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夏の『機嫌が悪い』子どもは疲れのサイン?現役保育士が食欲低下・登園しぶりまで解説

  • 2026.8.23

こんにちは!保育士のはるです。旅行に帰省、夏祭りに花火大会、水遊びにプール……8月は「特別なこと」が次々とやってくる、子どもにとって夢のようなひと月ですよね。私自身も今年は子どもを2人連れて実家に帰ったり、近所のお祭りに繰り出したりと、気づけば毎週末どこかへお出かけしている状態です。でも、楽しいことが続くというのは、裏を返せば「いつもと違う生活」が続くということ。夜は花火や夜店で盛り上がって寝る時間が遅くなり、慣れない場所でお昼寝のリズムも崩れ、暑さで食欲も落ちる。大人でも「楽しかったけど、なんだか疲れた……」と大人も感じるこの時期、子どもたちの心と体には、私たち大人が思っている以上に負荷がかかっています。保育園でも8月は毎年、「あれ、なんだかこの子いつもと違うな」という場面が増える月です。今回は、そんな夏ならではの子どもの疲れについて、保育士の目線からお話したいと思います。

機嫌が悪い=イヤイヤとは限らない

「最近、イヤイヤが増えた気がする」「わがままがひどくなった」もちろん、イヤイヤ期真っ只中のお子さんであれば、それ自体は成長の証でもあります。でも、保育士として現場を見ていると、この時期の「機嫌の悪さ」は、単なるイヤイヤとは少し違う場合もあります。

「疲れ」は子どもにとって、うまく言葉にできない感覚

大人であれば「疲れたから今日はやめておこう」と自分で判断できますが、子どもはまだ「疲れ」という感覚をうまく言語化できません。疲れているのに、それを「疲れた」と表現する代わりに、・ちょっとしたことで大泣きする・いつもならできることを「できない」「やらない」と拒否する・些細なことで友だちとぶつかる・抱っこや甘えを異常に求めるといった形で表に出てくることがよくあります。これを大人が「またイヤイヤか」「わがままになったな」と受け取ってしまうと、子どもは「自分の疲れを分かってもらえない」というモヤモヤをさらに抱えることになってしまいます。

保育園で見る「いつもと違う」のサイン

私たち保育士は、日々多くの子どもたちを見ているからこそ、「その子らしくない様子」に気づきやすい立場にいます。夏場に特によく見るサインとしては、・朝の受け入れ時、いつもよりぐったりしている、または妙にテンションが高い・給食やおやつの時間に、いつもより食べるペースが遅い、あるいは食べムラが大きい・午睡(お昼寝)の入りが早すぎる、もしくは寝つきが悪い・ちょっとした失敗(コップを倒す、順番を抜かされるなど)に対する反応が普段より大きい・夕方のお迎え前になると、より一層機嫌が悪くなるなどがあります。特に「夕方に近づくほど機嫌が悪くなる」というのは、疲れが蓄積しているサインとしてとても分かりやすいものです。イヤイヤ期のお子さんであっても、普段より機嫌の悪い時間が長い、もしくは崩れ方が激しいと感じたときは、「疲れているのかも」という視点を一つ持っておいてほしいなと思います。

保育園での対応、家庭でもできること

保育園では、「いつもと違うな」と感じたときは、無理に活動に誘わず、まずは落ち着ける環境を用意するようにしています。抱っこして少し離れた場所で過ごす、静かな遊びに切り替える、可能であれば午睡の時間を少し早める、保育士の手があるのであればお部屋で過ごす子と外遊びをする子と別れる……といった具合です。今年は例年の酷暑よりも落ち着いた気温のように感じましたが、それでも夏の暑さは体力を奪うもの。・就寝時間は夏休み前と比べてどれくらい後ろ倒しになっているか・お昼寝や休息の時間はしっかり確保できているか・予定を詰め込みすぎていないかもし思い当たる節があれば、「今日は予定を入れない日」を意識的に作ってあげるだけでも、子どもの機嫌はぐっと落ち着くことが多いです。イヤイヤと決めつける前に、「疲れているサインかもしれない」と一呼吸置いてみる。それだけで、大人の側の受け止め方も少し変わってくると思います。

暑さで食欲低下する子どもたちの給食の工夫

夏になると、給食の時間の様子も普段と変わることも。「今日はほとんど食べなかったな」「白いご飯が全然進まない」という日が続くと、保護者の方もご家庭で心配になるのではないでしょうか。実際、夏の暑さは大人以上に子どもの食欲に影響します。大人も「今日はそうめんでいいや」「あまり食欲がないな」と感じるように、子どもも暑さにやられることもあるのです。

保育園の給食現場でしている工夫

保育園の給食室でも、この時期はいくつかの工夫を感じられます。夏場は卸が休みになったりするのに、給食さんの工夫にはいつもすごいなと感じることが多いです。品数と量を調整する 一皿にたくさん盛るのではなく、少量ずつ複数の器に分けることで、見た目の量を減らし、「これなら食べられそう」という気持ちを引き出しやすくしています。バイキング方式の配膳の場合は子どもが食べられる量で盛ることができるのですが、多めに取りがち。完食できたという経験そのものが、次への意欲につながるので、量は無理のない量で配膳するようにしています。冷たさと温かさを組み合わせる 温かい汁物ばかりだと箸が進みにくいので、冷たい麺類や酢の物、果物なども多く提供してくれています。夏場のおやつはゼリーだったり手作りアイスといった食べやすいものもよく見ます。夏野菜(きゅうり、トマト、オクラなど)は水分も多く、この時期の子どもたちに好まれやすい食材です。香りや彩りで食欲を刺激する 夏野菜カレーも夏の給食の定番。香りの効いた食材を少量使うことで、食欲がわきにくいときでも箸が進みやすくなることがあります。彩りも意識し、赤・緑・黄色が揃うよう盛り付けを工夫されている給食を見ると、保育士も「えー美味しそう~!」と食べる意欲が増します(笑)。水分補給のタイミングを分散させる 食事の前にお茶や水を飲みすぎるとお腹が膨れてしまい、食事が進まなくなることがあるので、水分補給はこまめに、ただし食事の直前は控えめにするなど、タイミングにも気を配っています。また、子どもは遊びに夢中で水分補給をしなかったり、エアコンの効いている室内だとあまり飲まない……なんていうこともあるのでこまめに声をかけるようにしています。

注意したいサイン

食欲不振自体は夏の自然な現象ですが、次のような様子が見られる場合は少し注意が必要です。・水分もほとんど摂れていない・尿の回数や量が明らかに減っている・ぐったりして元気がなく、遊びにも参加したがらない・体重減少が続いている(先月より身体測定時の結果に大きな差異がある)こうした様子が見られるときは、単なる「暑さ」ではなく脱水症状などの可能性もあるため、早めに保護者に相談しています。食欲不振の背景を「暑さのせい」と決めつけず、体調全体の変化として見てあげることが大切です。

沐浴、着替えの基準

汗をたくさんかく夏場、「一日に何回着替えさせればいいの?」「シャワーはどれくらいの頻度でするべき?」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。保育園でも夏は着替えとシャワー・沐浴の回数がぐっと増える季節。保育園での基準と、家庭で参考にしていただきたいポイントをお伝えします。

保育園でのシャワー・沐浴の基準

多くの保育園では、夏場は基本的に毎日、外遊びやプール活動のあとにシャワーを浴びる時間を設けています。目安としては、汗を大量にかいた後(外遊び、プール、水遊びの後)は必ずシャワー汗疹(あせも)ができやすい首まわり、背中、脇、股のあたりは特に丁寧に洗い流すというのが一般的な考え方です。シャワーの際に石けんを使うかは園にもよるかと思いますが、0歳児以外は使用しないなどと決められていることも多いです。乳児クラスでは沐浴(もしくはシャワー浴)を1日1〜2回行うこともありますが、これは園によって基準が異なるので、気になる場合は園に確認してみるとよいと思います。娘はとにかく汗っかきで、夏場1日2回沐浴してもらい、Tシャツを5回着替えた……という日もありました。

肌トラブルのサインと対処

夏場によく見られる肌トラブルとしては、あせも、乾燥、虫刺されからのとびひなどがあります。あせも:首の後ろ、背中、脇の下、おむつの中など、汗がたまりやすい部分に赤い小さなブツブツができます。見つけたら、こまめにシャワーで汗を流し、肌を清潔で乾いた状態に保つことが第一です。乾燥:冷房の効いた室内に長時間いると、汗をかいているようでいて肌は意外と乾燥していることがあります。お風呂上がりの保湿は夏場も欠かさないようにするのがおすすめです。とびひ:虫刺されや小さな傷を掻き壊すことで細菌感染が広がる「とびひ」も夏に増えるトラブル。プールに入れない場合もあるため、皮膚に気になる症状が出たら早めに受診、もしくは園に相談が必要です。とびひの位置によっては覆うことができないため、保育園のお休みをお願いする場合もあります。

忙しい毎日でも清潔を保つコツ

共働きの家庭にとって毎日何度も着替えさせたりシャワーを浴びせたりするのは正直大変。保育園でも同じ悩みは日々感じています。少しでも負担を減らすコツは以下のようなものがあります。・汗拭き用のタオル(濡らした個人タオル)を活用し、シャワーができないタイミングでも汗と汚れだけは拭き取る・着替えは「上だけ替える」「下着だけ替える」など部分的にこまめに行う・就寝前のシャワーだけは毎日欠かさない、など「ここだけは守る」ラインを決めておく

夏休み後の登園しぶりはどうするべき?

長期のお休みのあと、「行きたくない」「ママがいい」と朝からぐずってしまう……。これは保育園ではとてもよくある光景で、決して珍しいことでも、お子さんやご家庭に問題があるわけでもありません。

なぜ夏休み明けに登園しぶりが増えるのか

長期休みの間、家族と過ごす時間が長くなり、生活リズムも園にいるときとは違うものになります。旅行や帰省で普段と違う環境に身を置くことも多く、「甘えられる時間」がぐっと増えるのがこの時期の特徴です。それが急に「また園の生活に戻る」となると、子どもにとっては小さな環境の変化として負担になります。保育士として見ていると、登園しぶりの背景にはいくつかのパターンがあります。生活リズムの乱れによるもの 夜更かしや朝寝坊が続いていたところから、急に「早起きして支度をして登園する」という生活に戻すこと自体が、子どもにとってはしんどいものです。大人だって休み明けのお仕事、しんどいですよね。眠くて機嫌が悪い、体がだるくて動きたくない、という単純な体調面の理由で「行きたくない」となっているケースは少なくありません。甘えられる時間が恋しいことによるもの 長期休みでたっぷり親と過ごした後は、「もっと一緒にいたい」という気持ちが強くなるのは自然なことです。特に、旅行や帰省で普段以上に密な時間を過ごしたあとは、この反動が大きく出やすい傾向にあります。とはいえ、保育園のことを思い出したら切り替えられるもの。前日のあれは何だったの!?なんていうこともあります。集団生活への再適応によるもの 久しぶりに友だちや先生と顔を合わせることに、少し緊張や戸惑いを感じる子もいます。特に、休み中に新しい環境(旅行先、祖父母の家など)で過ごした経験が強く残っていると、「いつもの園」に気持ちを切り替えるまでに少し時間がかかることがあります。

保育園での受け入れ方

登園しぶりが見られたとき、保育園では無理に引き離したり、「大丈夫だから頑張って」と急かしたりすることは極力避けています。大切にしているのは、・「行きたくない」という気持ちをまず受け止め、否定しない・好きな遊びや慣れた先生との時間からスタートし、少しずつ気持ちをほぐす・無理に集団活動に参加させず、様子を見ながらタイミングを待つ・お迎えの際には、その日頑張れたことを本人にも保護者にも具体的に伝えるといった関わり方です。「泣いていても、安心してください」という声かけを保護者の方にすることも多いのですが、朝は大泣きしていても、少し時間が経てば自分から遊びに加わっている、というケースがほとんどです。旅行、帰省、夏祭り、花火などなど、楽しいイベントが続く8月は、子どもにとって特別な思い出がたくさんできる季節である一方、心と体には知らず知らずのうちに疲れが積み重なっていく季節でもあります。・機嫌の悪さを「イヤイヤ」の一言で片付けず、「疲れているのかも」という視点を持つこと・食欲が落ちているときは、無理に食べさせるより「食べやすさ」を優先すること・汗や肌の状態をこまめに気にかけ、清潔を保つこと・夏休み明けの登園しぶりは自然な反応として、焦らず見守ることこの4つを少し頭の片隅に置いておくだけで、残りの夏の過ごし方も変わってくるかと思います。子どもたちが夏の楽しい思い出をたくさん抱えたまま、無理なく新学期・新しいリズムへと切り替えていけるよう、残り少ない夏を乗り越えていきましょう。夏が終わったら運動会に発表会。これから先の子どもたちにもたくさんの楽しいことが待っています!

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Blog:保育士ママのリアルな毎日

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