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元カノと比べる言葉を送り続けた俺、「元カレの方が」で、自分の送信を見返した夜

  • 2026.9.3
ハウコレ

彼女から届いた言葉を読んだあと、俺は過去のやりとりをさかのぼりました。そこには、自分が何度も使ってきた「元カノ」という言葉が並んでいました。

彼女から初めて手料理の写真が届いた日も、本当なら「おいしそう」と返せば、それでよかったはずでした。

なぜか元カノを持ち出した

彼女と付き合って1年半。

俺には、人の選んだものや作ったものに対して、素直に「いいね」と言えないところがありました。

自分のほうが知っている、自分にはもっといい基準がある。

そんなふうに見せたくなることがあったのです。

彼女から肉じゃがの写真が届いた日もそうでした。

まだ食べてもいないのに、俺は、

「元カノの方が料理上手かった」

と送りました。

元カノの料理を、細かく覚えていたわけではありません。

比べる必要もありませんでした。

それでも元カノを持ち出せば、自分が料理を評価する側にいられるような気がしていました。

彼女から返ってきたのは、

「そうなんだ」

だけでした。

その短さを気にすることもなく、俺は同じ言い方を繰り返しました。

元カノを出せば、自分が上に立てる気がした

作り置きした料理の写真には、

「元カノの方が盛り付けも上手かった」

彼女が行ってみたい店を送ってきたときには、

「元カノはもっと店選び上手かったけどな」

と返しました。

今なら、何のためにそんなことを言っていたのか分かります。

彼女に何かを直してほしかったわけではありません。

元カノと比べることで、自分が選ぶ側、評価する側にいたかっただけでした。

だから彼女から、

「その言い方、やめてほしい」

と届いたときも、素直に謝れませんでした。

自分の言い方を否定されたことのほうが気になって、また元カノを持ち出しました。

「元カノは、こんなことで怒らなかったけどな」

送ったあとも、その言葉がどれだけ嫌なものか、ちゃんと考えませんでした。

返ってきた、同じ言い方

それから彼女の返信は短くなりました。

「うん」

「わかった」

以前なら続いていたやりとりが、それだけで終わる日が増えました。

俺は理由に気づこうともせず、数日後、

「今度うちで作ってよ」

と送りました。

返ってきたのは、

「元カレの方が、比べたりしなかった」

という言葉でした。

最初に浮かんだのは、元カレと比べられたことへの苛立ちです。

でも、そのあとで気づきました。

それは、俺が彼女に何度もしてきたことでした。

過去のやりとりをさかのぼると、

「元カノの方が料理上手かった」

「元カノの方が盛り付けも上手かった」

「元カノは、こんなことで怒らなかったけどな」

と、自分が送った言葉が次々に出てきました。

彼女から元カレと比べられたのは、その一度だけでした。

比べ続けていたのは、最初から俺のほうでした。

そして...

すぐに何か返そうとしました。

でも、そこで長い言い訳を送るのも違う気がしました。

数日後、俺が送ったのは、

「ごめん」

だけでした。

それで許してもらえるとは思っていません。

今振り返れば、彼女の料理にも、店選びにも、元カノを出す必要はありませんでした。

「おいしそう」

「その店、行ってみたい」

そう言えば済んだ場面で、わざわざ比べる言葉を選んでいました。

彼女がやめてほしいと言ったあとまで続けたことも、言い訳はできません。

「ごめん」の続きを送るなら、なぜあんな言い方をしていたのか、自分の言葉で説明しなければいけないと思っています。

それを読んでもらえるか。

返事をもらえるか。

その先を決めるのは、もう俺ではありません。

(20代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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