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「そんなに責めなくてもよくない?」義妹に貸した5万円が半年戻らない。新しい鞄を見た私が夫に打ち明けたこと

  • 2026.9.13

新しい鞄を提げてきた義妹

義父の家の広間に親戚が集まった昼下がり、玄関のほうから明るい声が聞こえてきました。

「ごめん、遅くなった!」

そう言って入ってきた義妹の肩には、見たことのない鞄が下がっていました。革の艶が照明を受けて光っています。

「あれ、それ新しいの?」

従姉が気づいて声をかけると、義妹は少し嬉しそうに鞄を持ち上げました。

「うん。ちょっと自分へのご褒美。最近いろいろ出費も多くて大変なんだけど、まあ、たまにはいいかなって」

「いいじゃん。頑張ってるんだし」

「でしょ?ずっと欲しかったんだよね」

その会話を聞きながら、私は湯呑みを持つ手を止めました。

春に義妹から「すぐ返すから」と言われて貸した5万円は、半年たった今も一円も戻っていません。

何度かこちらから聞いても、返ってくるのは似たような言葉ばかりでした。

「ごめん、今月ちょっと厳しくて…来月には何とかするから」

最初は仕方がないと思っていました。それが二度、三度と続くうちに、こちらから催促すること自体が嫌になっていたのです。

そんな状況で目の前の新しい鞄を見ていると、怒りより先に、なんとも言えない虚しさが込み上げてきました。

義妹は何も気にしていない様子で、鞄を椅子の背に掛けました。

ふと顔を上げると、座卓の向かいにいた夫と目が合いました。

夫を交えて、返済の話をすることに

帰りの車で信号待ちになったとき、私はようやく口を開きました。

「ねえ…ちょっと言ってなかったことがあるんだけど」

「なに?」

「義妹に、5万円貸してるの。春に『すぐ返すから』って言われて」

夫がこちらを見ました。

「え、5万円?」

「うん。でも、まだ返ってきてない」

「まだって……いつ貸したの?」

「だから、春。もう半年くらいになる」

夫は一瞬言葉を失ったようでした。

「半年? なんで今まで言わなかったの」

「私も、そのうち返してくれると思ってたし……何回か聞いたんだけど、そのたびに『来月には』って言われて。だんだん言いづらくなっちゃって」

夫は前を向いたまま、しばらく黙っていました。

やがて小さく息を吐くと、

「それは一回、ちゃんと話したほうがいいよ。俺も一緒にいるから」

と言いました。

次の日曜、義妹に来てもらい、三人で話すことになりました。

座卓に麦茶のグラスを並べ、私が返済のことを切り出すと、義妹の表情が少し曇りました。

「ああ……その話か」

「うん。もう半年になるから、どうするつもりなのか聞きたくて」

義妹はグラスの縁に指を添えたまま、しばらく黙っています。

「返すつもりはあるよ。でも今、そんなに余裕なくて……」

「それは分かるよ。でも、『来月には』って何回も聞いてきたから。返せないなら返せないで、いつなら返せるのかは話してほしかった」

私がそう言うと、義妹は少しむっとした顔になりました。

「……そんなに責めなくてもよくない? 身内なんだし」

その言葉に、夫が静かにグラスを置きました。

「身内だからこそじゃない?」

義妹が夫を見ます。

「返すのが大変なのは分かるよ。でも、ずっと『来月』って言い続けるのは違うだろ」

「……じゃあ、どうすればいいの」

「一気に5万円じゃなくていいよ。たとえば毎月1万円ずつなら、5回で終わる。無理なら無理で、できる金額を決めよう」

義妹はしばらく黙って考えていました。

やがて小さくうなずきます。

「……1万円なら、たぶん大丈夫」

「じゃあ、それでお願いしたい」

私が言うと、義妹は視線を落としたまま、

「うん。遅くなってて、ごめん」

と答えました。

夫はその場で、毎月1万円ずつ5回返すことを紙に簡単に書きました。

翌月の月末、通帳には1万円の入金がありました。

二回目、三回目と、日付が少しずれることはありましたが、振り込みは続きました。

そして五回目。

最後の1万円が入った日に、義妹から短い連絡が届きました。

「今日、最後の分を振り込んだよ。これで全部。遅くなって本当にごめんね」

私は通帳を閉じて、夫に見せました。

「全部、返ってきた」

夫は麦茶を注ぎながら通帳をちらりと見て、

「そっか。ちゃんと終わってよかったな」

とだけ言いました。

お金が戻ってきたことには、もちろんほっとしました。

ただ、それ以上に安心したのは、曖昧なままにしていた話をようやく終わらせられたことだったのかもしれません。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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