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「預金より利息が高い」銀行員の勧めで“国債 500万円”を買った60代女性→2年後、換金したところ提示された額に“絶句したワケ”

  • 2026.9.19
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPで預金や国債などの活用法に関する相談を受けてきた柴田です。

「国債は国が発行しているから安全」。これは基本的に正しい考え方です。

ただ、同じ国債でも、買い方によっては途中で元本割れすることがあるのをご存じでしょうか。今回は、その違いを知らずに国債を選んだ60代のAさんのお話です。

「国債なら安全ですよ」と勧められて

Aさん(60代女性)は、ご主人の退職金の一部をどこに置くか迷い、銀行の窓口で相談しました。

「元本が減るのは嫌」と伝えると、担当者が勧めてくれたのが国債でした。

「国が発行していますから安全ですよ。10年の固定金利で、利息も預金より高いです」。Aさんは簡単に説明資料に目を通し、500万円分を購入しました。国債なら大丈夫と、すっかり安心していたのです。

2年後、急な出費で売ろうとしたら

ところが2年後、実家の修繕で急にまとまったお金が必要になりました。国債を換金しようと窓口に行ったAさんは、提示された金額に言葉を失います。500万円を下回っていたのです。「国債なのに、どうして減るんですか」。書類を持って、私のところへ相談に来られました。

書類を確認すると、Aさんが買っていたのは「新窓販国債」の10年ものでした。そして、この2年の間に市場の金利は上がっていました。

金利が上がると、国債の価格は下がる

債券には、市場の金利が上がると価格が下がる性質があります。新しく発行される国債のほうが利息が高くなるため、利息の低い既存の国債は、値段を下げないと買い手がつかないからです。

Aさんの国債は、満期までまだ8年残っていました。私がざっくり試算すると、残り8年の国債は、市場の金利が1%上がるだけで価格がおよそ7%前後下がります。500万円なら、数十万円規模の目減りです。満期まで持っていれば額面の500万円が戻ってきたのに、途中で売らざるを得なかったことで、損失が確定してしまいました。

同じ国債でも「個人向け」と「新窓販」は別物

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

個人が国債を購入する方法には、「個人向け国債」や「新窓販国債」の募集に申し込むほか、すでに発行されている国債を証券会社などで購入する方法もあります。ここでは、個人向け国債と新窓販国債の違いを確認しましょう。特に重要なのが、満期前に換金するときの仕組みです。

個人向け国債は、変動10年・固定5年・固定3年の3種類で、1万円から買えます。発行から1年が経てば、原則として国の買取による中途換金が可能です。換金時の受取額は、基本的に「額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額」で計算され、調整額は「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」です。このため、換金時に受け取る金額だけを見ると額面を下回ることがありますが、すでに受け取った税引後利子を合わせれば、元本は確保されます。

一方の新窓販国債は、10年・5年・2年の固定金利の国債で、額面5万円単位で購入できます。発行価格は募集ごとに決まり、額面と実際の購入代金が一致するとは限りません。個人向け国債と同じ中途換金制度はなく、満期前に手放す場合は、その時点の市場価格で売却します。

「満期まで持てるか」で選ぶ

大事なのは、国債そのものが危ないわけではない、ということです。新窓販国債も、満期まで持てば額面で戻ってきます。失敗の原因は、「途中で使うかもしれないお金」を、途中で売ると元本割れしうる商品に置いてしまったことでした。

途中で使う可能性が少しでもあるお金なら、1年経てば元本割れせずに換金できる個人向け国債のほうが向いています。金利が上がりやすい時期なら、なおさらです。反対に、確実に満期まで使わないお金であれば、新窓販国債も十分に選択肢になります。

まとめ

窓口で国債を勧められたら、「これは個人向け国債ですか、新窓販国債ですか」と聞いてみてください。そして「途中で換金したら、元本割れすることはありますか」と確認することです。

金融機関によっては片方しか扱っていない場合もあるので、証券会社やほかの銀行も検討した方がよいでしょう。「安全」という言葉は、どんな条件で安全なのかまで確かめることが大切です。


執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。

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