1. トップ
  2. ヘルスケア
  3. 夏バテを乗り切る!「夏の漢方」について医師が解説

夏バテを乗り切る!「夏の漢方」について医師が解説

  • 2026.8.28

夏の漢方

働く女性が気になる症状や疾患について解説。今回は厳しい暑さが続いて夏バテ気味の今こそ知っておきたい漢方の基礎知識をひも解きます。

出典:シティリビングWeb

教えてくれたのは…髙山真先生

東北大学病院 漢方内科 副科長・医局長。東北大学病院 総合地域医療教育支援部 副部長。東北大学 大学院医学系研究科 漢方・統合医療学共同研究講座 特命教授

Q.夏に取り入れたい漢方薬は?

暑さによる夏バテや食欲不振、胃の不調、喉が渇くのに元気が出ない状態、頭に熱がこもることによるのぼせや睡眠の乱れなどが起こりやすい時期です。漢方では、例えば夏バテには「清暑益気湯(せいしょえっきとう)」、冷たいもののとり過ぎで胃の働きが低下したときには「平胃散(へいいさん)」、喉の渇きやほてりが強いときには「白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)」、暑さによるのぼせや眠りにくさには「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」などが用いられます。季節や気候の変化で起こるさまざまな不調に寄り添う処方が用意されています。

Q.漢方薬は飲み続けるべきもの?

基本的には症状があるときに使用し、改善したら終了します。効果が得られている場合でも、服用量を徐々に減らしていくこともあります。一方で、月経困難症など機能的・周期的な症状では、その時期に合わせて漢方薬を変更しながら服用する場合もあります。取り入れるタイミングや服用期間は症状によって異なるため、自己判断で続けるのではなく、症状に応じて適切に用いることが大切です。

Q.処方薬と市販薬の違いは?

医療用漢方製剤は医師の診断のもとで使用されます。一方、市販の漢方薬は、薬剤師や登録販売者に相談して購入することができ、一部を除いて医療用より生薬量が控えめになっています。市販薬を数日から1週間程度(慢性的な症状では1カ月程度)服用しても改善しない場合や、湿疹やかゆみ、胃もたれ、だるさなど体調の変化が現れた場合は服用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。また、持病がある方や妊娠・授乳中の方は使用を控えたほうがよい漢方薬もあるため、事前に相談した上で使用することが大切です。

Q.自分に合う漢方薬の見つけ方は?

同じ症状でも、体質によって原因が異なるため、選ぶ漢方薬も変わります。漢方では、体力の強弱を表す「虚実」、冷えやほてりをみる「寒熱」、エネルギーや血液、水分の状態を表す「気・血・水」という考え方で体質を判断します。例えば頭痛でも、冷えや気の不足が原因の場合と、ほてりや血の滞りが原因の場合では処方が異なります。入浴して症状が楽になるか、逆にのぼせるかといった体の反応も体質を知るヒントになりますが、自分に合う漢方薬は、漢方医学的な診断のもとで用いることが大切です。

Q.夏を乗り切る注意点とセルフケアは?

漢方薬は自然由来の生薬から作られていますが、自然のものでもアレルギーが起こることがあります。また、「即効性がない」というイメージがありますが、例えば足のつりに用いる「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」や、風邪の初期に用いる「麻黄湯(まおうとう)」は比較的早く作用が現れることもあります。一方で、長期間服用して効果を期待する漢方薬もあり、効き方はさまざまです。ただし、効きが早い漢方薬も体質や持病によっては負担になることがあるため、自己判断での連用は避けましょう。

日頃から体調を整えるには、自律神経のリズムを整えることも大切です。就寝・起床時間を一定にし、7時間程度の睡眠を確保するほか、就寝前のスマートフォンは控えましょう。朝は日光を浴び、30分程度の早歩きを習慣にすることや、甘いものを控え、野菜と肉・魚をしっかりとる食事も体調管理につながります。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ