1. トップ
  2. 「単衣(ひとえ)は6月・9月」はもう古い? 気温で替える—きもの新常識

「単衣(ひとえ)は6月・9月」はもう古い? 気温で替える—きもの新常識

  • 2026.8.5

「単衣(ひとえ)は6月・9月」はもう古い? 気温で替える—きもの新常識

着物には、裏地のない「単衣(ひとえ)」という仕立てがあります。以前は6月と9月に着るのが一般的とされていましたが、猛暑が続く今、その考え方も少しずつ変わりつつあります。「いつまで着ていいの?」「TPOは?」という疑問に答える新刊『わかりやすい「単衣とゆかた」』(世界文化社刊)から、抜粋してご紹介します。第1回は、真夏に単衣のすすめと、観劇や会食におすすめのきもの選び。

単衣(ひとえ)は暑い時季に着るきもの。気温に合わせて、体に優しいきもの選びを

寒いときに着る袷(あわせ)は、きものの生地が二重になって仕立てられています。それに対して、一枚仕立てになっているものが、単衣です。ただし腰回りには補強のために、裏がついています。

「街では半袖で歩いている人がいるのに、なんできものだけ冬物なの」──そんな声が聞こえてくるようです。

それは昔からの衣替えのしきたりがあるからと、頑張って袷を着ているからです。しかし近年では5月に地球温暖化による真夏日が何日もあり、5月の平均気温が、すでに6月の平均気温に近づいていることを考えると、地域によっては4月、東京でも真夏日には単衣を装うことをおすすめします。

最近の猛暑は、熱中症を引き起こしかねないほど深刻。気温に合わせてきものを替えることで、体をいたわり、快適にきものを楽しみたいものです。

ではどんなきものから着始めたらよいのでしょう。春の早いころの単衣はしっかりした生地のものを。徐々に薄くなりほのかに透ける生地に替えて、夏は薄物(うすもの)という透ける生地へ。一方、秋はその反対に、ほのかに透ける単衣からしっかりとした生地のものへと、徐々に替えていきましょう。

観劇・会食のお洒落に 真夏日には透ける装いで

気温が上昇し、街に半袖やノースリーブの装いが多く見られるようになったら、透けない単衣から徐々に透けて涼感のある装いが求められるとき。夏紬や段暈(ぼか)しといった小紋や付け下げの薄物で涼やかさを演出しましょう。

帯も透ける夏帯を合わせます。帯まわりの熱気を少しでもためないために、八寸、九寸の名古屋帯を。羅(ら)や紋紗(もんしゃ)、紗(しゃ)、絽(ろ)ほか、麻や苧麻(ちょま)、芭蕉といった植物繊維の帯をおすすめします。

夏紬に蕗(ふき)の葉の型絵染帯でポップな気分でお出かけを

縞や格子の多い産地紬のなかで、目を惹く段替わりの伊那紬(いなつむぎ)です。合わせた高山和子作の名古屋帯は、夏大島地に大きく育った蕗の葉をリズム感あふれる構図と色合いで表して。

きもの/日本橋 成匠
帯/奈良 きもの京家
帯揚げ・帯締め/ともに衿秀

真っ青な海の色を段暈しで 白の帯で改まった雰囲気を演出

盛夏の装いは透け感のあるきもので涼やかに。印金加工を施した段暈しに、ノートルダム寺院のイメージを二重織で表現した名古屋帯ですっきりと。

きもの・帯/ともにきもの すぎを
帯揚げ・帯締め/ともに渡敬

ショップリスト

(株)日本橋 成匠 03-5640-8568
奈良 きもの京家 0742-22-3314
(株)衿秀 075-221-8706
きものすぎを 0166-26-2575
渡敬(株) 075-221-1708

※この記事は『わかりやすい「単衣とゆかた」』(世界文化社)の内容を、ウェブ記事用に再編集したものです。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ