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最大のミッションは「トイレ」避難の3つのマストアイテムは?高校生が命を守る訓練

  • 2026.8.28

相次ぐ津波警報を受け、防災教育に力を入れる北海道の浦河高校で「1日防災学校」が開催されました。
約250人の生徒が携帯トイレの設置や避難所での食事作り、外国人向けの案内作成に試行錯誤しながら挑戦。
地域の一員として命を守るための本格的な取り組みを追いました。

【特集】“じぶんごと”防災

2025年7月から3回の「津波警報」だからこそ

7月、北海道浦河町で行われた防災訓練。約250人の高校生が参加しました。今回は、いつもの訓練とは少し違います。

浦河高校の工藤淳教頭は「避難しなければならない場面が、2025年に2回、2026年にも1回ありました」と語気を強めます。

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訓練のようす

浦河町では2025年7月以降、3度の「津波警報」が発表されました。
高校生たちは、いざというときに地域の一員として、自分の命はもちろん、まわりの人たちの命も守ることができるのでしょうか。

工藤教頭は「主体的に行動できる人になる。その意味は、じゃあ何か」と生徒たちに問いかけます。

25人の高校生が「地域防災マスター」

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海岸から直線距離で400メートルほどのところにある浦河高校。校舎は4階建てで、津波が起きたときの避難所に指定されています。

太平洋に面する浦河町は、地震や津波のリスクがあり、高校では以前から「防災」に力を入れて取り組んできました。

7月21日は、多くの被災地で避難所の支援を行ってきた日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授らが講師となって「1日防災学校」が開かれました。

根本教授は「みなさんが知識を蓄えて、5年後10年後に起こるであろう地震の対策を考えてほしい」と呼びかけます。

浦河高校では、25人の在校生が、北海道の「地域防災マスター」の研修を受けて認定され、校内や地域で活動を行っています。

ベッド組立と調理に挑戦!

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今回の訓練は、大きな災害で避難所が開設された想定で行われました。
段ボールベッドは「地域防災マスター」に認定された生徒がアドバイスし、組み立てていきます。

実際にベッドに横になった3年生の女子生徒は身長155センチのことで「余裕。プライバシーも守られる」と快適な様子です。

続いて、調理の訓練です。

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調理室でトマトパスタを作る教諭が「輪ゴムできつくしばってください」と生徒たちに説明します。

電気が止まってしまっても、温かい食事を多くの人数分、作る方法を学びます。

ジュースから作ったトマトパスタを試食した2年生の男子生徒は「思ったよりおいしい」と驚いたように話します。

最大のミッション「トイレ対策」

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日本赤十字北海道看護大学 根本昌宏教授

そして、生徒に課せられた最大のミッションが「トイレ対策」です。

根本教授は「トイレは水が流れないと使えない。流れないトイレで用を足したら?便器が汚物の山になる。次に違うところが山になる。どこだと思いますか?」と問いかけます。

答えは「洗面台」。厳しい現実を指摘します。

断水で不衛生になったトイレは、さまざまな病気を引き起こす要因になり得ます。

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生徒たちは、普段使っているトイレで断水が起きたと想定し、災害時用の携帯トイレの設置にチャレンジ。
ところが、初めて使う災害用のトイレに試行錯誤が続きます。

ペットボトルの液体を入れ、次に凝固剤を入れます。
固まっている様子に驚きの声があがりました。

高校生ならではのアイデア

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町内には外国人も多く暮らしているため、スマートフォンを駆使して、外国語とイラストの説明書きも用意。生徒たちが自ら考えたアイデアです。

根本教授は「私自身も驚くようなものが今回も出てきた。文字ではなく絵で見せる。大人の視点で見過ごしそうなことが、高校生の視点にはある」と話します。

3年生の男子生徒は「最初は戸惑ったがみんなと協力してやれた。あとのほうがスムーズにできた。災害は多いので生きていくうえで役に立つ」と振り返ります。

講師には卒業生も

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この「防災学校」には、講師がもう1人やってきていました。浦河高校の卒業生で、いまは宮城県石巻市の病院で看護師をしている 三島 春花 さんです。

災害看護に携わる看護師として、平常時の備えの大切さを、後輩に伝えたいと参加しました。

三島さんは「浦河町は津波や土砂災害が起きやすい地域。地域の人たちと協力して思いやりを持った行動ができる高校生になってほしい」と思いを語ります。

備えることの大切さ

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色々なところで行われている避難訓練ですが、この全校規模での訓練は、学校が避難所になった場合、生徒のみなさんも運営に携わる可能性も想定しています。

そのため、実際に何か災害が起きたときに、主体的に動けるようになってほしいという狙いがあるということです。

高校生のためにも、地域のためにも大切なこの取り組み。

HBCテレビ「今日ドキッ!」ゲストコメンテーターでフリーアナウンサーの野宮範子さんは災害への備えに対する重要性を再認識しています。

「実際に体と手と足と頭を使って、その防災TKB(トイレ・キッチン・ベッド)の設置を体験することは重要だと思います。このTKBで、健康上の優先度が一番高いのはやはりトイレ」

さらにこう続けます。

「能登半島地震のときの調査では、地震が発生したとき約半数の人が3時間後、9割の人が6時間以内に『トイレに行きたい』と感じたとされているそうです。一方、避難所にトイレが設置されたのは大体8日後と、ものすごくギャップがありました」

そして、携帯トイレがあっても設置方法がわからないという問題もあります。

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野宮さんは「『携帯トイレが3日分家にあるか』と聞かれると、ありません」と話します。
調査でも3割程度の人しか備えていないというデータがあるそうです。

「自分もアップデートしていかなければならないと、VTRを見て思いました」

用意があっても『使ったことがありますか』となると、その割合はさらに低くなるでしょう。

災害関連死は近年の一番大きな課題。
避難生活をどうやって衛生的に過ごせるかが、生死を分けることもあります。

避難時に携帯したい3つのアイテム

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根本教授は以前から、避難生活のレベルを上げることが大事だと指摘しています。
中でも、避難するときに持っていってほしいものが3つあります。

それは「常用薬(持病の薬)」「上履き」「歯ブラシ」です。

特に上履きは、避難所の中の衛生面や、冬場の寒さ・冷え対策にもなるため、ぜひ持っていってほしいということです。

ゲストコメンテーターの大川哲也弁護士は「避難袋に何が入っているか分からない。ブラックアウトのときにラジオを買わなければいけないと思ったが、まだ買っていない」と打ち明けます。

ラジオだけではなく、家庭の年齢構成や家族の体調に応じて用意すべきものには大きな差が出てきます。

共通する部分は紹介しましたが、家庭の中で何が必要か、改めて平時のときに話し合うことも大切です。

今一度、持ち出し袋の中身や避難時に何が必要になるのかを改めて確認することが、もしものときの自分自身や家族を救うことになりそうです。

【特集】“じぶんごと”防災

取材・文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あま

※掲載の内容は、HBC「今日ドキッ!」放送時(2026年7月23日)の情報に基づきます。

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