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映画監督が、ソファまでつくった。ルカ・グァダニーノ×ZARA HOME

  • 2026.9.8

映画のなかの部屋が、そのまま現実の売り場に出てくる。ZARA HOMEが9月26日に発売する「Baisi Guadagnino for Zara Home」は、映画監督のルカ・グァダニーノと、彼の作品の空間をつくってきたプロダクションデザイナー、ステファノ・バイージによるコレクションだ。家具、照明、テーブルウェア、テキスタイル、ラグ、ミラー、キャンドル、さらにウィメンズとメンズのウェアまで、点数は200を超える。ZARA HOMEにとってブランド史上最大規模のコラボレーションになる。同ブランドは8月にもベルリンの花のスタジオ「Studio Mary Lennox」との協業を発表しており、外部のつくり手と組む動きが続いている。(フロントロウ編集部)

約10年、映画とインテリアを行き来してきた二人

バイージとグァダニーノは、プロダクションデザイナーと映画監督という立場から、約10年にわたってインテリアアーキテクチャー、映画、ファッションの領域を行き来してきた。ひとつの世界観をスクリーンの上で組み立ててきた二人が、今回はそれを住まいの側へ持ち込む。

グァダニーノは1971年8月10日、シチリア出身の父とアルジェリア出身の母のもと、パレルモに生まれた。プロデューサー、脚本家、映画監督、プロジェクトディベロッパー、デザイナーとして活動し、現在はミラノを拠点にしている。バイージも同じくミラノを拠点に、映画・建築・ファッションを横断して働く建築家だ。

ルカ・グァダニーノ(左)とステファノ・バイージ(右)
Photo by David Sims

椅子にも、トレイにも、名前がついている

HOMEコレクションが参照しているのは、ウィーン分離派の幾何学的な造形、フランスのアール・デコの曲線、ブラジル・モダニズムの温もり、そしてイタリアン・ラディカルデザインの官能性。それらを場所や時代の枠を外して重ね合わせ、曲がり、折り重なり、ふくらみ、包み込むような輪郭を持つオブジェにしている。

特徴的なのは、すべてのオブジェに名前が与えられていることだ。オーク材とウールの「THE PURKERSDORF CHAIR」、3サイズ展開のオーク材のローテーブル「THE NAPE COFFEE TABLE」、ブラウンとライトブルー、ブラウンとバーガンディの2配色がある「THE OPHIUCHI SIDE TABLE」、ウォルナット材の「SACRED SPRING」。ブランドはこの一覧を、欲望を描いたアトラスであり、憧れを収めた百科事典だと説明している。店頭で手に取った一点が、自分でもまだ気づいていない願いを映し出すかもしれない、と。

「THE PURKERSDORF CHAIR」
画像提供:ZARA HOME

価格帯はHOMEが2,290円〜1,979,900円。アパレルはメンズが6,590円〜55,990円、ウィメンズが3,590円〜55,990円。そのアパレルは、メンズスーツを起点にしながらフォルムを誇張し、ゆったりとしたフィットとふくらみのあるプロポーションを採用した、男女の境界を超えたワードローブになっている。ツイードやフレスコウールがフォーマルの文脈から解き放たれ、日常の服として再解釈された。

パトリシア・アークエットらが出演するショートフィルムも

ローンチに合わせて、グァダニーノが監督したショートフィルムも公開される。脚本は『コンテイジョン』『ボーン・アルティメイタム』『ザ・レポート』のスコット・Z・バーンズ。出演はジェイミー・ベル、チェイス・スイ・ワンダーズ、マイケル・スタールバーグ、パトリシア・アークエット。ヨーロッパで撮影された。プロダクション・デザインはもちろんバイージが手がけている。家具から始まった話が、二人の出発点である映画に戻ってくる構成だ。

コレクションは9月26日からZARA HOMEとZARAの公式オンラインストア、および世界各国の一部店舗で発売。あわせてミラノ・ファッション・ウィーク期間中の9月26日と27日、ミラノの「La Pelota(ラ・ペロータ)」でポップアップが開かれる。二人が手がけた特別なインスタレーションのなかでの展示で、両日とも午前11時から午後9時まで。店舗でのコレクションのプレゼンテーションも、バイージとグァダニーノがデザインしている。

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