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17歳女子高生が45歳おじさんに恋した。モデル系女優が挑んだ「道ならぬ恋」の数々

  • 2026.8.6
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2014年3月、映画『渇き。』発表会に出席した小松菜奈(C)SANKEI

17歳の女子高校生が恋をした相手は、45歳。年齢差は28歳だった。しかも相手は、アルバイト先の冴えない店長。華やかな恋の相手というより、寝癖が残り、頼りなく、時には部下から軽く扱われてしまうような中年男性だ。

これは、2018年公開の映画『恋は雨上がりのように』で、小松菜奈が演じた橘あきらの恋である。

小松はこれまで、簡単には踏み越えられない関係をたびたび演じてきた。教師、店長、社会から距離を置く青年。相手も作品の雰囲気も異なるが、そこにはいつも、まっすぐな感情だけでは埋められない距離があった。

17歳が見つめた、45歳の店長

『恋は雨上がりのように』のあきらは、陸上部のエースだった高校2年生。けがをきっかけに走ることから離れ、アルバイトをする。そこで思いを寄せるのが、大泉洋演じる45歳の店長・近藤正己だ。

28歳という数字だけを見れば、かなり大胆な年の差ロマンスである。しかし、あきらが近藤に向ける感情は、刺激的な恋として消費されるだけではない。

走れなくなり、立ち止まっていたあきら。一方の近藤も、かつて抱いていた文学への夢から遠ざかっていた。年齢も立場も違う2人は、それぞれ別の場所で、自分が本当に戻りたいものを見失っている。

あきらは迷いなく思いを伝えるが、近藤はその若さにつけ込んで恋人になろうとはしない。気持ちを笑わず、拒絶によって傷つけることもせず、越えてはいけない線は越えない。

この作品の面白さは、17歳と45歳を結び付けながら、年の差を勢いだけで乗り越えさせないところにある。恋を入り口にしつつ、2人が再び自分の人生へ向かう物語になっているのだ。

教師と生徒、最初から許されない恋

さらにさかのぼると、小松は2014年公開の映画『近キョリ恋愛』でも、大人との恋に落ちる女子高校生を演じている。小松が演じた枢木ゆには、成績優秀でクールな高校生。しかし、山下智久演じる英語教師・櫻井ハルカの授業だけは苦手で、放課後に個人指導を受けることになる。

教師と生徒という関係には、最初から明確な境界線がある。いくら互いに引かれても、学校では公にできない。好きだという感情が強くなるほど、隠さなければならないものも増えていく。

45歳の店長へ一直線に思いを伝えるあきらとは対照的に、ゆには感情を表に出すことが得意ではない。普段は冷静なのに、恋によって少しずつ調子を崩していく。その不器用さを、小松は大きな身ぶりではなく、視線や沈黙、わずかな表情の変化で見せていた。

大人に振り回されるだけの生徒ではなく、自分の意思で相手を選ぼうとする。その危うい強さが、小松の学生役にはある。

恋した理由まで疑われる2人

2021年公開の映画『恋する寄生虫』では、林遣都演じる潔癖症の青年・高坂賢吾と、小松演じる視線恐怖症の女子高校生・佐薙ひじりが出会う。

学校や社会になじめず、人と関わることを恐れている2人。互いの孤独を理解するうちに距離を縮めていくが、やがてその恋心さえも、寄生虫によって生み出されたものではないかと疑われてしまう。

教師と生徒、店長とアルバイトのような分かりやすい上下関係とは異なる。それでも、社会人の青年と女子高校生という立場の違いがあり、2人の恋を取り巻く環境も決して穏やかではない。

「この気持ちは本物なのか」。恋愛そのものの正体を揺さぶられる物語の中で、小松が見せるのは、守られるだけではない学生の姿だ。ひじりは壊れそうな雰囲気をまといながらも、自分の感情を手放すまいとする。

境界線の前で立ち止まらない学生役

教師に恋した女子高校生。45歳の店長へ告白した17歳。そして、孤独な青年と引かれ合った女子高校生。小松が演じてきた「学生×大人」の恋は、どれも年齢差の刺激だけで成立しているわけではない。大人が正しい答えを与え、学生を救って終わる物語でもなかった。

相手との間にある境界線を理解しながら、それでも自分の感情から目をそらさない。小松の静かなまなざしは、そんな危うさと意志の強さを同時に映し出す。

17歳と45歳。その28歳差という強烈な数字の奥にあったのも、無謀な恋だけではない。立ち止まっていた少女が、もう一度走り出すまでの時間だった。


※記事は執筆時点の情報です

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