1. トップ
  2. ヘルスケア
  3. 【終活の前に老活!】60代でも肉や魚、好きなものを美味しく「食べる」!粗食よりも大事な3つのコト

【終活の前に老活!】60代でも肉や魚、好きなものを美味しく「食べる」!粗食よりも大事な3つのコト

  • 2026.8.31

老活のキーワード2つ目は、食べること。「食べたい」欲求は、体からの「この成分が足りていない」というSOSの可能性も。ガマンしすぎず、 栄養不足にならないよう注意を。 

“肉”を積極的に食べて、筋肉と意欲を守る

性ホルモンと前頭葉を支える「肉の力」

年齢を重ねると、性ホルモンはゆるやかに減少し、同時に前頭葉の萎縮も始まります。その結果、「やる気が出ない」「疲れやすい」「気分が落ち込みやすい」といった変化が起こります。これは単なる気のせいではなく、ホルモンと脳の変化による自然な現象です。

そこで意識したいのが「肉をしっかり食べる」ことです。男性ホルモンのテストステロンはコレステロールからつくられます。肉に含まれる脂質は、その大切な材料になるため、極端に脂質を控えてしまうと、ホルモンの土台まで不足してしまう可能性があります。また、肉にはセロトニンの原料となるアミノ酸・トリプトファンも豊富に含まれています。セロトニンは気分を安定させ、不安や落ち込みを和らげる神経伝達物質です。

さらに、肉のタンパク質は筋肉を維持するうえで欠かせません。筋肉は体を動かすことだけではなく、血流や代謝、免疫機能にもかかわります。筋肉量が落ちると、意欲も低下しやすくなります。

もちろん食べすぎは禁物ですが、必要以上に控える必要もありません。肉が苦手な方は、卵や乳製品を上手に取り入れるのもよいでしょう。筋肉と意欲を守ることは、前頭葉を守ることにつながります。老活では、肉を味方につけることが大切なのです。

好きなものは“おいしく”食べる

食べたいものを食べて栄養不足を回避する

中年期以降、「塩分・糖分・脂質は控えるべき」という健康常識を守ってきた方は多いでしょう。確かに、とりすぎれば高血圧や糖尿病、脂質異常症を招き、動脈硬化が進めば脳梗塞や心筋梗塞につながります。現役世代では、それは大切な予防策でした。しかし、同じ正解が、一生涯の正解であり続けるとは限りません。高年期に入ると、同じ制限が思わぬリスクを生むことがあります。塩分は体に不可欠で、不足すれば低ナトリウム血症を起こし、意識障害やけいれんを招く場合があります。糖分も、薬を使用しながら強く制限すると低血糖に陥り、転倒や意識消失の危険があります。また、これを繰り返せば認知機能の低下や認知症リスクを高める可能性も指摘されています。脂質は細胞膜やホルモンの材料であり、控えすぎると体の組織が弱くなり、免疫力や回復力の低下にもつながります。

これまでの健康常識が、そのまま人生後半にも通用するとは限りません。必要な栄養を不足させないことが、むしろ重要になります。「食べたい」という気持ちは、体が求めているサインであることもあります。

もちろん節度は必要ですが、過度なガマンが強いストレスになれば本末転倒です。好きなものをおいしく味わうことは、脳と体を守る老活の一環なのです。

“粗食”が正解の考えを捨てる

タンパク質を取って筋肉量を維持しよう

年齢とともに、「さっぱりしたものしか食べられない」「あまりお腹がすかない」と感じ、自然と肉を控えるようになる方は少なくありません。胃に負担をかけない食事を心がけているつもりでも、結果として栄養のバランスが偏ってしまうことがあります。

健康寿命のカギを握るのは筋肉です。筋肉は体を動かすだけでなく、姿勢を支え、内臓を働かせ、血液を全身に送り出す役割も担っています。そして、その筋肉をつくる材料となる大切な栄養素がタンパク質です。

筋肉量は、意識しなければ年々減少します。これを防ぐ基本は、十分な栄養と適度な運動です。特に注意したいのが、筋肉の材料であるタンパク質の不足です。食事量が減ると、真っ先に不足しやすい栄養素でもあります。満腹感があっても、必要な材料が足りていなければ筋肉は維持できません。

タンパク質の日の摂取量の目安は体重1㎏当たり1g程度。体重50㎏なら約50gです。筋肉を合成する力は年齢とともに落ちるため、やや多めを意識してもよいでしょう。肉や魚、卵、乳製品などの動物性タンパク質は、筋肉づくりに効率よく使われます。特に肉は良質なタンパク質と鉄分を含み、活力の維持にも役立ちます。筋肉の材料をしっかり補いましょう。

イラスト:二階堂ちはる

※この特集は、『「終活」の前に知っておきたい! 100歳まで元気に暮らす「老活」50のコツ』に掲載されたものに加筆、再構成しています。

※素敵なあの人2026年9月号「いますぐはじめたい 脳を若々しく保つ「老活」習慣」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売を終了している場合があります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

教えてくれたのは  精神科医  和田秀樹先生

1960年生まれ。東京大学医学部卒。高齢者医療や受験指導で知られ、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長、幸齢党党 首を務める。『60歳からはわたしらしく若返る』『60歳から女性はもっとやりたい放題』ほか著書多数。

この記事を書いた人 素敵なあの人編集部

「年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い」をテーマに、ファッション情報のほか、美容、健康、旅行、グルメなど60代女性に役立つ情報をお届けします!

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ