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山形の料理宿「出羽屋」で味わう山菜料理。1日1組限定のシェフズテーブルという新スタイルにも注目

  • 2026.8.23
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県土の約70%が森林に覆われ、多彩な表情を見せる魅惑のエリアが広がる山形県。月山に抱かれて自然豊かなエリア・村山にある、美食家垂涎(すいぜん)の美味があります。日本で最初に“山菜料理”を確立したことで有名な料理旅館「出羽屋」をご紹介します。

世界が注目する慈しみ深き郷土の味

1日1組限定のシェフズテーブル「すみれ」。 Hearst Owned

山形市街から車で約1時間。月山の麓で間もなく創業100年を迎える「出羽屋」は、山岳信仰の聖地・出羽三山を訪れる行者たちが体を休めるための宿がルーツ。滋養のある食事と名水の湯で、心身を浄め労わる場所として親しまれてきました。

日々の旬、その瞬間のうま味を取り入れた料理の一例。希少な夏きのこを月山産ササニシキと共に炊き上げる“とびたけご飯”。 Hearst Owned

その開業当初より旅人に提供されてきたのが“山のもの料理”。いまでは“山菜料理”として広く知られるようになった山の恵みを主体にした食事を、滞在の体験として確立した宿でもあるのです。「地元のものを地元の人が調理したものがいちばんおいしい」との先代の信念を胸に厨房に立つのは、4代目を継ぐ佐藤治樹さん。地元で収穫されたばかりの天然ものを中心に、独自の発想もちりばめた料理を披露しています。

“ゆり根饅頭 白トリュフ”。トリュフも月山産のものを使用。 Hearst Owned

器の上を彩るのは、月山の清浄な雪解け水が育む山菜やきのこをはじめとした山の恵み。さらに夏は清流の岩魚(いわな)、秋には森の鴨や熊など、里山の四季を色濃く感じさせる味覚は、極めて貴重なものばかり。1日1組限定の「シェフズテーブル」など、新たなスタイルも取り入れながら、この山郷の暮らしに根差した食文化を大切に伝え続けています。

5種のきのこが詰まった“あけび焼き”。 Hearst Owned

また、このたび発表された「アジアのベスト50レストラン2026」では、東北から初めて100位以内にランクインを果たして大きな話題に。しかも、ここにあるのはモダンアートのようなイノベーティブな料理ではなく、あくまで雪深い地で連綿と続く人々の営みのなかで熟成されてきた風土の味わい。その滋味の奥には山菜の取り手をはじめとした里山の生業(なりわい)を守り、そこに息づく食の風景を後世に受け継いでいくという、強い思いも詰まっています。

最上川で獲れた希少魚“かじかの素揚げ”。 Hearst Owned

ようやく世界もその素晴らしさに気付きはじめた東北の地が育む食の価値観。「出羽屋」では、それを存分に味わうことができるのです。

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「出羽屋」
所在地/山形県西村山郡西川町大字間沢58
アクセス/山形駅から高速バスで約35分の「西川IC」停留所下車、送迎あり
定休日/火曜日
宿泊料金/1泊1名¥22,000~ シェフズテーブルプラン1名¥48,000~(共に1室2名利用時、夕・朝食付き)
TEL/0237-74-2323
URL/www.dewaya.com

初出:リシェスNo.56 2026年6月26日発売
PHOTOGRAPHS:HIROSHI ABE

※掲載の料金は、基本的に消費税・サービス料込みのものです。また、別途入湯税、宿泊税がかかる場合があります。

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