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「今日も仕事、大変だね」偶然を装って現れる近所の男性。行動を把握されていた一人暮らしに背筋が凍った

  • 2026.8.4

玄関先の声

数年前、一人暮らしをしていた頃のことです。同じ通り沿いに、年配の男性が住んでいました。

はじまりは、ごく普通のご近所づきあいでした。出かけようと玄関のドアを開けると、通りがかったその人が「今日も仕事、大変だね」と声をかけてくる。それだけなら、親切な人だと思っていたのです。

けれど、だんだんと、その頻度が普通ではなくなっていきました。

いつも、そこにいる

朝、ドアを開ける。すると、そこに男性がいます。夜、帰ってくる。やはり、いるのです。時間帯がばらばらでも、私が家を出入りする瞬間に、なぜか居合わせる。

やがて、その一言は決まり文句のようになりました。

「今日も仕事かい」

私が出かける姿を見つけては、そうやって声をかけてくるのです。

まるで、私がいつ家を出るのかを、ぜんぶ分かっているみたいでした。

不思議だったのは、その人がいつも、私が出てくる少し前から通りにいたことです。

ごみ出しの朝も、早番の日も、遅く帰った夜も。時間はばらばらなのに、ちょうど鉢合わせる。偶然にしては、あまりに回数が多すぎました。

ある休日、仕事のない日にふらりと出かけたときのことです。私服の私を見て、その人はこう言いました。

「今日は私服なんだね、お買い物?」

偶然を装って、まるで待ち構えていたかのようでした。

その日、私はどこへ行くとも、誰にも話していませんでした。着ていく服さえ、玄関を出る直前に選んだのです。

それなのに、私服だと言い当てられ、行き先まで口にされる。親しくもない相手に、そこまで見られている。その事実に、背筋がひやりとしました。

離れても

さすがに怖くなって、私は管理会社に相談しました。

そして、思いきって引っ越すことに決めたのです。ここを離れれば、あの視線から解放される。そう信じていました。

荷造りをしている間も、窓の外が気になって仕方がありません。

通りをうかがう日が、退去の日まで続いたのです。

ところが、退去の日のことです。荷物を運び出す私に、その男性がぽつりと言いました。

引っ越してしまったら、寂しくなるね、と。

悪意だったのか、それとも本人にその気はなかったのか。今も分かりません。ただ、私の暮らしのすべてを、あの人はずっと見ていたのだと、その一言で思い知らされました。背筋が、すっと冷たくなったのを覚えています。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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