1. トップ
  2. 「世界一かわいい」を目指して社内コンテストに挑戦! ファンシーグッズ業界で夢を追うクリエイターの成長を描いたお仕事漫画【書評】

「世界一かわいい」を目指して社内コンテストに挑戦! ファンシーグッズ業界で夢を追うクリエイターの成長を描いたお仕事漫画【書評】

  • 2026.8.8

【漫画】本編を読む

『ファンシー革命』(犬島ななこ/KADOKAWA)は、ファンシーグッズ業界を舞台に、「かわいい」を仕事にする若きデザイナーたちの成長を描いたお仕事漫画である。シールやペンケース、キャラクターグッズなど、多くの人が一度は夢中になる「かわいい」の裏側には、クリエイターたちの隠された努力と情熱があった。

主人公の河合ユメは、幼い頃から憧れていたファンシーグッズメーカー「キューロップ」に入社した18歳の新人デザイナー。「世界一のかわいいを作りたい」という夢を胸に、同期たちと切磋琢磨しながら、一人前のデザイナーを目指していく。

「かわいい」という感覚は曖昧だ。しかし、本作はその感覚を理論化、言語化しながら、仕事として徹底的に掘り下げている。色や形だけではなく、キャラクターの性格や背景、世界観まで考え抜いて初めて、人の心を動かす商品になるという。華やかなファンシーグッズの裏側には、緻密な企画力と観察力、そして妥協しないものづくりの精神が不可欠であることを教えてくれる。

そして第3巻では、社内キャラクターコンテスト「ニューレボ」が開幕する。ユメは先輩・リリカの指導を受けながら、自分だけのキャラクターづくりに挑戦する。「かわいいとは何か」を何度も問い直し、試行錯誤を繰り返す姿からは、クリエイターとしての成長が伝わってくるだろう。また、ベテラン社員の日常を描いたエピソード「山櫻さんの一日」では、デザイナーだけではない多くの人々が支えることで商品が世に送り出されていることも描かれ、その仕事や業界の奥深さを改めて実感させられる。

今や「かわいい」は、日本を代表するカルチャーのひとつとして世界に広がっている。本作は、その裏側にある努力や技術、そして人を喜ばせたいという思いを描いた作品である。キャラクターデザインやコンテンツ開発に興味がある人はもちろん、ものづくりに携わるすべての人に手に取ってほしい作品だ。

文=富野安彦

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ