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「先に停めたのは俺の車だ、どけよ」通路を塞いだ大型車の運転手。だが、警備員の対応で状況が一変

  • 2026.8.2

通路の真ん中で止まった車

土曜の昼過ぎ、スーパーの駐車場で荷物を積み終えたときです。

ふと顔を上げると、目の前の通路で車の流れが止まっていました。

通路の真ん中に、背の高い大型車が停まっています。区画の白い線から、車体が完全にはみ出していました。

その先で、軽自動車が進めずにいます。左右は駐車済みの車で埋まり、抜けられる隙間はありません。

軽自動車の運転手が窓を下げ、声をかけます。

「すみません、通れないので少し動かしていただけますか」

大型車の窓が、ゆっくりと下がります。

譲らなかった運転席

「先に停めたのは俺の車だ、どけよ」

返ってきたのは、それだけでした。

「ここは通路ですし、下がろうにも後ろが詰まっているんです」

軽自動車の運転手は、声を荒らげませんでした。それでも大型車は動きません。

後ろには、いつのまにか車が並びはじめています。1台、また1台と、通路の入口まで列が伸びていきました。

縁石に乗り上げたタイヤ

店の出入口のほうから、警備員が歩いてきました。走りもせず、いつもの見回りと同じ歩幅です。

大型車の窓の横で立ち止まり、軽く帽子に手をやります。

「こちらは通路で、駐車区画ではございません。恐れ入りますが、お車をお移しいただけますか」

穏やかな声でした。責める調子は、ひとつもありません。

運転手の口が、開いたまま止まります。

「……いや、俺は」

「奥に空いている区画がございます。ご案内いたします」

次の言葉は、出てきませんでした。

エンジンがかかります。列の視線を背中に受けたまま、運転手はハンドルを大きく切りました。

鈍い音がしました。

前輪が、区画の端にある縁石に乗り上げています。車体が斜めに傾き、そのまま動かなくなりました。

ドアを開けて降りた運転手が、浮いた前輪を見たまま立ち尽くします。声は出ていません。

それでも警備員は、何も言いませんでした。車の前へ回り、両手を広げて位置を示します。

「ハンドルをいっぱいに戻して、ゆっくり下がってください」

運転席に戻った運転手が、言われたとおりに車を動かします。

「あと少しです。……はい、そこで止めてください」

前輪が縁石を降り、車体が水平に戻りました。警備員が誘導灯を横に振ると、大型車は奥の区画へ進んでいきます。

ふさがれていた通路が、そこで開きました。

軽自動車が静かに前へ出て、すれ違いざま、運転手が警備員に会釈をしていきます。

枠に車を収めた大型車の運転手が降りてきました。

警備員のほうを一度だけ見て小さく頭を下げると、そのまま店の入口へ歩いていきます。

警備員は誘導灯を持ち直し、次の車のほうへ向かっていきました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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