見込みです。いちばん高いのは東京の1,280円、いちばん低いのは宮崎の1,085円。引き上げ額は54〜65円です。
注意したいのは、10月1日に上がるのは15都道府県だけということ。残りの32府県は10月2日以降で、いちばん遅い沖縄は12月2日の予定です。
発効予定日
・10月1日:北海道・宮城・栃木・埼玉・千葉・東京・神奈川・新潟・富山・岐阜・愛知・三重・大阪・兵庫・香川
・10月2日〜31日:長野(10/2)・岡山(10/2)・群馬(10/3)・石川(10/3)・滋賀(10/3)・和歌山(10/3)・鳥取(10/3)・福井(10/4)・奈良(10/4)・福岡(10/4)・山口(10/8)・島根(10/10)・広島(10/11)・秋田(10/14)・静岡(10/15)・福島(10/16)・茨城(10/18)・宮崎(10/24)・鹿児島(10/25)・青森(10/29)・高知(10/29)・山形(10/30)
・11月:山梨(11/1)・徳島(11/1)・愛媛(11/1)・大分(11/1)・長崎(11/2)・佐賀(11/15)・京都(11/16)
・12月:岩手(12/1)・熊本(12/1)・沖縄(12/2)
※発効日は、厚生労働省が9月3日にまとめた答申時点の予定日です。10月1日に上がる15都道府県はすでに決定済みで、ほかの府県は各労働局の決定で確定します。住んでいる地域の労働局の発表も確認してください。

出典 www.mhlw.go.jp

最低賃金アップで月収はいくら増える?

時給が最低賃金ちょうどの人が、同じ時間働いた場合の増え方を計算しました(1か月=4.35週、税や社会保険料を引く前の額)。
・全国平均(+56円):週20時間で月約4,872円、週30時間で月約7,308円
・引き上げ額がいちばん大きい佐賀(+65円):週20時間で月約5,655円、週30時間で月約8,483円
・引き上げ額がいちばん小さい東京・神奈川・大阪(+54円):週20時間で月約4,698円、週30時間で月約7,047円
1年にすると、全国平均・週20時間で約58,464円の増加です。発効日が遅い地域では、年内に増える額はそのぶん少なくなります。

出典 www.mhlw.go.jp

2|パートの社会保険「106万円の壁」がなくなる

パートやアルバイトの人が勤め先の健康保険・厚生年金に入る条件のうち、「月の賃金が8.8万円以上(年収約106万円)」という条件が、10月1日になくなります。施行日は、9月11日に公布された政令で10月1日と決まりました。
10月からは、従業員51人以上の会社では、週20時間以上働くかどうかなどで加入が決まります(学生は対象外、2か月を超えて働く見込みがあることなどの条件は残ります)。
国がこの条件をなくす理由に挙げているのが、最低賃金の上昇です。実際に、10月1日の時点でいちばん低い1,023円(宮崎・高知・沖縄の改定前の額)でも、週20時間働くと月約89,001円(4.35週で計算)になり、8.8万円を上回ります。
なお、家族の扶養に入れるかどうかの「130万円の壁」は、今回の変更とは別のルールです。働く時間を増やす・減らすときは、勤め先に加入の条件を確認しましょう。

3|国民年金保険料の「育児期間の免除」が始まる

自営業やフリーランス、農業、学生、無職の人など、国民年金の第1号被保険者の人が、子どもが1歳になるまでの期間の国民年金保険料を免除される制度が、2026年10月から始まります。
・対象:子どもを育てる第1号被保険者の実父母・養父母(父も母も対象で、所得制限はありません)
・免除された期間は、保険料を納めたものとして将来の年金額に反映されます
・届出が必要です(産前産後免除を受けた母親で、マイナンバーで親子関係を確認できる人などは、届出が不要な場合があります)
・すでに子育て中でも、10月1日時点で子どもが1歳未満なら、10月分から免除の対象になります
・産前産後免除を受けた母親は、その期間に続く9か月間が対象です
会社員・公務員(第2号被保険者)や、その扶養に入っている配偶者(第3号被保険者)は対象外です。届出の方法や時期は、日本年金機構の案内で確認してください。

4|パート・有期雇用の待遇のルールが変わる

パートや契約社員など、有期で働く人の待遇のルールも10月1日から変わります。
・働き始めるときに会社が示す労働条件に、正社員との待遇の違いの内容や理由について、説明を求めることができるという事項が加わる(契約更新のときも同じ)
・国のガイドラインで、手当や休暇の考え方が具体的に示される(たとえば家族手当は、ある程度続けて働く見込みのあるパートにも正社員と同じ手当を、夏季冬季休暇は同じ日数を、とされました)
・待遇の差をなくすために、労使の合意なく正社員の待遇を引き下げるのは望ましくない、という考え方も示されています
ボーナスなどが必ず支給されるようになる、という意味ではありません。待遇の違いが気になるときは、理由の説明を会社に求めることができます。

5|カスハラ・就活セクハラ対策が会社の義務に

10月1日から、会社にはカスタマーハラスメント(カスハラ)から従業員を守る対策が義務づけられます。方針をはっきりさせる、相談窓口をつくる、起きたときに対応する、といった対策で、電話やSNSでの言動も含まれます。
あわせて、就職活動中の学生や転職の応募者など、求職者へのセクハラを防ぐ対策も会社の義務になります。
義務を負うのは会社で、お客さん個人に新しい罰則ができるわけではありません。接客や販売の仕事をしている人は、職場の相談窓口を確認しておくと安心です。

6|ビール系の税金が一本化、チューハイなどは増税

10月から、ビール・発泡酒・新ジャンルの酒税が同じ税率にそろいます。350mL缶1本あたりの酒税を計算すると、次のように変わります。
・ビール:63.35円 → 54.25円(−9.10円)
・発泡酒(麦芽比率25%未満)・新ジャンル:46.99円 → 54.25円(+7.26円)
・チューハイなど(その他の発泡性酒類):28.00円 → 35.00円(+7.00円)
これは税金の額の変化で、店頭の価格がそのまま同じだけ変わるとは限りません。値段はメーカーやお店が決めるので、気になる人は10月前後の価格をチェックしてみてください。

まとめ:自分の地域の最低賃金の発効日と、働き方の条件を確認

2026年10月から変わるお金と暮らしのルールをおさらいします。
・最低賃金は全国平均1,177円に。10月1日に上がるのは15都道府県で、沖縄は12月2日の予定
・「106万円の壁」の賃金の条件がなくなり、週20時間が目安に
・自営業・フリーランス・学生などの父母は、届け出れば子どもが1歳になるまで国民年金保険料が免除に
・パートの待遇の違いについて、説明を求めることができると明確に
・カスハラ・就活セクハラ対策が会社の義務に
・ビールは減税、発泡酒・新ジャンル・チューハイなどは増税
パートで働く人は、最低賃金の発効日と、社会保険の加入条件をあわせて確認しておきましょう。

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